2009年10月30日金曜日

ゲン@ 劇場:『笑う警官』

ゲンです。
昨年に続きまして、先日行われた東京国際映画祭へ行って来ました。

■第22回東京国際映画祭 特別招待作品『笑う警官』@TOHOシネマズ六本木(10/23鑑賞)

北海道で実際に起きた警察の汚職事件を基にした、人気作家・佐々木譲による同名ベストセラー小説を映画化した社会派サスペンス。
ヒットメーカー角川春樹が11年ぶりにメガホンを取り、女性警察官変死事件の犯人に仕立て上げられた仲間の無実を証明しようと奮闘する刑事たちの活躍を描く。
主演は『ハゲタカ』の大森南朋、共演は松雪泰子、宮迫博之、大友康平。

一般公開前に舞台挨拶付で観れるっつーお得なTIFF♪
南朋さんは以前インディーズ映画のトークショーで拝見しましたが、今回も会えるのを楽しみにしてました。

あー何かお洒落を勘違いした映像・・・センスがないなぁ・・・

話はまぁまぁ面白いんだけど、勿体無いなぁ・・・
角川映画って言うほど観てないので、他の作品が純粋にどの程度のモノなのかよく分かりませんが、この作品1本だけ観た印象では撮影監督としての腕はそこまで無いような気がするんですが・・・


ストーリーとしては、女性警官殺人事件をきっかけに警察の腐敗と、それを何とか暴こうとする現場警官を描いたサスペンスなんですが、脚本だけ見ればなかなか面白かったです。
「警察の腐敗」を描いた作品は洋画ではよくありますが、邦画ではあんまり観た印象がなかったので、捜査費横領などの秘密保持のために警官を手にかけるというダークさに満ちたストーリーは、重く冷たい内容で良かったです。


ただ、いかんせん映像がダメでした。
上映前に監督のお話を聞いたんですが、「リアルかスタイリッシュかを取るならば、後者を選んだ。世界に通用する作品にしたい。」と語っている通り、世界進出を狙ったようなちょっと小洒落た映像。
OPクレジットからエンドロールまで、ほとんどアルファベット表記。

まぁ、スタイリッシュに撮りたい気持ちも分かるんだけど、映像のカッコ良さを追求することに夢中になり過ぎたのか、社会派サスペンスのクセに俳優の心理描写が思いクソ弱く、「そのセリフ言うなら、もっと間を空けた方が良くねぇ?」みたいなシーンがいっぱいあって、押さえるべきポイントがことごとくスルーされて、脚本の重さと冷たさが全く活かしきれていない軽くて安っぽい映像になっておりました。

特にラストの数分は絶対にいらないだろ・・・
南朋さんにも失礼だとは思うけど、マジで意味が分からなかった・・・
いや、ストーリーは全部終わってるので、アレは完全に監督の趣味だとは思うから、遠慮なく全否定しますよ。
ホントに恥ずかしいから、海外に出すとか言わないで下さいな。
日本の恥になりかねないよ。

原作者の方が上映前のコメントで「あの地味な話がこんな映像になるなんて、とても悔しいです」みたいなことを言ってましたが、映画を観終わってから改めて考えると、意味が変わってくるなw


「世界に通用する邦画」ってそういう部分じゃないと思うんですよねぇ・・・
「日本だからこそ出来る作品」ってのが海外に出すべき作品であって、「日本でも出来た作品」ってのは中だけで楽しめばいいじゃないでしょうかね?
まだアジア圏なら行けるだろうけど、欧米は無理だろうなぁ・・・


キャストですが、主演の大森南朋さんのシブさは素敵でした♪
疲れた感じの表情で、必死に正義を貫く様子はカッコイイ!

松雪泰子さんも綺麗だし、雨上がり:宮迫博之さんの笑顔ゼロの真剣な演技も良かったです。

ただその他の脇役陣はちょっと微妙でした・・・
忍成修吾とかそんなに演技が下手な印象が無かったですが、今回のアレは何だろうか?
全体的に演出のつけ方が間違ってるような気がしました。
恐らく、俳優さん側の意向を無視して、監督一人が撮り上げてるのかも。
それなりの役者さんが揃ってるだけに勿体無いですね・・・


ストーリーもしっかりしてるし、主要キャストも良いのに、完成した作品がツマらないなら、あとは監督の責任ですね。

「スタイリッシュで海外へ」を意識し過ぎて、自己満足の映画になってる気すらしました。

ダメだ・・・勿体無い・・・



ちなみに上映前の舞台挨拶に、主要キャストに加えて監督や原作者がいらっしゃいました。
南朋さんは相変わらず素敵で、松雪さんはお綺麗で、宮迫さんは場違いな「宮迫ーです!」でスベっておられましたw

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そんな感じですが、「第22回東京国際映画祭」で御座います!
昨年に続きまして、今年も無事に参加できました!

