2010年5月28日金曜日

ゲン@ 劇場:『パレード』

ゲンです。
昨日今日とお休みでしたが、また映画漬けな休日でした♪
そのレポも追々で・・・

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『パレード』
@シネクイント(2/23鑑賞)

表面的な人間関係で満足しながら、都内のマンションで共同生活を送る若者たちの日々を描く青春群像ドラマ。
吉田修一による第15回山本周五郎賞受賞作の原作を基に、『世界の中心で、愛をさけぶ』『遠くの空に消えた』の行定勲監督が映像化。
出演は藤原竜也、香里奈、貫地谷しほり、林遣都、小出恵介。

現代の若者らしい人との繋がり! 自分の知ってる“アイツ”って何?

前評判がそこそこ良かったので期待してましたが、脚本もキャストも見事にハマっていてなかなか面白かったです。

ストーリーはというと、都内のとあるマンションの一室で共同生活する男女5人の群像劇。
特別に仲が良いワケでも悪いワケでもなく、お互いに深くは干渉しないように生活を共にしているんですが、その繋がりの浅さってのが妙にリアル。
友達でも恋人でもなく、単なる同居人なんだけど、生活のリズムもバラバラなので、そこまで深い付き合いを楽しんでいるワケでもない。
だからと言って、ストレスを溜めてる感じでもない。

まぁ、実際にこんな風に生活してる人達なんていないだろうけど、もし20代の男女が一緒にバランス良く生活しようとしたら、きっとこんな風になるんだろうなぁって感じました。

で、一見すると何の苦労もないように見える個々だけど、実際にはそれぞれ裏に人には言えない秘密や悩みを抱えてるってのも、ちゃんと描かれている。

そして、誰もがそれを気づかれていない、他人は気にも留めていないって考えてるんだけど、実際にはクチや態度に出してないだけで、心のどこかでは分かってる。
分かってはいるんだけど、そこにはあえて触れない。

それは優しさだったり、哀れみだったり、理由はそれぞれなんだけど、その奇妙な共同生活が持ってる「心地良さ」に安心してるんだろうと。


この繋がりのバランスが、ホントに絶妙で素晴らしかったです。
序盤はこの軽薄さがどうも引っかかって、ストーリーにそこまで魅力を感じてなかったのですが、後半ではその軽い繋がりが故に保たれた人間関係のバランスにグイグイ惹き込まれました。
さらにラストでもう一押しの展開。
アレのおかげで、前半にスルーしてた部分が魅力となって一気に蘇ってきて、それはもう素晴らしいエンディングでした。


そして脚本以上に素晴らしいキャスト。
若手の実力派をよくここまで揃えたなぁって思いました。

まず藤原竜也ですよ!
この人は若者の裏と表を演じさせたら、最高に輝くよなぁー♪
映画配給会社に勤め、共同生活の仲間内ではリーダー的な存在で一番まともな人間なんだけど・・・!
いやーもーホントに最高でした。

共同生活に突如割り込んでくる謎の青年を演じる林遣都!
去年くらいから知った若手俳優ですが、濱田岳の次に注目してますw
今まで観た作品ではクリーンな役が多かっただけに、今回の影と謎のある役は新鮮でしたが、とても魅力的でした。

その他にも、先輩の彼女に恋をする大学生を演じる小出恵介!
人気俳優と密かに恋愛を続ける女の子を演じる貫地谷しほり!
イラストレーターでおかまバー常連の酔っ払いを演じる香里奈!
と、主要キャスト5人の個性が抜群に効いてて、全ての俳優がその演技力を最大限まで引き出されてて、ホントに素晴らしい配役でした。


本音と建前、秘密と隠ぺい、友情と馴れ合い・・・
不確かな関係の中にある、確かなバランスと安心感。

今しか味わえない作品なのかも知れませんね。


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年代的にも自分とドンピシャな部分もありまして、青春&群像劇としてもかなり完成度の高い作品だと思います。

ただ描写が一部生々しいんで、あんまり友人とかと観に行かない方がいいかも知れませんが・・・

あと個人的に「追い込まれた藤原竜也」ってのは最高の素材だと思いますねw
「追い込まれた堺雅人」に負けないくらい魅力的だわ♪

彼の演技は舞台向きだと常々思うので、一度ナマで観たみたいなぁ・・・

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