2008年11月29日土曜日

梅太@ DVD:『ビッグフィッシュ』

この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

 ~~~~~~ ストーリー ~~~~~~~~~


 エドワード・ブルームは、大の話好き。彼の語る話は面白く、自然と人が彼を取り巻く。
 そんな父を持つウィル・ブルーム。子供の頃はエドワードのワクワクするような話が大好きだった。
 しかし、大人になったウィルは一つの疑問を持つ。「いったい何が真実なんだろう」
 エドワードにまつわる何千何万という話は聞いてきたが、その荒唐無稽さ故、エドワードの本質が見えないことに気付く。
 ウィルの婚礼の日、ついにその思いを伝えるが、それがキッカケで父子は断絶する。

 数年の後、エドワードは病に倒れる。残された日は少ない。
 実家に戻ったウィルは、エドワードの口から真実を引き出そうとする。
 そしてエドワードが語ってきた空想と現実を摺り合わせようとするのだが・・・

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 このブログを立ち上げ、一番最初に書いた自己紹介の記事で、この『ビックフィッシュ』は僕の思い出の作品であることに触れました。
 今現在、こんなにも映画が好きなのは、この作品があったからです。
 以来、何かの節目の時には必ず鑑賞している作品で、僕は数日前誕生日を迎えたので、その折に。

 ティム・バートン作品の中でも最も好きな作品でありまして・・・・


--------------------------- 思い出 ------------------------------

 昔から映画は好きだったのですが、高専に入学し2年間くらいは、勉強(いや、ホントか?)と部活(これはホント)に精を出していて、映画館にあまり行ってなかったのです。
 3年生になって少し落ち着いてきた頃、ふと、この作品の宣伝に惹かれました。

 TOHOシネマズ六本木ヒルズ(当時はまだ「ヴァージンシネマ」だったっけ)に行き、超巨大スクリーン(8.4×20.2)で初日初回に鑑賞。

 久々の映画館というだけでワクワクしてたのもありますが、上映開始直後から世界観に惹きこまれる。

 エドワードが語るサーカスのお話で、「運命の女性に出会うと、本当に時が止まる」というシーン。
 この辺りでは、もうどっぷり浸かってました。
 そして庭いっぱいに広がる水仙畑
 戦争からの帰還。
 
 映画ってすごいなぁ・・・

 そして最後。エドワードの死に際に、ウィルが語る”エドワードの最後”の話。
 そのあまりの素晴らしさに、涙が止まらなかったのを覚えてます。
 座席予約制・完全入れ替え制の劇場ですから、上映終了後はすぐに劇場を出ないといけないわけですが、しばらくは出たくなかった。

 映画ってこんなにすごかったっけ・・・

-----------------------------------------------------------------


 今日は作品の感想というより、作品を観てきて僕が考えたこと・・・というコンセプトでいこうと思います。
 長々しくなりますので、お時間があるときにでも。


 ~~~ 1. 永遠に繰り返される物語 ~~~

 現実と空想をすり合わせようと、エドワードが辿ってきた道を探るウィルは、スペクターという街に住むエドワードの旧友:ジェニーに会う。
 そこでジェニーに聞かされる話は、エドワードが歩んできた時系列とはチグハグな部分が多い。
 困惑するウィルに、ジェニーはこんな一言を放つ。
 
 「お父様の頭で考えるのよ」

 さて僕も、エドワードの頭で考えてみる。
 すると、この『ビッグフィッシュ』という作品は、オープニングとラストが繋がるお話であるということに気付いた。
 つまりは輪廻というものかな。

 オープニングは、街の伝説的な存在である怪魚、誰にも捕まえられない大きな魚の話から始まる。
 どんなエサをもってしても捕まえられず、ある日エドワードは、純金の婚約指輪をエサにすればどうかと思いつく。
 釣り上げたはいいものの、その魚に指輪を飲み込まれてしまうが、死闘(いや、そんなに壮絶ではないが)の末、指輪を取り戻す。
 この話は、釣り上げるのが困難である魚と、高嶺の花である人(妻:サンドラ)を掛けて、それらを手に入れるには指輪をあげるのが一番だというジョーク。
 またこの話は、ウィルが生まれた日に起こった事件という設定である。
 「この話はウケるんだ」という台詞から、恐らく最も語られてきた冒険譚であろう。

 ラストは、エドワードが今まで終ぞ語らなかった”エドワードの最後”の話を、ウィルに作らせ語らせて、幕を閉じる。
 ウィルが作った話のオチは、「父さんの本当の姿は、実は大きな魚だったんだ」というものである。

 この”大きな魚”にまつわる話は、エドワードがウィルに聞かせてきた幾千もの話の、おそらく原点であると僕は思います。
 つまりウィルの視点からみると、”エドワードの辿ってきた人生”の原点です。
 ウィルが語った”エドワードの最後”の話で、その原点は同時に、エドワードの終着点となったのです。

 そして怪魚となったエドワードは、やはり誰にも捕まえることは出来ず、誰かが指輪を河に放り込むまで、街の伝説として語られていく。
 ここで、映画のラストとオープニングが繋がるのです。

 ・・・・という風に、”大きな魚”にまつわる話は、永遠に繰り返され、語り継がれていくのですね。


 ~~~ 2. My Girl in the river... ~~~

 1節と少しリンクした話です。
 ウィルが語る”エドワードの最後”の話では、エドワードは妻サンドラに、純金の婚約指輪を託します。そこで放つ一言が、

 「My Girl in the river」

 このシーンの意味。
 これが長らくつかめなかったのですが、今回なんとなく掴めた気がします。

推測①: 
 エドワードは、指輪をエサに魚(♀)を釣り上げますが、指輪は飲み込まれ、闘争の末に取り戻す。
 自分が死ぬという時になり、その魚(Girl=サンドラ)に、あのとき力ずくで取り戻した指輪を渡す・・・という意味。

推測②:
 ウィルが語る話のオチは、「父さんは、本当は大きな魚だったんだ」。
 この魚は後に、誰も捕まえられない街の伝説となる(1節参照)。
 この魚を捕まえる唯一の方法は、指輪をエサにすること。
 そしてこの魚を誰かが捕まえたとき、新たな物語が紡がれていくのです。
 
 それを考えると、「誰かがこの指輪を使って、僕を捕まえてくれる日まで・・・」という意味で、サンドラに指輪を託したのかな。


 推測①は、台詞を意識した解釈。
 推測②は、指輪を託すという行為を意識した解釈。

 原作の方に、ヒントが隠されてたように思ったのですが、以前読んでからかなり経つので、内容をすっかり忘れてしまいました。
 このシーンの意味について考えたことがある方、ぜひご一報を。


~~~ 3. 御伽話に込められた真実 - 「The very Big Fish」~~~

 「You become what you always were. The very big fish. And that's how it happens.」

 ウィルが作りエドワードに聞かせる”エドワードの最後”の話。
 そのオチの部分です。直訳すれば、

 「とても大きな魚、つまり父さんが常にそうであったものになった。それが父さんに起こったこと」

 という感じになるのでしょうか。
 映像ではこの後、エドワードが魚に転身するところで話が終わります。
 視覚的な情報のみで捕らえるならば、1節で述べたエドワードの原点である”大きな魚”の話に掛けて、「あなたの最後は、あなたが今まで散々語ってきた”大きな魚”になりました」という具合ですね。

 さて、「Big Fish」とは”大きな魚”という意味ですが、実は「ホラ吹き」という意味もあるそうです。
 この意味を考えると、先の英文はもっと深い言い回しであることに気付きます。

 「あなたは、あなたが今まで散々人に語ってきた”ホラ(ジョーク)”になってしまいました」

 つまり、映画の最後でウィルのナレーションとして流れる「お話を語りすぎて、父さん自体が”お話”になってしまった」という台詞と繋がるわけです。
 あなたが死んでも、あなたは”お話”として生き続ける
 人に散々ジョークを語ってきたエドワードにとって、これほど素晴らしい最後は無かったのではないだろうか。


 思考は巡って。もう一つの解釈。

 子供の頃、誰でも御伽話を聞かされたことはあると思います。
 あれは、何の意味があるのでしょうか。

 御伽話やジョークの根底には、読む人に対して作者が込めた思いや教訓が眠っていると思います。
 例えば児童書の分野ではあまりにも有名であるロアルド・ダール。その著書の『チャーリーとチョコレート工場』は、「良い子は報われる」というその一言が根底にあり、それを伝えるためウンパ・ルンパの楽しげ歌や、奇人ウィリー・ウォンカのへんてこな発言で盛り上げます。
 絵本や児童書には、まず楽しさがある。その楽しさが頭に残り、後々、その本に込められた本当の意味がわかってきます

 エドワードが語る話・ジョークも、同じ部分があると思います。
 一度聞いた限りではその話の楽しさが印象的ですが、エドワードの話の中には実は、エドワードという存在の本質が沢山散りばめられています。 
 
 今までメチャクチャだと思っていたお話。でもエドワードが語るジョークの中に、エドワードの本質が込められている。真実をそのまま伝えることだけが、良い方法とは限らない。
 エドワードの死期が迫り、空想と現実を摺り合わせていたウィルは、最後にこのことに気付いたのです。

 エドワードがジョークに徹した意味・精神。
 最後の「The very Big Fish(この大ホラ吹きめ)」には、そういうことを理解したウィルの気持ちが込められているのだと思います。