会場の六本木ヒルズは今年もグリーンカーペット一色で全体がお祭りムードでして、映画好きとしてはその雰囲気だけでワクワクして楽しいのです♪

ゲン@ 劇場:『私の中のあなた』

ゲンです。
先日、デザインフェスタに行って来ました。
暑かったです。

『私の中のあなた』@TOHOシネマズ 錦糸町(10/16鑑賞)

白血病の姉のドナーとなるべく遺伝子操作によって生まれた妹が、姉への臓器提供を拒んで両親を提訴する姿を通し、家族のありかたや命の尊厳を問いかける。
出演はキャメロン・ディアス、『リトル・ミス・サンシャイン』のアビゲイル・ブレスリン。

「子ども×病気」の泣かせる系定番のお話ですが、海外での評価もまずまずだったのと、何よりキャメロンとアビゲイルの共演ってのが楽しみでした。

ま、泣くわなー・・・スッキリしたので文句は無いけどもw

やれ、子どもだー病気だーって王道の泣かせる要素をバッチリ使ってくるのはどうだろうと思ってましたが、テーマとして描いてるのが「子どもの成長と親からの独立」って部分だったのがとても好印象でした。

ストーリーはというと・・・
白血病の姉に臓器を提供する為、遺伝子を操作して生まれた妹が、いざ手術が近くなると妹は臓器の提供を拒み、かつ今まで姉のために多くの入院を強いた両親を提訴する。
自分が臓器を提供しなければ、姉が死んでしまうのは分かっているはずの妹は、何故そこまで拒み続けるのか・・・


僕は普段「こども」を漢字で書くときは、「子ども」と書くように意識してます。
それは「子供」「供」「従う」という意味があるからなんです。
「お供」「供」と同じ意味ですよね。
つまりは「親に従う」っていう意味になる気がして、あまり好きじゃないんです。

親は子どもを育て、守る立場ではあるけども、「従わせる」という関係であってはいけないと思ってます。
勿論、初めは理屈とかを考えさせるっていうレベルで話はできないですから、具体的に何歳とかいうんじゃなく、物心がついた頃としか線は引けませんが、どこかに子ども自身に考えさせる余地を与えなくては、絶対にいけないと思うんです。

この作品の中で、母親は妹に対して、姉のための医療行為を妹に半ば強要します。
それは「姉を助けるため」ではありますが、妹自身の意志はどこまであるのか、という問題が生じてきます。

ついに妹は親を提訴し、そのことにより家族の間に大きな溝が生まれてしまいます。
「姉の病気」だったはずが、いつかしか家族をバラバラにしてしまう・・・
果たして、これは姉が望んだ結果だったのか・・・

その答えが明かされる時、とても強い衝撃を受けました。


キャストですが、まずキャメロン・ディアス!
いよいよ彼女も母親を演じる歳になってきたんですね・・・
娘の病気を治すために全てを投げ出して奮闘し、時には家族の理解も得られない事もありますが、それも娘を思う気持ちあってこそ。
その母親としての強い愛情は、とても良く表現されていたと思います。

姉のドナーになることを拒む妹を演じたアビゲイル・ブレスリン!
『リトル・ミス~』で注目され、ダコタ・ファニングと並んで「天才子役」と称される彼女ですが、今回の役どころは相当難しかったと思います。
幼いながら「臓器提供を拒否する=姉の死」というのは理解できていますから、それをどこまで表現できるかが重要です。
単に大人っぽいというだけでなく、どこかに本心を隠しながらも、毅然とした態度でふるまうといった演技が、完璧に出来ていたと思います。

その病気の姉を髪を剃って演じた、ソフィア・ヴァジリーヴァの熱演も素晴らしかったです。


「子ども×病気」というと、病に犯された子を主人公に描いてしまいがちですが、その子を中心とする母親と妹の関係を描き、家族のあり方をテーマにした非常に良く出来た作品だと思います。

変にクサく感動させて泣かそうとする空気がなく、丁寧に描かれているのが好印象でした!

ゲン@ 劇場:『アドレナリン:ハイ・ボルテージ』

ゲンです。
暑がりなので、未だに半袖&半ズボンで寝てます。

『アドレナリン:ハイ・ボルテージ』@新宿バルト9(10/3鑑賞)

アドレナリンを体内で出し続けないと死んでしまう毒薬を注入された殺し屋の奔走を描いた『アドレナリン』の続編。
前作同様、主人公をジェイソン・ステイサムが続投。
今作では充電を怠ると止まってしまうバッテリー式の人工心臓を埋め込まれ、自分の心臓を取り戻すために再び街中を走り回る。

「世界一カッコいいハゲ」ことジェイソン・ステイサム主演最新作。
『トランスポーター』1作目を観て以来の大ファンで、当然前作も観ておりますが、作品のタイトル通りで超過激でハイテンションな作品な為、実は劇場に観に行くのをちょっと気後れしておりましたw

電撃ハイテンション! 今回もやりすぎ!

予想通り、やっぱり観てて疲れました・・・
いや、作品的には面白いので文句は無いんですがw

ストーリーは前作のエンディング直後から。
マフィアに打たれた毒により常に興奮し、アドレナリンを出し続けなければ死んでしまう身体になってしまった殺し屋:シェブ・チェリオス(ジェイソン)は、ロス上空での死闘の末、ヘリコプターから敵諸とも落下・・・

絶命したかに思えたが、その直後、謎の中国系マフィアが彼を連れ去る。
彼の並外れた肉体に目をつけたマフィアのドンにより、彼の心臓は移植され、代わりにバッテリー式の人工心臓へと交換させられてしまう。
そうして彼は、電気的な刺激を定期的に受けないと死んでしまう身体になってしまった!

とまぁ、取って付けたようなストーリーですが、無茶苦茶に暴れる理由さえあれば構いません。
そもそもヘリから落ちて、心臓だけ交換すりゃOKとか・・・無事だな!w


この作品の魅力は、何と言っても過激で挑戦的な編集でしょう!
広角レンズでアップを撮り続けたり、複数台のカメラを激しく切り替えたり、まるでトンでもなくノリの良いミュージックビデオを2時間ぶっ続けで観ているような非常に激しい映像がひたすら続きます。
普通の映画用のカメラではなく、スピード感を出すため機動性を重視した軽くて高画質の一般的なデジカムを使用した映像もなかなか面白いです。
まぁ、市販のカメラを使うのは、過激なシーンの撮影中にカメラが壊れる可能性もあるからみたいですがw


それに加えて、アクションの過激さ!
前作はただ単に興奮するためのアクションでしたが、今回は「電気」が必要になっているので、車のバッテリーを身体に繋いだり、路上の変電器に腕を突っ込んだり、自分で自分にスタンガンを当てたりと、前作以上に痛みを伴うコトをやりまくっておりましたw


主演のジェイソンですが、『トラポ』でスーツをビシッと決めたジェントルマンな彼も好きですが、ハチャメチャでやり過ぎな彼も魅力的です♪
いくら演技とは言え、電撃を受けて体が吹っ飛べば痛いワケですから、それを何回も繰り返してるのは酷でしょうな・・・w

また今年6月に急逝したデヴィット・キャラダイン(『キル・ビル』のビル役)が悪役で出演してるのも見物だと思います。


内容的にも映像的にも、R指定の完全18禁映画ですが、僕は大好きです♪

次回作もありそうで、ちょっと期待してますw

2009年10月19日月曜日

ゲン@ 劇場:『マーシャル博士の恐竜ランド』

ゲンです。
渋谷のBar「noi」にて毎週木曜イベント開催中です!
今週10/22(木)は僕も参加します!

『マーシャル博士の恐竜ランド』@TOHOシネマズ みゆき座(9/26鑑賞)

1970年代に人気を博した、テレビのアドベンチャードラマシリーズを映画化したSF冒険物語。
今や落ちぶれてしまった天才科学者がついにタイムワープの悲願を達成し、仲間たちと異次元の世界に迷い込んで巻き起こす大騒動を生き生きとみせる。
主演は『俺たちフィギュアスケーター』のウィル・フェレル。

ウィル・フェレルの最新作ってだけで、もう観に行くしかないでしょう!
今回も絶対に期待を裏切らないだろうと楽しみにしておりました。

最高ー! このテンションを狙って出来るウィルは天才だわ!