-------------------------- まとめ -------------------------------

 以上。

 
 もう何度目になるかわからない今回の鑑賞ですが、実を言うと、今までこの作品に対して、ちゃんと文章化したことってないのですよね。
 何故かと聞かれるとわからないのですけど、スティーブン・キングの言葉を借りれば、

 「頭の中で考えているときは無限に思えることでも、いざ口にしてしまうと、実物大の広がりしかなくなってしまう」

 というのがあったからかもしれません。
 ただ今回文章化することによって、整理整頓が出来たようにも思います。
 

 映画の最後、ウィルのナレーションで流れるこんな一言。

 「聞きすぎたジョークは、時が経てばまた笑える」

 この作品は、感動的で暖かいという第一印象があった。
 でも時が過ぎ、何度か観ているうちに、色々な意味が込められていることに気付く。
 (もしくは、色々な解釈が出来ることに気付く)

 『Big Fish』という、ティムバートンが放った”盛大なるホラ話”(「The very Big fish」)。
 僕はまた、何かの節目にこの作品を観るのだと思います。



 最後まで読んでくださった方、長々とお付き合いありがとうございました♪

2008年11月25日火曜日

ゲン@ 劇場:『トロピック・サンダー 史上最低の作戦』

ゲンです。
昨日11/24に25歳になりました。
本日11/25は梅太くんの誕生日です。
2日連続で管理人の誕生日なのです。
仲が良いですね。

『トロピック・サンダー 史上最低の作戦』@丸の内ピカデリー(11/24鑑賞)

『ナイトミュージアム』のベン・スティラーが監督・脚本・主演を手がける、自己中心的な役者たちがアクション映画の撮影で東南アジアへ赴き、本物の戦争に巻き込まれてしまうサバイバル・コメディー。
共演は『スクール・オブ・ロック』のジャック・ブラック、『アイアンマン』のロバート・ダウニー・Jr。

今年の夏、全米で4週連続No.1を獲得し続けたモンスター映画『ダークナイト』を、5週目にして頂点の座から引き摺り下ろしたオバカコメディが、いよいよ日本上陸。
メインキャストの3人に加え、トム・クルーズをはじめとする超豪華な俳優たちがカメオ出演するとのことで、そちらも楽しみにしていました。

バカー! くだらねぇー! 最低ー! 面白ぇー!

まず確実に言えるのは、どんな映画なのかよく知らないで観に行こうかと思ってるヤツは、絶対に観に行っちゃダメよ!w

ベン・ティラーもジャック・ブラックも、あとロバート・ダウニー・Jrもですが、それなりに知名度のある俳優なので、一般的に知られてる出演作は多いですが、そういった「一般ウケ作品」ばかりを観て彼らを知った気でいる人は、必ず返り討ちに遭いますよ!w


落ち目のアクションスター、お下劣コメディアン、やり過ぎ演技派俳優が出演する新作の戦争映画の撮影。
人気だけで集められた全く息の合わないキャストとスタッフたちに、監督もお手上げ。
そこで監督は、彼らを実際の戦場に放り出し、そこで本気で生き延びようとする様子を撮影してしまおうと企む。

というストーリーなんですが、「実際の戦場に放り出す」なんていう無茶さえ除けば、現在のハリウッド映画の体質への完全な皮肉w
「そこまで言うか!w」って程の強烈なセリフがこれでもかと登場します。
人種差別や下ネタなどなど、全く遠慮ナシに飛び交うセリフ。
こんなの全国公開しちゃっていいのかよ!w


な感じなんですが、ある程度映画を沢山観てて、メインキャスト3人の状況なんかもよく知ってるような人にとっては、面白くて仕方がないです!
おまけにハリウッド体質への絶妙な皮肉も盛りだくさんとくれば、文句なしに笑えます!
勿論、B級アクションや戦争映画のパロディなんかも笑いどころですが、そんなモノでは済まないネタがいっぱい仕掛けられておりました。


監督・脚本・主演を務めるベン・スティラー!
『ナイト・ミュージアム』でファミリー層にもウケて、演技派のコメディ俳優としても知名度のある彼ですが、際どいギリギリなコメディ表現ってのも彼の大きな魅力。
今回はまさにそこを表現していて、ハリウッド体質に鋭く切り込む様子は、ある意味カッコイイですw

お下劣コメディアン役のジャック・ブラック!
下品な下ネタといい、テンションの高さといい、彼にしかできないキャラクタw
ヒューマンドラマに出れば、感動で涙も誘う俳優ですが、今回は全くそんな要素はありません!
どーしょーもないバカ!w

やり過ぎ演技派俳優役にロバート・ダウニー・Jr!
この映画(劇中の戦争映画)のために、白人から黒人になる手術を受けてしまうほど、役に入れ込む役者バカですが、私生活ではやりたい放題のお騒がせ俳優!
・・・という、ロバート自身の経歴をも匂わせるような設定に苦笑いしてしまいますが、その確かな役作りは流石w
『アイアンマン』で魅せたダンディでシブい演技は完全に封印され、どギツい差別的な発言を繰り返す、とんでもないバカを熱演しております!

そして、本当に豪華なカメオ出演者!
何としても褒めなければいけないのは、トム・クルーズでしょう!
彼がカメオ出演する事は当初からかなりの話題になっていましたが、作品が作品だけに、ほんの少し出演シーンだと思っておりました。
ところがところが、意外なほどストーリーに密接に絡んでくるキャラクタでして、メインキャスト3人に次ぐくらいの重要な役じゃないですか!
しかも、その演じるキャラクタたるや、ヒドい!w 黒過ぎる!w

頑張りすぎだよ! トム! あんた最高だよ!w

今回出演した俳優の中で、誰を一番褒めたいかと問われれば、間違いなくトム・クルーズでしょう!w
前回トムを観たのが『大いなる陰謀』で、次回の出演作が第二次世界大戦にてヒトラー暗殺計画を描いた『ワルキューレ』ってのを考えると、ますます褒めたくなりますw
3作連続で戦争映画出演、お疲れ様ですw

他にも『スパイダーマン』ピーター・パーカー役のトビー・マグワイアやら、ジョン・ボイドやら、笑っちゃうくらいに豪華な俳優が一瞬だけ登場しておりました。


「ちょっと面白そう」くらいのノリで観に行くと絶対に返り討ちに遭います!
逆にベンやジャック、ハリウッド体質をよく知ってる人は、かなり面白いことになっておりますんで、是非とも劇場に行くことをオススメいたします!

いずれにしろ、観に行く方はそれなりの覚悟を!

~~~~~~~~~~~~~~~~

そんな感じですが、予想通りハチャメチャな作品で大満足でしたw

残念な点を挙げるとすれば、当初出演予定だったベン・スティラーの大親友のオーウェイン・ウィルソンが自殺未遂事件のために、降板してしまったことですかね・・・
彼の代役を務めたマシュー・マコノヒーの演じた、落ち目のアクションスター(ベン・スティラー)の唯一の理解者であるエージェントの役を、本当はオーウェンが演じる予定だったのかと思うと、非常に残念です・・・
あの役こそ、完全にオーウェインのために描かれたキャラクタだったので、彼に演じてもらいたかったなぁ・・・

あと、この作品が米国でウケてしまったってことは、きっとベン・スティラーは今後、アカデミー賞を受賞できないだろうなぁーっていう懸念がありますねw

2008年11月22日土曜日

梅太@ DVD:『スピード・レーサー』

この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

 11月19日にDVDが発売となった『スピード・レーサー
 映画の公開日は7月5日で、僕は初日の初回に最寄のシネコンに行きました。
 観客は・・・・なんと僕と中年のおじ様の二人のみ。
 (きっとこのおじ様は『マッハGO!GO!GO!』のアニメのリアルタイム世代だろうなぁ)
 
 本国アメリカでは興行収入が芳しくなく、日本でも早々に打ち切りという結果になってしまいました。
 でも僕は、08年の最高傑作であると思っています。

 ~~~~~~~~~~~

ストーリー:
 レース界期待の新星スピード・レーサーは、レーサー一家が経営する個人経営の車会社:レーサー・モーターズに所属する青年。
 スピードのもとには連日スカウトの電話がかかってくるが、彼はそれを拒み続ける。
 そこには、過去に起こった兄:レックスの事故が関係する。