もー終始めっさ面白かったです!
絶対に字幕で観なきゃと思っておりましたが、やはりネタ的に字幕で観ないと全く意味が無い作品ですね。
何か日本語吹き替えをお笑い芸人にやらせて、無理やり話題づくりにしておりますが、全く理解できませんよ・・・

そもそも元となっているのが、70年代に作られたSF冒険物語なのですが、そんなものを現在のクオリティで真面目に映像化しても、面白くなるワケがありません。
確かに現在の技術で作られたCGの恐竜とかは、素晴らしいのかも知れませんが、そんなトコに重点を置いてる作品じゃないのは明らかです。

予告編にもチラッと登場してますが、最大の見所は宇宙人的な生物。
もーどっからどう観ても安物の着ぐるみなのに、それを2009年のハリウッド映画で堂々と登場させてるんだから、これは拍手するしかないでしょう!
その他の小ネタもいちいちツボでした♪


主演のウィル・フェレルですが、勢いのある面倒くさいバカを演じさえたら、彼の右に出るものはいませんね!
ジャック・ブラックも似たタイプですが、直接的で下品な下ネタが少なく、遠くから傍観してるような面白さは彼にしか出せない空気だと思います。
まぁ、暑苦しいのに変わりはありませんがw


原題は『Land of the Lost』ですが、トンチンカンな邦題のおかげで、子供向けみたいになってるのが残念過ぎます・・・
入れられてるネタとか、どう考えても30代以降じゃないと拾えないだろうが!

それにどうせウィル主演で邦題つけるなら『俺たちタイムトラベラー』にしなきゃダメだろうと、日本の配給会社に異議を唱えます!w

2009年10月15日木曜日

〈勝手に映画コラボCOCKTAIL〉フェア のお知らせ

ゲンです。
先月から準備しておりました企画が、やっと発表できます!

いつも僕がお世話になっております渋谷のBar「noi」と、この「映画好きの二人」が、この度手を組みまして、「映画×カクテル」という夢のような企画が始まります!

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芸術薫る秋だから、
サッカー放映ではなく“映画”“お酒”の共演はいかがでしょう?

映画の舞台となる国のハーブリキュールをつかった
〈 勝手に映画コラボCOCKTAIL〉
目と舌で味わう秋の小旅行。

10/15より四週連続・木曜日限定でお楽しみください。

※10/15(木)・10/22(木)・10/29(木)・11/5(木)の19~24時はサッカー放映を休止し、店内特大スクリーンにて映画を上映します。


第一夜はこちら・・・

■10/15(木)上映予定
【パリ、ジュテーム】 / 06年 フランス
様々なパリの顔、様々なパリの人。
幾多とある都市の中でこれほどまでに世界中の人々を惹きつけるパリの魅力とは。その答えが少しだけわかるかもしれない。

コラボCOCKTAIL:『glass rouge』 \850 ( \893 )
別名“リキュールの女王”と呼ばれる、
仏の代表的薬草酒〈シャルトリューズジョーヌ〉
ラブストーリーに相応しい色鮮やかなカクテルです。

movie select 
【映画好きの二人(ゲン&梅太)】
http://ilovecinemas.blogspot.com/

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とまぁ、「コラボ」だなんて騒いでるのはウチら側だけなんですが、要するに映画の舞台となった国のハーブリキュールを使ったスペシャルカクテルを提供するので、その作品選びと紹介文などを僕たち映画バカの二人が必死に考えましたw

幾多の選考を重ね、何度も企画書を提出し、先週くらいに具体的に上映する作品が決まり、その紹介文まで考えて今に至ります。

その間、打ち合わせと称して、ココ一ヶ月だけで「noi」に4~5回通ってましたがw

もーこの企画のおかげで、先月は更新どころじゃありませんでした・・・
ちゃんと形に出来るまで不安だったので、先月は一睡も出来なかった!
映画館だって全然行ってないもん!
(それでも新作3本観てるけど)


とにかく、滅多に無い機会でしたので、二人とも一所懸命に頑張りました!