 ある日、大手企業のロイヤルトン・インダストリーからオファーがかかるが、悩んだ末に、家族にとってレースとは何かを再認識したスピードはこれを拒否。
 しかしそこで、レースに絡むビジネスや裏社会の事情を聞かされる。その日からスピードとレーサー一家にはレース界から多大なる重圧がかかり始め・・

 ~~~~~~~~~~~


 さて、この作品の魅力って、いったいどこにあるのだろう。
 まず目を引くのは、やはり映像。
 そして、カッコよさを超え、もやはアートとも言える流れるようなカーアクション(カンフーならぬカー・フー)。

 一回目鑑賞の際は、やはりこれらに注目してもらいたいです。
 二回目鑑賞の際・・・も、やはりこれらに酔いしれてほしいですね。


 三回目鑑賞の際は是非、脚本家ウォシャウスキーの手腕に着目してみてください。


==========「脚本」と一口に言ってみても=========


 少し本筋から逸れまして、脚本というものはいったいなんだろうかというのを考えてみたいと思います。
 脚本と一口に言いましても、様々な要素があります。

 ・物語、テーマ性
 ・アイデア
 ・構成力
 (他にもあるかもしれませんが)
  
 まず第一に「物語、テーマ性」
 小説なり映画なり、これはやはり柱の部分ですので、一番意識されるものだと思います。
 また普段良く言われる「脚本が良かった(悪かった)」というのも、「ストーリーが良かった」ということを指して使われる言葉かと思います。

 次に「アイデア」
 やはり映画には、普段の生活では想像もしえないような世界観や出来事を期待してしまいます。
 また、今までの作品にはなかった斬新な発想も求めるでしょう。

 そして「構成力」
 上二つの要素からすると、普段は一番意識されない要素でしょう。
 しかしどんなに優れた「物語」も、どんなに奇抜な「アイデア」でも、その作品に初めて接する観客にわかるように説明しないと意味がありません
 そこで重要になってくるのが、ストーリーを如何にして伝えるかという「構成力」。
 時系列に従って語るもよし、回想を挿入するもよし、顛末を先に伝えてからというのもよし。
 ある意味で、脚本家=ストーリーテラーの力量が一番発揮されるところではないでしょうか。

====================================



 革命とも言われた『マトリックス』は、「アイデア」に優れていました。
 メガホンを置き、脚本に徹した『V for Vendetta』は、「テーマ性」に優れてしました。
 そして本作『スピードレーサー』は、「構成力」が抜群に優れています。

 初めて作品に触れる人にとってみれば、その作品の登場人物、舞台背景の説明は必須。
 これらがきちんと行われなければ、これから展開される世界に入り込めるはずがありません。
 かといってその説明を延々としていたのでは、お客さんも退屈してしまいます。

 例えば小説でいえば、表紙の折込などに、以下のような紹介があったりします。

 スピード・レーサー ・・・ 作品の主人公。レースの天才
 トリクシー ・・・ スピードの幼馴染
 パパ・レーサー ・・・ スピードの父。レーサー・モーターズの経営者
 (以下略)

 こういうの、みたことありませんか?
 映画で言えば、これを冒頭部分で如何にして伝えきるかが重要になってきますね。

 ここで発揮されるのがウォシャウスキーの「構成力」です。
 現在行われているスピードのレースシーンで興奮させているうちに、スタイリッシュな場面転換と共に挿入される回想シーンで、兄に対するスピードの憧れ・尊敬(←このシーンだけで泣きそうになった)や歴史(トリクシーとの出会い、レックスの死亡事故など)といった、この作品の世界観を実はしっかりと伝えきっている・・・という、その手腕!

 DVDを購入して4日が経ちますが、僕はこの冒頭部分をすでに3回は観ています。
 何回見ても「う~ん・・・見事だ」と思ってしまいます。

 近年、これだけ見事な冒頭部分は無かったと思いますよ。

------------------------------------------------------------


 特典映像では、この作品の解説を行っています。それは主に、映像の作り方という観点からです。
 かなり面白い手法を用いているので、CGを使用した映画が主流となっていく今後、これはきっと応用されていく技術だと思っています。
 その時「あぁ、『スピード・レーサー』は実はすごい作品だったのではないか」という方向に、世間の目が向けられるといいなと切に願っています。


最後に:

 この作品の、映像に関するレビューは、書くだけ無粋かなと思いました。
 なので、今回は脚本家ウォシャウスキーの手腕という面から『スピード・レーサー』の素晴らしさについて紐解いてみました。
 もちろんこれは、作品のほんの一要素に過ぎません。

 脚本の構成力に加え、興奮を抑えきれないカッコいい映像、その他もろもろ。
 初鑑賞時に、あれだけの感動を味わえたのは、やはり個々の要素の素晴らしさと、組み合わせることによる相乗効果があってこそのものだと思います。


 最高にCool beans!(イカしてる!)な作品です!!


最後の最後に:

 クリスティーナ・リッチがキュートすぎる。

2008年11月21日金曜日

Blogtitle更新:『Speed Racer』(08/11/21)


 タイトル部、更新させてもらいました。
 画像元は、今年の初夏に公開された『スピード・レーサー』より。

 11月19日にDVDが発売となったので、その記念として更新しました。

 最初は↓↓の画像にしようと思ってたのですが、男二人が運営するブログのタイトルにはちょっと・・・と思ったのでとりやめ。
 でも最高に良いシーンです。




 この作品は、アメリカで公開され、興行的には失敗作と位置づけられてしまっていますが、作品の出来は、決して失敗などではございません!
 よく観てください。ホント。

 今年これを越える興奮が果たしてあるのか!?と、僕達は声を大にして言いたいですね。

 でも大声を出したら近所迷惑なのでそこは控えます。


 2008年を代表する作品といえば、歴史的な大ヒットを飾っている『ダークナイト』でしょうけど、僕達は断然『スピードレーサー』を推していきたいと思っています。

 確かに稼げなかったけど、そこは『ダークナイト』の興収があるから許してあげてくださいよ、ワーナーさん。
  『ゲットスマート』だってヒットしたし、『旅するジーンズと19歳の旅立ち』も、TOP10圏内に何週間か入るという意外な頑張りがあったじゃないですか、ワーナーさん。
 あと、『ハリーポッター』が来年に控えてるじゃないですか、ワーナーさん。


 目くじら立てずに・・・・ね。



 DVDを観た感想は、また別の日に。

2008年11月20日木曜日

梅太@ 予告編:『CORALINE』

この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

 今日は、ヘンリー・セリック監督(『NBC』『ジャイアントピーチ』等)のストップ・モーションアニメ最新作『CORALINE』の予告編をご紹介。
 
 ヘンリー・セリックはストップ・モーション界の神とも言われる人でありまして、有名な『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』は、もちろんティム・バートンの原案が無ければ誕生はしませんでしたが、ヘンリー・セリックがいなければ、あそこまでクオリティの高い作品には仕上がらなかったであろうと思います。

 最近で言えば、ウェス・アンダーソン監督作品『ライフ・アクアティック』にて、海中生物の造型やストップ・モーションを担当していました。


 さて、今回の『CORALINE』ですが、まずは予告編を見ていただきましょう。

 こちらが第一予告編


 こちらが第二予告編 : 観ていて5回くらい鳥肌が立ちました



 ストーリーとしては、主人公の少女が、新しく越してきた家で謎のドアを発見し、そのドアをくぐると、自分の住んでいる世界と似ているようで似ていない世界が広がっていた!というファンタジー。

 キャラクター造型というところでいえば、『ジャイアントピーチ』に近いところがありますね。

 ティムバートンの『コープス・ブライド』を見たときは、「ストップモーションもここまできたか・・・」と思いました。
 でも『CORALINE』はそれとはまた違った魅力があります。
 パペットの材質なども関係してくるのでしょうが、ヘンリー・セリックの作るパペットは温かみを感じますね。
 そして、人間のさりげない動きというも良く観察しているのだと思います。
 特に第二予告編でのお母さんの動き(1:00くらいのところ)なんていうのは、人間かと一瞬本気で思ったほど。

 技術的なところはもちろん素晴らしいですけれど、やはりセリック監督の描くファンタジックな世界がたまらなく魅力的でありまして、僕はもう、予告編だけで5回くらい鳥肌が立ちましたよ。
 これはもう公開が楽しみです!

 日本公開・・・・・されますよね?

2008年11月18日火曜日

梅太@ DVD:『ステイ』

この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

 この記事はネタバレを含んでいますのでご注意を

 全世界に先駆けイギリスで公開され、先週末に全米公開。見事一位を獲得した『007慰めの報酬』。
 007シリーズでは異例となる続編作品の監督を務めるのはマーク・フォースターです。
 そして先週、フォースター監督の『ステイ』を久々に見ました。

 『ステイ』は05年に公開され、僕は公開日に観にいったのですが、そのなんとも不思議な世界観が魅力的でした。
 ただストーリーという部分においては理解できない部分が多かったのを覚えています。
 結局は自分なりに肉付けをして、一段落させていましたね。 
 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ストーリー:
 精神科医として確かな実績をもつサム(ユアン・マクレガー)は、ある日不思議な青年ヘンリー(ライアン・ゴズリング)に出会う。
 その日の天気は晴天であったが、ヘンリーは「今日は雹が降るね」と言い残し、サムのもとを去る。その予言はあたる。

 その日以降、ヘンリーの奇怪な行動にサムは驚くばかり。
 またそれに伴い、サムの周囲の人物にも異変がおきはじめる。
 それはヘンリーのせいなのか。ヘンリーとはいったい何者なのか。
 なぜヘンリーは、サムのもとへ訪れたのか。

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 この作品はあまりにも謎の要素が多いため、上映終了後にスクリーンに映し出されるキーワードをHPで入力すると、数々のヒントを与えてくれるという面白いことをやっていました。
 そのヒントを改めて見てみると、「なるほど!」と思うこともあれば、「いや、それはちがうんじゃ・・・」と思うこともあります。
 しかしあくまで一つの見方として、見ておくのも良いのかもしれません。

 HPはコチラ
 キーワードはさすがに公表できないですが、ヒントは「米国でもっとも古い吊り橋」です。劇中にも登場します。

 まずこの作品で魅了されるところは、マーク・フォースターの独特なカメラワークと流麗なシーン切り替えでしょう。
 フォースター監督作『ネバーランド』では、劇中登場するシアター内でのカメラワークが綺麗でした。
 この作品では綺麗というよりも、面白いと言う方が合っているように思います。
 (例えば交通事故の車の横転を、その車のタイヤの目線で捕らえたりなど)

 改めて見ると、かなり面白いことをやっているので、ストーリーのすべてが理解できなくとも観る価値は十分にあると思います。
 このカメラワークが、『007』というスパイアクションで活用されるとなると、それだけで期待してしまいますね。
 
 僕はといえば、『慰めの報酬』の予告編で「おぉ!」と思ってしまうカメラワークがあったので、ここでご紹介。
 ↓↓↓↓↓↓ 1:15くらいのところです ↓↓↓↓↓↓

 

 
 ストーリーというところで言うと、前述したように難解です。
 ですが、ある一つのキーワードをもとに場面をおさらいしていくと、案外すんなりと受け入れられる作品でもあります。
 そのキーワードは、

 「何が現実で、何が夢なのか」

 ラストを明かしてしまいますと、上映時間中の約90分間は、実は交通事故にあったヘンリーの、死に際に見た夢であることがわかります。
 また、この夢の中に出てくる人物は、その事故現場を見に来ていた人たち。
 特にサムとライラ(ナオミ・ワッツ)は、事故にあったヘンリーを介抱してくれた人物(一番近くにいた人物)ということで、ヘンリーが見る夢の中でも重要な人物として位置づけられています。

 さて、夢だから不思議なことばかりおきてたのか・・・と片付けてしまえばそれまでなのですが、ヘンリーが息を引き取り、事故現場も一段落した後、サムはある奇妙な感覚に襲われるのです。
 サムとライラは、ヘンリーの夢の中では恋人同士として描かれていますが、現実世界では事故現場に偶然居合わせただけで、初対面。
 しかしサムには、ライラを見た瞬間に、ヘンリーが見ていたはずの映像(夢)が自分の頭の中にフラッシュバックしてくるのです。

 恐らく『ステイ』で一番難解であり、一番観客を困惑させた要素は、このラストシーンであると思います。


 現実と夢の違いとは何でしょうか
 起きている間に感じているのが現実で、寝ているときに感じるのが夢。
 しかし現実というものは、結局は脳の中で都合の良いように構成されている世界で、夢というものと別段違いは無いのかもしれません。
 
 夢を見ていて、時には「これは夢だ」と認識する場合もありますが、大抵は夢だと気付きません。
 怖い夢を見ていると、本当にその体験をしているように感じてしまいます。
 いくら夢といえど、観ている最中は、それが現実と認識してしまうかもしれません。

 現実と夢。はっきりとした線引きはできません。
 その曖昧さを描いたのがこの『ステイ』であり、現実世界で生きているということを疑ったことも無いサムが見た最後のフラッシュバックは、

 「では果たして、ヘンリーが今まで見ていたのは夢だ、とはっきり言い切れますか?」

 という意味が含まれているように思います。

------------------------------------------

 以上。

 マーク・フォースター監督が作る映画は、今まで体験したことの無いような感覚にさせてくれるものが多いですね。
 『君のためなら千回でも』は未見ですけど、『慰めの報酬』が公開される前にはチェックしておきたいです。
 
 では『ステイ』での面白いシーン切り替えについて、予告編内の一例を挙げることで、今日の締めとしたいと思います。
 ↓↓↓↓↓↓ 1:30くらいのところです ↓↓↓↓↓↓

 

2008年11月16日日曜日

ゲン@ 劇場:『DISCO ディスコ』

ゲンです。
本日(11/15)公開の新作を3本連続で鑑賞してきました。

『DISCO ディスコ』@シャンテ・シネ(11/15鑑賞)

フランスの港町に暮らす中年3人組が、ダンス大会を目指し悪戦苦闘する大人向けのコメディー。
一人息子とのバカンスのため、今は見る影もない元・ディスコキングが仲間たちと一念発起する。

現在24歳の僕ですが、実は80年代のディスコサウンドが大好きです♪
「恋のナイトフィーバー」とか「セプテンバー」とか大好きなんですw
それに加えて、いい歳したオヤジさんの青春カムバック映画も大好きなんで、予告編のBGMを聞いただけで、初日に観に行くのを決意!
無事に初日の初回に観に行ってきました。

最高にクールなオヤジたち! 彼らの青春は終わらない!

もー分かりきってたことですが、BGMがイイですわー♪
ずっとディスコサウンドでノリノリ♪
気づくと、身体がリズムを刻んでますw
それだけで十分に合格点です!

ストーリーですが、離婚をし、仕事にも失敗して、何もかも失ったオヤジさんが、息子との海外旅行を目当てに、ディスコで開かれるダンス大会にかつての仲間達と挑戦していく、オヤジ青春コメディ。
この主人公の「オヤジ具合」ってのが絶妙!
髪型もリーゼント風で、青春の輝きを全く捨て切れてない人w
端から若いヤツに負ける気なんてさらさらなく、身体だってまだまだ十分に動けますw

そんなリーダーの頼みに負け、始めは消極的だったかつてのメンバーも、徐々にやる気を見せ、ダンス大会の予選に挑戦します。
若いダンサーに負けないくらいに激しいダンスを披露する彼らですが、審査員の口から出て来た言葉は「時代遅れ」

そんな言葉にも負けない彼らは、新しいダンスの振り付けを覚えるため、女性のインストラクターを雇います。
この振り付けの先生役の女優さんが凄くキュート!!!
パンフで確認したら、すでに40歳を越えてるみたいなんですが、全く年齢を感じさせない可愛らしさで、アヒル口が激ツボ!w
予告編で観たときは、『アメリ』『プライスレス』のオドレイ・トトゥかと思いましたw

新しい振り付けを身につけ、いよいよダンス大会決勝の舞台へ。
そのダンスシーンの盛り上がりがホントに最高!!!
ギラギラの衣装を身に纏ったオヤジさんたちが、フロア狭しと暴れまわっております!


展開は言ってしまえば、かなりベタです。
しかししかし、分かってるんだけど「頑張れ!」って応援したくなってしまいます!
今年2月に観た『団塊ボーイズ』にも通じるモノがありますが、アチラがハーレーや喧嘩とワイルドだったのに対し、コチラはノリノリでクール♪
「オヤジ青春モノ」ってのは、僕の中で鉄板のようですw


青春をあきらめきれないオヤジたち!
でも、そこがクール! そこがカッコイイ!


ディスコサウンドが大好きな方にもオススメです!

2008年11月15日土曜日

梅太@ DVD:『インベーション』

この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

 今日の記事ははネタバレを含みますのでご注意を。


 ご紹介するのは、SFサスペンス『インベーション』。
 監督は『es』のオリヴァー・ヒルシュビーゲル
 主演はニコール・キッドマンダニエル・グレイグです。

 以前調べたところによると、ウォシャウスキー兄弟が関わっているという事なのでレンタルしてみましたが、あまり公には関わっていないようですね。
 製作会社(ワーナー)側からの要請で、すこし絡んだ程度らしいです。

 そこはさておきまして、『es』で緊張感溢れる作品を提供したオリヴァー監督らしく、上映時間99分間かなりドキドキさせられました。

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ストーリー:
 NASAの打ち上げたスペースシャトルが地球へ帰還中、事故により大気圏内で爆発をおこしてしまう。
 スペースシャトルの破片は散り散りになり、破片からは新種のウィルスが発見される。

 精神科医のキャロル(ニコール・キッドマン)は、暴力亭主による被害を受けている患者の診察を行っていたが、その患者から「夫がまるで別人になってしまった」ということを耳にする。
 その日からキャロルの身の回りの人々にも、異変がおきはじめ・・・

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 いきなりネタバレですが、結局のところ、シャトルの破片に付着した新種のウィルスによって街の人々に異変がおきるわけです。
 タイトルである「インヴェーション-invasion」とは「侵入」という意味で、人々の体内にこのウィルスが侵入することで、どういう影響が出てしまうのかというのが、話の筋であります。
 そこは、誰でも推測できてしまうところでありまして・・・
 しかし先にも書いたように、この映画は、劇中の緊張感が非常に高いのです。
 
 感染者の特徴は、感情を出さないこと。何に関しても無関心であること。
 日に日に感染者は増えていくのですが、感染者は次の感染者を常に狙っています。
 主人公であるキャロルは、自分が非感染者であることを隠すため、感染者を装いますが、街を歩いていると常に感染者から監視の目が注がれます。
 そんな街の描写がとても恐ろしく、緊張感を煽る演出となっています。