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まず第一回が10/15(日付が変わって今日)で、最後が11/5で4週間、毎週木曜日に行われます。

■10/15(木)
『パリ、ジュテーム』(06年/フランス)
様々なパリの顔、様々なパリの人。
幾多とある都市の中でこれほどまでに世界中の人々を惹きつけるパリの魅力とは。
その答えが少しだけわかるかもしれない。
☆梅太セレクト

■10/22(木)
『ONCE ダブリンの街角で』(06年/アイルランド)
アイルランド・ダブリンで偶然出会った男女の恋物語。
音楽を通じて互いの気持ちは深まるが、
すれ違う想いは重ならず、切なさとやさしさが残る。
★ゲンセレクト

■10/29(木)『落下の王国』(06年/イギリス・インド・アメリカ他)
入院中の男が少女に語る寓話。
構想26年・撮影4年と多くの時間をかけ、
CGを一切使用しない驚くほど鮮やかで美しい世界は、
まるで空想を映像化したかのよう。
★ゲンセレクト

■11/5(木)『イル・ポスティーノ』(95年/イタリア)
イタリアの小さな島に訪れた詩人と青年の交流を描く。
詩とは何だろう。詩を書くとは何だろう。
言葉一つで世界は美しく見えるということを教えてくれる作品。
☆梅太セレクト

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以上のようなスケジュールで上映する予定です。

ちなみにですが、10/22(木)には僕(ゲン)本人が推薦責任者としてnoiに来店する予定です!

ていうか、単に飲みに行くだけですw


ハーブカクテルだけでなく、日本でも数少ない本格樽詰GUINNESSが堪能できるBar「noi」

メニューも本格的なカレーや、話題のモッフルもあります!


平日なのでなかなか難しいかとは思いますが、
お誘い合わせの上、是非ともお越し頂ける事をお待ちしております!



「映画好きの二人」 管理人 ゲン・梅太より

2009年10月14日水曜日

ゲン@ 劇場:『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』

ゲンです。
ほぼ日手帳2010が届きました。

『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』@TOHOシネマズ 日劇(9/26鑑賞)

全世界でヒットした、『X-MEN』シリーズ最新作。
ヒュー・ジャックマン演じる特殊な能力を持つウルヴァリン誕生の秘密を描く。

シリーズから派生したスピンオフ作品ですが、向こうでの評判も上々だったので、それなりに楽しみにしておりました。

おー! ちゃんと面白いじゃないか!

『X-MEN』シリーズ自体は3部作と謳っておりますが、どうも後付けに継ぐ後付け感が拭えず、映像の面白さは好きなんですがシリーズとしてはそこまで良い評価はしておりませんでした。

なので、企画を聞いた当初はウルヴァリンを中心に描いたトコで、どうにかなるもんかなぁと心配だったのですが、出来上がった作品を観て面白さに納得できました。

シリーズ前半はシナリオに活かされていたはずの「ウルヴァリンの過去」が、シリーズ後半ではウヤムヤになり、最終的にはジーン・グレイの話とか、個人的にはホントにどうでも良かったんですが、今回はそれがしっかりと説明されてるのが良かったですね。

シリーズのオープニングは、記憶を無くしたウルヴァリンの登場から始まりますが、今回はこの「記憶」ってのが脚本的に凄く重要視されていて、非常にドラマチックに描かれ、ラストの展開もすんごく面白かったです。


またアクションとしても、3部作完結編だった『ファイナル・ディシジョン』に負けるとも劣らないクオリティでした。
今までのメンバーは出てなくて、ウルヴァリンを中心に描くのだから、ミュータントの能力の面白さは、そこまで幅は出ないんだろうなぁと思っておりましたが、意外なほどにバラエティ!

特に気に入っているのは、やはりガンビットでしょう!
原作でも1番好きなキャラクタだったのですが、前シリーズには全く登場しておらず、ちょっと悲しかったけど、今回登場すると聞いたときからとっても楽しみにしておりました。
演じてる俳優さんもちょっとジョニデっぽいの風貌で、トランプや杖の扱いも素敵で、カッコ良かったです!

主演のヒューヒューですが、やはりこの役は当たり役ですね♪
生え放題のヒゲと胸毛と腕毛で、男臭さムンムン!w
腕の血管とか、マジでヤバいよなぁ・・・
(男が注目する場所じゃないけど)


今後ですが、同じくスピンオフでマグニートーの過去を描く作品のほか、もう一本のスピンオフが予定されております。
マグニートーの方は、すでに脚本もほぼ完成しており、あとは監督を探すだけのようなので楽しみですね。
あと『X-MEN』自体の新シリーズも企画されてるみたいですが、前シリーズに出演した俳優さんは、ほとんど出ない様子・・・
まぁ、これ以上痛々しいハルベリーは観たかないが、サイクロプスのジェームス・マースデンはもう少し観たかったなぁ・・・


この作品単体でも面白いですが、複線がかなり沢山あるので、過去シリーズを観てる人は絶対面白いです!