 努力もむなしく、キャロルもウィルスに感染してしまいますが、このウィルスは感染されただけでは別段問題はなく、レム睡眠に入ることで、突如活発に動き出します。
 眠らなければ、発症は防げるわけです。
 その事実が判明した後、キャロルは睡魔との熾烈な闘いを繰り広げます。
 寝てはいけない・・・寝てはいけない・・・・その心境もまた、緊張感を煽ります。


 恋人であり、ウィルス抑制のワクチンを作成する手助けをしてくれるベン(ダニエル・グレイグ)ですが、彼もまた、終盤でウィルスに感染します。
 そこで、ウィルス感染による人類への影響について、一つの見解を示します。

 このウィルスに感染すると、人々は感情を表に出しません。
 しかし同時に、他者との衝突、争いもおきない。
 世界各地で争いがあり、無駄な死傷者を出している現在からすれば、ありがたいことではないか!怖がることはない。君も仲間に!
 そう説くベンに、キャロルは必死に抵抗をします。


 なんやかんやあって(適当ですいません)、結局はワクチンが生成され、世界中に配布され、ウィルスもなりを潜めます。
 約90分引っ張ってきたわりに、ラストがあっけない印象を受けましたが、最後にこんなナレーションが入ります。

 「争いがなくなったら、それは果たして人間と言えるのだろうか」


 過去におきた世界大戦や、最近のイラク紛争。人間の歴史には、争いが耐えません。
 地球上に存在する生物のなかで、こんな争いをしているのは、人間だけです。
 このナレーションは、争いをしよう!それが人間たる由縁だ!と、そういうことを言っているわけではなく、人間の争いの歴史を痛烈に批判しているわけです。
 なるほど、なかなかうまいことをおっしゃるね。 

 結局あのウィルスはなんだったのか。(意思をもってるとかなんとか前半で言ってたような・・・?)
 政府に隔離された人々はどうなったのか。
 キャロルに銃殺されたコンビニの店員は無駄死にじゃないか。
 というよりキャロルはただの精神科医なのに、なぜそんなにも銃の扱いや車の運転がうまいんだ。

 それらが頭の隅から離れませんが、最後のナレーションを頼りに紐解くと、この作品の言いたいことはわかってくるように思います。
 逆に言えば、最後のナレーションがなければ、何を意味しているのかよくわからない、ただのドタバタパニックです。

 というわけで、映画は最後まで観ましょうね!というのが今日のまとめです。
 いえ、ウソです。

 サスペンス映画というのは、時に難解すぎたり、伏線を気にしすぎて意識が散漫し、意味がわからなくなってしまうときがあります。
 そんな時は劇中のある一言から読み解くと、意外にも筋が通った作品であることがわかったりします。
 でもその一言を見つけるためには、意識を集中させていなければならないし、製作者側は、観客が集中を維持できるような演出をしなければならないものです。
 その点、オリヴァー監督の演出は満点かな。と、思いました。

ゲン@ 劇場:『ヤング@ハート』

ゲンです。
『マルタのやさしい刺繍』に続きまして、またまた元気なお年寄りの映画です。

『ヤング@ハート』@有楽町シネカノン2丁目(11/14鑑賞)

米国で活躍する平均年齢80歳のコーラス隊“ヤング@ハート”の活動を追った音楽ドキュメンタリー。
年に1度のコンサートに向けて、ソニック・ユースやボブ・ディランの曲を練習するメンバーたちの様子を、ドキュメンタリー作家として活躍するスティーヴン・ウォーカー監督が映し出す。

予告編を観てずっときになってましたが、先日観た『マルタのやさしい刺繍』の素晴らしさに、そして梅太くんにw、背中を押される形で劇場に行ってきました。

号泣! 鼻水ジュックジュク! 生きることって素晴らしい!

いんやー泣いた泣いたw
評判は聞いてましたし、どう転んでも素晴らしい作品なのは分かってましたけど、案の定ヤラれましたよ・・・

そもそも「ドキュメンタリー」ってジャンルは、どちらかというと苦手なんです。
取り上げられているテーマに興味がないと、どんなに素晴らしい事実でもあんまり心が動かないんで・・・

ですが、この作品で取り上げられているのは、誰でも経験があるであろう「合唱」、それも平均年齢80歳にもなるお年寄りのコーラス隊です。
しかも歌う曲は、賛美歌やクラシックなんじゃなく、デビッド・ボウイ、ボブ・ディラン、コールドプレイといった、ロックやポップスの曲ばかりw
そんなノリのいい曲を、一生懸命に練習して歌い上げます。

コーラス隊のメンバーは、元々舞台や音楽関係の出身者が多いとは言え、80歳にもなるので声質や声量が十分にあるワケでもなく、決して「上手」という感じではありません。
しかし、哀愁のある表情から発せられる少しカスレた歌声には、とんでもなく強いエネルギーを確かに感じました。
彼らには若い人達にも負けない明るさと元気、何より老いてなお、仲間と共に一つの事をやり遂げようとする気力がみなぎっていました。

コーラス隊の主催者であり指揮者・指導者でもボブ・シルマンは、相手がお年寄りだからといって、コーラス指導の手を緩めることは一切ありません。
リズムや音程が合っていなければ厳しく指導し、何度も繰り返しても進歩が見られなければ、「もうこの曲はやらなくてもいいんだぞ!」と強い口調で檄を飛ばします。
そんな厳しい指導にもメンバーは一切ひるむ事無く、全力で自分の力を発揮していきます。
そして徐々にですが、歌詞を覚え、リズムを覚え、音程を覚え、最後には完璧に歌い上げられるまでに成長していきます。
その過程が凄く素晴らしいのは当然なんですが、何よりどんなに厳しい事を言われようと、笑顔で乗り越えていくメンバーが本当に素敵でした。


何度も驚かされるのが、メンバーの明るさと力強さ。
年に一度のコンサートの本番一週間前、そして本番の2日前に苦楽を共にしてきた2人のメンバーが病気で亡くなりますが、悲しみに浸る間もなく、残ったメンバーは本番に向けて練習を続けます。
「悲しんでるんじゃなく、本番に向けて頑張って欲しいと彼らも天国で思ってるはず・・・だって、私もそうして欲しいもの!」
と、笑顔で語るメンバー。

本当に強いなぁって思いました。
それ以外でも、ふとした瞬間にとてつもない深い意味の言葉を語られ、歌っていない時でもメンバーの魅力を常に感じられました。

過去に何度も辛い別れを経験してきたと語る主催者のボブ。
確かにメンバーがメンバーだけに、長年続けていればこんなことは沢山あるだろうけど、だとするとそれでも毎日本番に向けて練習しているメンバーってのは、恐ろしく心が強く、元気なんじゃないのかと思いました。


また歌われる曲ですが、ロックな曲調ですが、メンバーは皆、歌詞をとても重要視していて、意味を自分達なりに理解し、しっかりと心を込めて歌っているのがとても印象的でした。
同じ歌詞でも、「人生はまだまだ長いんだ」なんて歌詞を80歳を超えたお年寄りに言われると、意味がちょっと変わってきて、とても感慨深かかったです。


ドキュメンタリーなので、本番までの7週間の事実を追っていくのですが、途中途中で「ヤング@ハート」の歌に合わせてメンバーが出演する「プロモーションビデオ」のような映像が何度も入ります。
これもなかなか良かったです・・・
ビージーズ「ステイン・アライブ」のビデオなんかは、少しテンポを落とした(お年寄り仕様w)のディスコサウンドに合わせて、メンバーがノリノリで踊っていて、とても可愛らしかったですw


泣いて、笑って、感動して・・・
世界で一番カッコいい、イカしたロック・コーラス隊!

彼らに元気をもらえます!

2008年11月13日木曜日

ゲン@ 劇場:『センター・オブ・ジ・アース』

ゲンです。
今週は早番なので朝3時半に起きてるんですが、ものすごく寒いですね・・・

『センター・オブ・ジ・アース』@TOHOシネマズ六本木(10/26鑑賞)

ジュール・ヴェルヌ原作の有名冒険小説「地底旅行」を、『ハムナプトラ』シリーズのブレンダン・ブレイザー主演で映画化。
しかもこの作品は、大作系の実写映画としては過去最大規模の3D上映。
ちなみに、同原作を元に作られたTDSのアトラクションが有名ですが、この作品自体にディズニーは全く絡んでおりません。

作品が作品だけに、内容よりも3D上映を楽しみに観に行ってきました。

うーん・・・これで座席が動けばもっともっと楽しいでしょうねw

まず3D上映についてですが、よくテーマーパークなんかで使われるメガネをかけて作品を観ます。
まぁ、これに関しては特に違和感は感じず、確かに飛び出してるよなぁくらいの感想ですw
テーマパークとかに行きなれてる人なら、そこまでの感動は感じないかもw

よくあるような「ボールが目の前に飛んでくる!」みたいな、3D上映を意識したカットが数多くありますが、そこまでウザったくもならない程度だったかと。
あまりそういうカットが多いとイライラしますから、その辺の度合いはちょうど良かったと思います。

むしろ「飛び出してくる」という表現よりも、「奥行きを感じる」っていうカットの方が良かったと思います。
特に地底の大きく広々とした空間や、深い谷底や高い崖を見上げるシーンでの演出がより強調され、迫力のある映像になっていたと思います。


俳優ですが、主演のブレンダン・ブレイザーはやっぱり良いですね。
『クラッシュ』を観てから、コメディだけでなくドラマも演じられる好きな俳優の一人ですが、今回も名に恥じぬシッカリとした演技力はありました。

ただ、観たのが吹き替え版だったのですよ・・・
字幕を表示する関係があるのだと思うんですが、3D上映をしてる劇場のほとんどが吹き替え版なんですよね・・・
普段は洋画の吹き替えなんて、絶対に劇場では観ない人間なんですが、3D上映のために泣く泣く吹き替えで観てきました。

で、ブレンダンの声を当ててるのが、沢村一樹さん・・・
いや、沢村さん自体は好きな俳優だけど(セクスィー部長とかw)、ブレンダンの声にしてはちょっと高めでして、ものすごく違和感を感じました・・・
合ってない上に、テンションの起伏の表現もド下手で、芸の細かいブレンダンの演技に当てるには、酷すぎる配役だったと思います・・・

ただ、意外だったのが、ヒロインの声を当てていた矢口真里。
吹き替えの配役を聞いた時には、沢村さん以上に疑問を感じていましたが、キャラクタとしての表現がしっかりとされていて、ほとんど違和感を感じませんでした。
うーん・・・こんなこともあるんだな・・・


3D上映ありきの作品ですので、ストーリーに質を求めてませんでしたが、つまらない!と一蹴するほどでもないので、一応合格点かと。
だからと言って、飛び出して見えるのが90分も続けば、後半は慣れてきちゃって感動はドンドン薄くなると思いますけどw

ハリウッドの流れとしては、今後も3D上映を想定した撮影は、どんどん増えていく予定だそうです。

ただ「3Dありき」で作られた映画が、ヒットし続けるとは到底思えませんので、ひとつの映像技術として抑えていてもらいたいですかね?
『ダークナイト』くらいのレベルの作品が、3Dで観れたら感動するだろうけどw

同時に日本の配給会社としては、吹き替え問題も同時に考え直していただきたいですね。
日本の観客も、そこまでバカじゃないですからね。


余談ですが、個人的に一番感動した3Dのカットは、「ニューシネマラインのロゴ」でしたw
アレが飛び出して見えたのは、ちょっと嬉しいですw

梅太@ DVD:『君に読む物語』

この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

 今日は04年に公開された恋愛映画『君に読む物語』について。
 映画自体は以前に見たことがあったのですが、先日この原作となったニコラス・スパークス著の同名小説をBookoffで発見し、購入。
 読み終えた後、もう一度レンタルして見直してみました。

 主演はライアン・ゴズリングレイチェル・マクアダムス
 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ストーリー:
 ある夏の出来事。
 都会から来ているお嬢様アリー(レイチェル・マクアダムス)に一目惚れをしてしまったノア(ライアン・ゴズリング)。
 まさに燃えるような恋をした二人であったが、将来歩む道のすれ違いから破局を迎える。
 時が過ぎ、アリーは婚約。ノアはあの夏を思いながら、自分で購入したボロ家の改装を達成する。
 改装された家は新聞に載り、アリーは偶然、その記事を目にする。
 過去との決別をつけるため、ノアのもとへ訪れるアリーであったが・・・

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 まず一言いわせてもらうと。
 原作小説があまりにも素晴らしすぎる

 原作のお話は、映画版の後半部分から始まります。
 つまり、燃えるような恋から幾年が過ぎ、アリーとノアが再会するところから。
 映画での前半部分であるノアとアリーの出会い、共に過ごした夏の思い出というのは、原作では合間に少しずつ語られる程度。
 確かに、原作は二人の出会いについて細かく語っているわけではない。そこを知りたいと思うのが人の常でありまして。
 映画版はそこを細かく・・・という姿勢は、評価できる部分だと思います。

 しかし原作では、その出会い、燃えるような恋をした夏をはっきり描かない分、成長した二人の台詞・行動の節々に込められるあの頃の思いというのが、なんとも言えない切なさを含んでいるのですね。

 文章表現も見事。
 映画も小説も、ストーリーが基軸なのは変わらないですが、ストーリーが面白いだけでは観客は惹きつけられないわけです。
 やはりそこには、演出というものが存在する。
 映画であればカメラアングルや編集の仕方、音楽、もちろん俳優の演技etc...
 小説で言えば、文章表現がそれにあたるわけですね。

 田舎の田園や湖といった風景の描写もさることながら、二人の内面の描き方が素晴らしい。
 特にノアのアリーに対するとてつもなく大きな愛情。この表現の仕方は、読んでいる僕も思わず切なくなってしまいました。
 僕は映画でも小説でも、愛の肉体表現というのを見ている(読んでいる)のがどうにも苦手でして、こういう内面的な愛の表現が見事な作品に出会えたことは喜ばしいことです。

 さて、原作を読み終え改めて映画版を見てみると、前半部分がなんとも陳腐な印象を受けてしまった。
 前半部分と言うのは、ティーンエイジャーの頃のノアとアリーの思い出というパートです。
 初めて映画を見たときは中々良いように映ったのですけれど、なんでしょうね。
 猛烈に愛し合ってます!というのは、それだけ見せられればわかりますよ!と言い返したくなるくらい。


 多分、原作を知らなければ、いい印象のまま僕の心に刻まれた作品だったのですが。
 僕は映画の原作小説は、興味を持った作品は読むようにしているのですが、読んでもお互いの(映画版と原作の)印象が悪くなるというのはないのですよね。
 こういう経験は初めてですね。
 僕のモノの見方が変わったせいもあるかもしれないですけどね。

 ただ、インスピレーションを与えてくれた劇中の台詞が一つ。

 「僕も、ヤツ(婚約者)も親も関係ない。君が何をしたいかだ!」

 これは、アリーがノアを選ぶか、世間体もろもろ含め、婚約者の方を選ぶかで迷っていたときに、ノアにいわれた一言。
 ここでアリーは「どれを選ぶにしても、誰かが傷つくわ」ということを言います。

 そうなのですよね。”選択”と言うのは難しいもので、バタフライ・エフェクトみたいなことを言えば、誰かのほんの小さな行動でも、周りの誰かに影響を与えているのかもしれません。
 人には親切にね・・・ほとんどの人がそう言われて育ってきていると思いますが、目に映る範囲の人でさえ傷つけてしまう恐れがあるのに、もっと沢山の人のことを考えるには、人間一人というのははあまりにも小さすぎる。

 そこは、傷つける人を最小限に抑えるか、誰かが傷つくことは関係ないと割り切るか、悩んで悩んでそのままにするか。
 僕は優柔不断なタイプの人間ですので、この一言に対し、なんとなくそういうことを考えてしまった。



 本日のまとめとしましては、ニコラス・スパークスの原作があまりにも素晴らしすぎた。
 ただ前述しましたが、原作では深く語られなかったノアとアリーの出会いというのを描こうとした姿勢は評価できます。
 しかし改めて見ると、ややしつこい印象を受けました。でもラストは良くできているので、帳消しかな。


----------------------------------------------------------

 レイチェル・マクアダムス関連で。
 エリック・バナとの共演で、『Timetraveler's wife』という恋愛小説を映画化します。著者はオードリー・ニフェガーという人です。
 日本では最近、『きみがぼくを見つけた日』と改題して出版されています。
 題名に惹かれたので先日購入し、読んでみました。
 設定が非常に面白く、筋書きも素晴らしいです。途中、ややテンポダウンする印象も受けますが、かなり良作です。
 映画版ではこのテンポダウンする中盤を、うまい具合に調整してくれることを祈っています。

 一応、08年全米公開のはずですが、未だにメディアに宣伝はされていませんね。(劇中スナップショットが数点のみ)
 来年に延期かなぁ。

2008年11月12日水曜日

ゲン@ 劇場:『マルタのやさしい刺繍』

来年の「ほぼ日手帳」が届きました、ゲンです。

『マルタのやさしい刺繍』@銀座シネスイッチ(11/9鑑賞)

スイスの谷間の小さな村を舞台に、80歳のおばあちゃんたちがランジェリーショップを開くために奮闘する様を描いた人間ドラマ。
閉鎖的な村人の冷たい視線を浴びながらも、マルタおばあちゃんと3人の女友だちが老いてもなお生きがいを見つけ出していく。

予告編を観てからずっと気になってたんですが、座席指定の出来ない単館上映な上に、かなりの人気で上映20分くらい前に行っても観れないことが数回・・・
朝一で行けばなんとかなるだろうと意気込んでいきましたが、やっと観れましたw

うん、ホッとできるイイ映画ですね♪

スイスの山里にある小さな村に住むおばあちゃん:マルタは、夫にも先立たれ、家族からもないがしろにされている。
そんな彼女は、あるきっかけで若い頃から夢だった手作りの下着屋を開業させるが、自然の溢れる田舎で下着屋を開くなんてと息子からの猛反発を受け、無理やりに店を閉められる。

ところがところが、このおばあちゃんは諦めません!
歳を考えろと言われようとも、せっかく作った下着を捨てられようとも、ゴミ捨て場から拾ってまでもお店を開こうとします!
そのパワーってのがホントにスゴい!

生きがいを見つけた女性の強さってのは、素晴らしいですね。
劇中に何度も出てくるんですが、
「新しいことを始めるのに、年齢なんて関係ない!」
というのを、まさに表現していました。

何よりマルタが素敵なのは、自分ひとりが生きがいを見つけるのではなく、同じように歳を取って生きがいを無くしていた友人たちと共に、一緒になって進んでいくところです。
夫の介護に疲れ、息子からもないがしろにされている友人は、一生懸命なマルタの姿を見て、自動車の免許を取ることに挑戦します。
介護施設に入り、何の変化も無い毎日を過ごしていた友人は、新しいことに挑戦しようと、インターネットの勉強を始めます。

それぞれが年齢をもろともせずに、新しいことに挑戦し、マルタのお店のために自分が出来ることはないだろうかと集まっていき、その動きはやがて村全体へと広がっていく・・・
ラストも凄く爽やかで、とても気分が良かったです。


元気なおばあちゃんたちに、元気がもらえる映画。
オススメです♪

2008年11月11日火曜日

梅太@ DVD:『ピーター・パン』と『ピーター・パン』

この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

 記事タイトルからすると、なんのこっちゃというところですね。
 一つは、もちろんディズニーの名作『ピーター・パン』です。
 もう一つは、ユニバーサルピクチャーの『ピーター・パン』です。

 ユニバーサル版は、03'に公開された実写版。
 公開時、特に注目はしていなかったのですが、どこかのレビューで中々の秀作との記事を読み、この度見てみることにしました。
 そして、ディズニー版と見比べてみたわけです。

-------------------------------------------------