ヒューヒューのワイルドっぷりも堪能できる作品!

2009年10月12日月曜日

ゲン@ 劇場:『20世紀少年-最終章-僕らの旗』

ご無沙汰でした、ゲンです。
先月は公私共に忙して劇場に全然通えず、更新も出来ませんで申し訳ありませんでした。

相方の梅太くんですが、先月の連休に引越しまして、まだネット環境が整ってないようでして・・・

って、それは本人に説明してもらえばいいですねw

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『20世紀少年 -最終章-僕らの旗』@TOHOシネマズ 錦糸町(8/30鑑賞)

今年2月に公開された『第2章』に続き、今回も劇場に観に行ってきました。

お前・・・・・アイツだったのか!

相変わらずですが、原作を全く読んでいない人間の感想なのであしからず。
そもそも原作を意識せずに2時間、ないし3時間で1つの作品に仕上げてくるのが「映画」というモノの面白味だと考えてるので、よほどのことが無い限り原作は追う人間ではありません。

だから批判しないでね・・・


で、映画だけで作品の知識を得て、3本観終えた感想ですが、まさにコミック的なSF作品として面白かったです。

前作の時も言いましたけど、荒唐無稽な、それこそコミック的なストーリー展開で現実味なんてものはほとんど感じませんが、それが逆に魅力的でした。

リアルな世界観っていうのではなく、あくまで「こういうモノなんだ」という一線を引いた部分の中にしっかりとした世界を構築してしまったのは、とても見事であると思います。

「巨大ロボット」とか「世界征服」とか「正義の味方」とか、存在しえないモノを映像化したときに、リアリティを持たせるのはなかなか大変だと思うのですが、この作品に関してはほぼ完璧なんじゃないでしょうか?

それでいて「子どもの頃に思い描いていた」というキーワードが存分生かされ、単純にワクワクさせてくれる展開と、SFとノスタルジックな空気を絶妙に共存させてるのも面白くなってる要因なのではないかと。


それと『最終章』ということで、「ともだち」の正体をはじめ、数々の謎が明らかになっていく面白味ってのもタップリ。
コミック連載で数年間待たされる原作とは比べられないとは思いますが、映画版の『第1章』公開から丁度1年を経て『最終章』でやっと謎が解明される気持ち良さってのも十分に感じられました。

大きな焦点となっている「ともだちが生まれた理由」ってのも明かされますが、個人的には思っていた通りの理由で良かったです。
すんごく大きな事件のきっかけが、実はとても些細な事ってのが、僕は好きなんですよ。
確か『第1章』であったセリフだったと思いますがボーリングの例えで「はじめは小さなズレでも、後になるほどドンドン大きくなる」ってのが強く描かれていて、謎が明かされたときに気持ち良くなれました。


また邦画では最大規模の名のあるキャストの数々ってのも、観ていて楽しいですね。
個人的には前作から登場した古田新太さん演じる「春波夫」が、予想外に本筋に大きく絡んでて嬉しかったです♪
古田さんは真面目な顔をしてる時が一番おかしいw

原作を読んでいないので「誰が似てる!」とかっていうのは僕は言えませんが、小泉響子役の木南晴夏がイイ味出してるってのも分かりますし、逆にカンナ役の平愛梨が終始浮いてたかなぁ?って感想が多いのもうなずけますw
まぁ僕の場合、平愛梨は「金八先生」の印象が未だに強すぎるってのもあるんですがw



とまぁ、ここまで褒めると「大絶賛」みたいになってますが、不満も少なからずありますよw
やはり原作が長い作品だけあって、本筋以外の細かいストーリーの描き方が少し雑なのと、回収しきれてない複線がいくつか残ったのが残念でした。

『第2章』と今回の封切り直前にTVで放映していた未公開シーンを追加した『もう一つの~』を観れば、多少は補足されるんですが、増やしたおかげで逆に削られるシーンもあるので、本末転倒だとも思うけども・・・
全てを詰め込んだ「完全版」みたいなのがあれば助かりますw


原作コミックを全く読まずに3本観ましたが、結果的には満足できました。

原作ファンほどではありませんが、イイ感じにハマれて熱くなれる作品でした!