 ~~~ ユニバーサル版 ~~~

 はい。GOOD JOBです

 03'といえば、『マトリックス』シリーズが完結した年でありまして、CG関連の技術はすべて『マトリックス』と比較されてしまいそうな時期。
 『ピーターパン』という、ファンタジーの名作を実写化するには、やはりCG技術は欠かせない。

 この実写版は何が面白かったかと言うと、特撮技術の使い方が古風なところ。

 近年のCG技術は素晴らしく、もはや実写と区別がつかないときもあります。
 でもこの実写版『ピーターパン』は、「これは特撮ですよ!」と割り切っている感じがするのですね。
 CGを使用している部分、ワイヤーアクションの部分は完璧にわかってしまうのですけど、作り手の表現したいことは十分に伝わってきます。
 『E.T.』とか『BTTF』とか、あの時代のファンタジーを見ているようでした。
 
 ストーリー部分では、今更言う必要も無いかと思いますが、この実写版で唯一ケチをつけるのであれば・・・
 ティンカー・ベルがフック船長の罠からピーターを救い、瀕死の重傷を負う。そのティンクを救おうと、ピーターがひたすら「僕は妖精を信じる!」といい続けるシーン。
 これは、かなりしつこかった。
 ただひたすら「妖精を信じる!」「妖精を信じる!」
 これが延々と続くので・・・・これがなければ、もっと良かったかな。

 ただ、そのシーンでのストレスも、うまい具合に帳消しにしてくれました。
 僕が『ピーターパン』で一番好きなシーンは、「月夜に海賊船が空を飛ぶ」という幻想的なシーン。
 こればっかりは実際に見てもらわないといけないわけですが、とりあえず参考画像を。

 

 この実写版『ピーターパン』の最大最高の見せ場ですね。
 帆船のデザインも素晴らしく、非常に満足です。
 このあと、雲の中を疾走するシーンもあるのですが、これまた素晴らしい出来です。ちょっと泣きそうになりました。
 夢があっていいですね。やっぱりファンタジーには夢とロマンが詰まってないと!

 某海賊映画も、第3作目で神が登場したり、世界の果てなんていう異世界がでてきたり、あそこまで破錠するのであれば、これくらい(船が空を飛ぶ!)はやってくれた方がファンタジーと割り切れてよかったのかもしれない。

 ~~~ ディズニー版 ~~~

 久々に見てみた感想として、まず尺の短さに驚きました。
 77分ですって。
 でも作りこみが素晴らしいので、短さは感じないです。

 感想といたしまして、キャラクターの動きの細かさに改めて驚きました。
 指の先まで魂を込めて作りこんでいるアニメーション。
 ホント、惚れ惚れしてしまいます。

 今日の記事の目的である見比べというところですが、ティンクのカワイサで言えば、ディズニー版の方が圧倒的でしょうね
 ホント、惚れ惚れしてしまいます。
 一時でもウェンディを選んだピーター・パンの気が知れません
 あ、でも実写版の方であれば、ティンクよりウェンディを選びます。
 

 はい失礼。冗談はさておき、まじめな話。

 今回、ティンクを見ていて思ったのですが、ティンクというキャラクターは一言も言葉を発さないにも関わらず、言いことは手に取るようにわかるのですよね。
 それは表情や動きの細かさ、ある意味での極端な体動表現というのがミソだと思うのです。
 これらの技術はやはり、ウォルト・ディズニーさんが『蒸気船ウィリー』から培ってきた技術の結晶でしょうね。
 そしてこの技術は、来月公開の『ウォーリー』に繋がっていくのでしょうが、これはまだ見てないので、ここで評価するのは控えます。

 ディズニーのアニメというのは、小さい頃に見たときは「おもしろい」といって見ていましたけど、大人になってくると「見事だな」と感じます。
 そして見事に作りこまれている(粗を感じさせない)からこそ、大人も、少しの間童心に帰れるわけですね。

-------------------------------------------------
 
 見比べ・・・が今日の記事の目的ですので、一応判定を下します。

 圧倒的に、ディズニー版の方が強いです。それは文句ないでしょう。
 でもユニバーサル版も、(僕の)ツボを抑えるところは抑えていて、見ごたえがありました。
 あと、ディズニーという大きな敵がいるにもかかわらず、21世紀になって実写版を作ろうと試みたユニバーサル・ピクチャーに拍手を送りたいと思います。

 そういえばこの冬、ティンカー・ベル4部作の第1部が公開されますね。
 恐らく観にいくとは思いますが、僕の個人的な意見としては、3Dでなく2次アニメでやってほしかったなと。

2008年11月9日日曜日

梅太@ DVD:『JUNO』

この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

 今年、眼に涙を溜めた作品が、今のところ4作品あります。
 今日ご紹介する『JUNO』が、その一つ。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ストーリー:
 ジュノは、彼氏とセックスして2ヵ月後、妊娠が発覚する。
 一度は中絶を考えるが、雑誌の”養子募集”の欄を見、生んだ子供を養子に出すことを決意。
 その後、雑誌に掲載されていた夫婦に会う。すべてにおいて完璧な夫婦に見えるのだが・・・
 妊娠、中絶、養子、夫婦仲、永遠の愛・・・・いろいろな経験の末、ジュノが出した結論とは。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 『サンキュースモーキング』で注目を浴びたジェイソン・ライトマン監督の2作目。
 脚本に、ブログ出身の新人ディアブロ・コディ、主役にエレン・ペイジを迎えての作品です。

 基軸はディアブロ・コディの描く脚本の素晴らしさがあるわけですが、ジェイソン・ライトマンの演出と、エレン・ペイジの演技がそれを更に昇華させていると思う。
 相乗効果という言葉は、この作品の為にあるのではないかと思ってしまう程。




 ~~~ ライトマン監督作品の好きなところ ~~~

 二度目の鑑賞となる今回ですが、今日の記事ではこの作品の感想と言うより、ライトマン作品の良さというものに着目してみたいと思います。

 ライトマン監督の前作『サンキュースモーキング』は、煙草が社会問題になっているアメリカの事情を、ユーモラスに描いた作品。
 実際のところ、笑って済ませられる問題ではないのですが、コメディという体裁をとっているにも関わらず、その問題自体は決して杜撰には扱わない。
 観客を笑わせておいて、実はちゃんと、伝えることは伝えている

 僕は『サンキュー~』の、深刻な問題(ストーリー)と笑いのバランスがすごく好きで、長編デビュー作にも関わらず、一気にファンになってしまった。

 長編2作目となる『JUNO』では、10代の妊娠という、これまた社会的な問題に触れています。
 これは脚本を務めたディアブロ・コディの実体験も含めたフィクションとなっています。つまり視点が10代。台詞回しも10代。
 そしてその10代の少女を、エレン・ペイジが演じる。
 これら”10代の感性”を、大人であるライトマン監督が見事に纏め上げている
 『JUNO』も前作同様、ユーモアたっぷりに描いていますが、妊娠と、そしてそれが及ぼす周囲への影響を、しっかりと描いている。
 更に今回はエレン・ペイジを始めとする、10代の青少年たちの演技がリアリティ溢れるものとなっていて、説得力抜群だった。

 また10代の青少年の会話や、おマセな少女ジュノと養子先の夫:マークが織り成す、映画やロックに関するコアな会話が面白い。
 話の内容自体はしょうもないことだったりして、特にロックの話なんかは僕の知らないネタ満載なのだけれど、不思議と聞いてて面白いのですよね。
 どこかタランティーノ作品に通ずるものを感じてしまった。
 普通の会話って、しっかり描くとこんなにも面白いんだなぁ。

 本作『JUNO』でも、デリケートな問題の描き方とリアリティ溢れる演技と、勿論笑いのバランスがすごく良くて、長編2作目にも関わらず、すでに僕の好きな監督の仲間入りを果たしました。

 さてこの話題のまとめをしようかと思います。
 社会問題を扱っているライトマン監督ですが、物語全体に漂う雰囲気は全体的に明るい。
 ラストは、ハッピーエンドといっては言い過ぎかも知れませんが、前向きなエンディングとなっている。

 先日購入したジョー・ライト監督作品『つぐない』の音声解説にて、ライト監督はこんなことを言っていた。

 『今まで、作品をハッピーエンドにするのは、逃げだと思っていた。でもハッピーエンドにするということは、実はすごく勇気がいることなんだ。』

 深刻な問題なら、深刻なトーンになったって、罪にはならないだろう。
 その方が、深刻さは伝わる。
 ユーモアの中に伝えたいことの本質を隠すのは、ある意味では賭けであると思う。伝わらないこともあるかもしれないから。
 でも、楽しいという感覚は、頭に残りやすい。
 その楽しさから辿っていって、事の本質に気付いてもらいたい。恐らくライトマン監督は、そういう志で、2つの作品を作り上げたのではないのかな。
 勝手な解釈ですけど。



 ~~~ こういう友達がいたら・・・ ~~~
   
 
 さて、話は変わって。

 最初に鑑賞したときは、ジュノのような女の子が友達にいたら、きっと楽しいだろうと思った。
 でも今回はジュノでなく、ジュノの親友:リア(オリヴィア・サールビー)に目がいった。

 リアは、リアクションは大きいけれど、実際のところ、物事に対してあまり驚いてはいない。
 ジュノが妊娠を告白しても「あら、ヤバイわね。じゃあどうするの?」といった具合。
 なんとなく素っ気ない印象も受けるが、ジュノのやろうとしてることには、否定も肯定もなく、全面的に協力する。
 
 この「あらそう」という感じ。
 人が真剣な問題に直面したとき、これって結構救われる対応だったりする。
 つまり、自分を客観的に見てくれる存在というものかな。

 ある問題について頭がゴチャゴチャしている状態で、それを人に理解してもらおうなんて、まず無理。
 なぜって自分でわかっていないから。
 そういう時、”話す”ということが担う役割は、話しながら、自分の頭の中を整理することにある。
 だからそういう時は、否定も肯定もなく、とりあえず最後まで聞いてくれる人という存在は、かなり救われたりする。

 ちょっと話が逸れたかもしれないけれど、つまりは、このお話に出てくるリアは、親友として傍にいてもらいたいタイプだなぁということ。

 まったく、この作品の登場人物は、全員が魅力的で困ってしまう。。


---------------------------------------------------------

 ライトマン監督2作目『JUNO』は、『サンキュースモーキング』の功績があるからかなり期待していた作品だった。
 そして期待通りの出来で、もう大満足。

 今後も期待の新鋭でございますね。

ゲン@ 劇場:『宮廷画家ゴヤは見た』

ゲンです。
梅太くん、トップ画像変更お疲れ様でした。
相変わらず忙しく、『Vフォー・ヴェンデッタ』はおろか、毎年この時期恒例の『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』すらDVDで観れませんでした・・・
そろそろレポじゃなく、雑記もやりたんですけどねぇ・・・

『宮廷画家ゴヤは見た@有楽町スバル座(10/24鑑賞)

『ノーカントリー』でアカデミー助演男優賞を受賞したハビエル・バルデムと、若手実力派女優ナタリー・ポートマン共演の重厚なドラマ。
実在したスペインの天才画家ゴヤが描いた2枚の肖像画のモデルたちがたどる数奇な運命を、18世紀末から19世紀前半の動乱のスペイン史を背景に描く。

米国で公開されたのが2006年と、少し前の作品なんですが、日本でこの時期に劇場公開されるってことは、完全に「アカデミー賞効果」ですねw

うわー・・・またナタリー・ポートマンが恐ろしい演技を・・・

あんまりよく調べずに観にいったんですが、まずハビエル・バルデムが主演じゃなかったてのに驚きですねw
確かにメインキャストではあるけども、明らかに“主演”って感じでもなかったと思います・・・
ただ、アカデミー賞を獲得した演技力は確かでした。
時間的にはこちらの方が先に撮影・公開されたのは間違いないだろうけど、役者として演技の幅が凄く広い人なんだなぁと強く感じました。

で、ナタリー・ポートマンですけどね!
またとんでもなくスゲー役を演じてます・・・
もはや“美少女”なんて取り上げ方を出来ないレベルの大女優に、確実に近づいております・・・
アカデミー主演女優賞獲得も時間の問題ですね・・・

画家のゴヤを演じるのは、ステラン・スカルスガルド
『パイレーツ~』でウィル・ターナーの父親ビル・ターナーを演じていた方ですが、フジツボだらけの顔しか印象が無かったので、初めは分かりませんでしたw
実質、ゴヤが狂言回しになって物語が展開していくわけですが、劇中に出てくる彼の描いた作品は素晴らしいのは勿論、人間としても非常に魅力的で、実在したゴヤにも凄く興味を魅かれました。


物語は18世紀後半のスペイン。
フランス革命の前後で、歴史的に激動した時代だけに、宗教と政治を絡めた非常に深い人間ドラマになっていて、歴史にほとんど詳しくない僕でも十分に引き込まれました。
特に後半の展開は、歴史以前にドラマとしてホントに面白かったです。


本国と比べ、公開はかなり遅れてしまいましたが、劇場公開されて本当に良かったと思いました。
アカデミー賞からの流れを受けて公開された作品って、あまり良い評価の作品は少ないですが、この作品は別格に面白かったです。

壮大な歴史モノとかが苦手な人でも、十分に楽しめるドラマ作品だと思います。

2008年11月7日金曜日

梅太@ DVD:『I'm not there』

この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

 『I'm not there』は08年春に公開された作品。
 伝記映画ととれなくもないし、ボブ・ディランという人物をまったくもって知らない人には、単なるオムニバス作品ととられてもおかしくはないのかな。

 この作品はボブ・ディランという人物を、6人の俳優が演じるというスタイル。
 その6人の俳優と言うのがまた豪華なのです。

 放浪者:マーカス・カール・フランクリン
 詩人:ベン・ウィショー
 革命家:クリスチャン・ベール
 映画スター:ヒースレジャー
 ロックスター:ケイト・ブランシェット
 無法者:リチャード・ギア
 
 いろいろな側面を持つ掴みどころのないボブ・ディランを表現しようとしたのですね。

 さて、僕はボブ・ディランという人物をあまり知りません。
 ではなぜこの作品を観ようかと思ったか。

 予告編のケイト・ブランシェットがあまりにもカッコよかったからさ!!
 そしてこの作品を通してボブ・ディランを知ろうと思ったわけでもなく、正直ケイト・ブランシェットの演技が見れれば良かった。

 でも、良いインスピレーションを与えてくれたと思う。

 ボブ・ディランは確かに、いろいろな側面を持っていると思う。
 でもそれは、僕たちにもいえることなのではないだろうか。

 大学へ行く僕。
 実家での僕。
 中学の友達と会っている時の僕。
 高専の友達と会っている時の僕。
 高専のサークルの人たちと会っている時の僕。
 そしてこうして今、ネット上でこの記事を書いている僕。

 果たして、どれが本当の僕かと聞かれて、答えられるのか。
 どれも自分であり、どれも自分でない(I'm not there)かもしれない。

 また、革命家時代までは野心的な印象を受けるが、ロックスター以降というのは、わりと世間に対して無関心な面も見せる。
 それは恐らく革命家として奮闘し、そして革命が起こっても変わらない世の中・・・というのを経験したからかもしれません。
 では果たして、どれが本当のボブ・ディランなのかと言われると、どうなんでしょう。
 彼は有名な人物ではあるけれど、転がる石のように、世間の流れに任せて生きようとした、一人の男ということに変わりはないのかな・・・と感じた。
 (ここでいう世間の流れというのは、音楽的なものもあるし、アメリカが辿ってきた歴史というものも含む)


 さて、映画の終盤、ケイト・ブランシェット演じるロックスターは、車中でインタビューに答えている。
 そこでこんな一言を放ちます。

 「歌詞の無意味さこそ崇高なのに」


 僕は歌手ではないので、歌手の人がどのように詩を作るのかわからない。
 ものすごく重要な意味を含ませている歌詞もあるかもしれない。
 でもその意味というのは、人によって捕らえ方が違ってくる。
 100人いれば100通りの解釈がある。
 ではどれが本当の意味なのかというのは、結局はわからない。

 ここでいう無意味とは、本当の意味を追求することなんて無意味なんだと、そういうことを言っているのではないだろうか。
 100通りの解釈ができる。人によっていろいろな見方ができる。それこそ、崇高なことなのではないか。

 実態をつかめないボブ・ディランという人物を表現した、見事な言い回しであると思いました。


---------------------------------------------------------------------------


 最後は、わかったようなわからないようなことを書いてしまいましたが、今回僕が言いたいことは結局これ。


 ケイト・ブランシェットがカッコよかった!!


 "カッコイイ"という言葉がこれだけ似合う女優もそういないだろうな。
 ということでケイト・ブランシェットのカッコよさ満載の予告編は↓↓

 

2008年11月6日木曜日

Blogtitle更新:『V for Vendetta』(08/11/5)


 更新が滞ってしまいました。
 久々に記事を書くわけですが、作品の感想と言うわけではありません。

 ブログタイトルである『映画好きの二人』。
 そしてページの一番上に、そのタイトル部があるわけですが、どうにも寂しいなぁと思っていました。
 (ページ構成はシンプルで。というゲンさんと梅太との方針もあるわけですが)

 この度、タイトル部を更新させて頂きました。

 知っている方もいらっしゃるかと思いますが、画像元は映画『V for Vendetta』より。
 
 なぜこれにしたかと言うと、昨日の話しになってしまうのですが、「11月5日」は「ガイ・フォークス・デー」なのですね。
 これだけ言ってピン!と来る方は、きっと一度は『V~』を見たことがある人かと思います。

 『V for Vendetta』という作品は、ガイ・フォークスなる人物の思想を反映した作品になっています。
 なので作中でも、象徴的人物として扱われるわけですね。
 
 そういうことを昨日思い出し、11月5日である昨日、即興で画像を作ってみました。
 アップするときに画像が少し悪くなるみたいです。
 今後更新していくときに、いろいろと調整していこうと思います。


 また背景に描かれている文章は、劇中のとある部分での仮面の男:Vの台詞です。
 これだけ言ってピン!と来る方は、きっと何度か『V~』を見たことがある人かと思います。
 ちなみに劇中、僕が一番好きなシーンでもあります。

 気になる方は、DVDでチェック!
 



 ・・・・でも梅太はイジワルではないので、正解は↓

 



 画像は恐らく不定期更新ですが、楽しんで頂ければ幸いです。