2009年7月31日金曜日

梅太@ 予告編:『The Fantastic Mr.Fox』

この記事は こだわりとはこういうものか・・・と感じた 梅太 の名の下にお送りいたします

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 今回ご紹介する予告編は、ウェス・アンダーソン監督作『The Fantastic Mr.Fox』。

 僕の大好きなアンダーソン監督の最新作です。
 今回はこれまでの作品とは少し違います。

 まず一点目は、原作があるということ。

 一作目『アンソニーのハッピー・モーテル』から、自ら脚本を製作してきたアンダーソン監督にとって、本作は初の原作モノとなります。
 選ばれたのは、ロアルド・ダールの同名児童小説。

 二点目は、アニメーションであるということ。
 本作はストップ・モーション(以下SM)アニメで制作されています。
 SM自体は、『ライフ・アクアティック』の一部で、ヘンリー・セリックの力を借りて披露していましたが、今回は全編ストップモーション。
 企画段階では、またヘンリー・セリックにお願いするつもりであったらしいです。
 しかし、彼は『CORALINE』の製作へ回ってしまったため、力を借りられず・・・

 ・・・・が。


 逆にそれが、功をなしたように思えてきます。
 予告編をどうぞ。





 昨今は、『コープス・ブライド』や、先にも紹介した『CORALINE』のように、「CGなんかにゃ負けねぇよ!」という意気込みが感じられる素晴らしいSMが幾つかありますが、この作品では「CGってなんですか?」というくらいに、古臭いタイプのSMです。
 

 冒頭10秒くらいは、「なんじゃこりゃ」という感じでしたが、観ていくうちにどんどん引き込まれていき、予告編が終わる頃には、「何が何でも観なければ!」と思わせる、ウェス節全開の作品であると感じさせられました。
 ウェス・アンダーソン作品ということで、何があろうと観るのですけれど。

 予告編を作る側も、ウェスさんのこと、しっかり理解しているのだろうなと思います。
 監督の作風を良く汲んでいる。
 (『ダージリン急行』のときもそうでしたが)



 最初、情報を入手したときは、「あぁ、アニメを作るんだぁ・・・」と漠然とした印象しかもてませんでしたが、やはりウェスさん。やってくれます。


 声の出演として、ジョージ・クルーニー、メリル・ストリープを筆頭に、ウェス作品2度目のウィレム・デフォー、エイドリアン・ブロディ。
 そしてウェス・ファミリーであるビル・マーレイ、オーウェン・ウィルソン、ジェイソン・シュワルツマン、アンジェリカ・ヒューストンも勿論出演。
 重鎮、マイケル・ガンボン、ブライアン・コックスにも注目です。

 豪華やなぁ・・・


 アメリカで09.11.13公開。
 
 また期待作が増えました。

 
 

梅太@ 予告編:『Ninja Assassin』

この記事は ちょっと安心した 梅太 の名の下にお送りいたします

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 今回お送りする予告編は、ウォシャウスキー兄弟最新作『Ninja Assassin』。
 ("s"が多いな・・・)

 本ブログで、ゲンさんと共に2008年最高傑作に選ばせて頂いた『スピード・レーサー』。
 そのテジョ・トゴカーンを演じていたRAIN(ピ)が主演の、忍者アクション。

 『スピード・レーサー』日本公開時から、この作品の製作自体は報じられていました。
 しかし『スピード・レーサー』の興業的大失敗により、恐らく世界的にはあまり期待されていないだろうなと感じられます。
 「あぁぁぁ・・・ウォシャウスキー、またですか」みたいな。

 ただ、僕は『スピード・レーサー』は、こちらのブログで何度も紹介させていただいている通り、ものすごく好きな作品です。
 「ウォシャウスキー作品で一番は?」といわれれば、『スピード・レーサー』と答えます。

 あれは駄作でもなんでもなく、あれでウォシャウスキーが描きたかった核に気付けば、大傑作であることがおのずと伺える作品なのですが・・・
 『マトリックス』と、やってること自体は変わらないのだけどなぁ。
 

 さて、『スピード・レーサー』以降、僕が懸念していたことがありました。

 『暗殺者』の脚本家デビュー以降、『マトリックス』が大ヒットし、『Vフォーヴェンデッタ』では、目立つ収益は無いものの、高評価を得ていました。
 しかし『スピード・レーサー』の痛手(いや、僕の中では大成功)により、もしかして、この兄弟は、作風を変えてしまうのではないだろうか・・・そんな心配があったのです。

 この兄弟は、「やりたいことをキチンと作れる」数少ない監督であると思うので、あの失敗(いや、僕の中では大成功)にヘコたれず、路線を保っていて欲しいなと思っていました。


 
 そして今回の予告編です。
 前置きが長くなりました・・・





 どうもありがとう!
 心配後無用でございました。


 しかもまたもや、ワーナーさんが配給。

 これを観るにワーナーさんは、前作での興業的な面ではなく、ちゃんと作品面を見て、ウォシャウスキーを支援しているのだなと、なんとなく思いました。


 共演に、『パイレーツ・オブ・カリビアン』にて、英語で話しているにもかかわらず、あと一歩で英語字幕を入れられそうになってしまったナオミ・ハリス。
 (役:ティア・ダルマは、そういう話方だから仕方ないのだけれど・・・)
 そしてショー・コスギ。

 
 公開は、アメリカで09.11.25。
 ロブ・マーシャル監督のミュージカルムービー最新作『NINE』と被っているので、そちらには恐らく負けるでしょうが、僕は期待していますよ。

2009年7月30日木曜日

ゲン@ 劇場:『セントアンナの奇跡』

ゲンです。
毎日30度を超えてヘロヘロです。

『セントアンナの奇跡』@TOHOシネマズ シャンテ(7/28鑑賞)

『マルコムX』『インサイドマン』のスパイク・リー監督最新作。
第二次世界大戦中のイタリアで実際に起きた虐殺事件を基に、兵士の葛藤と心の交流をサスペンスタッチでつづる戦争ドラマ。

どちらかと言うと戦争映画はあまり得意では無いのですが、社会派な作品が多いスパイク・リー監督が作るとどんな感じになるのか、興味がありました。

うん、やっぱり戦争はいくないよ・・・何も生まないんだよ・・・

まぁ、覚悟はしてましたがそこそこ落ちました、テンションが。

ストーリーはと言うと、始まりは現代、一発の銃声から衝撃の幕が上がる。
郵便局の窓口に現れた客を、局員が突然銃で発砲する。
局員の経歴を調べても、犯罪歴や人間関係も実に綺麗で、殺人を犯す人間には全く考えられない。
しかし、彼の部屋を調べたところ、歴史的に大変価値のある石造の頭部が発見される。
彼は、一体何故、こんな物を持っていたのか・・・
その秘密は、第二次大戦下のイタリアにあった・・・

「事実を基にしたストーリー」と謳っていたので、こんな殺人事件が実際にあったのかと思ったのですが、どうやら実話なのは、第二次大戦下のイタリアで起こったナチスの農民大虐殺で、そのエピソードを元に書かれた話のようでした。
なので、ちょっと残念・・・まぁ、ここまで出来上がった偶然はさすがに無いだろけど・・・

しかしながら、スパイク・リー監督得意の人種差別の問題を上手く絡め、ただでさえ悲惨な戦争の様子を、より一層色濃いモノにしてくるというのは、テンションが下がりながらもなかなか面白かったです。


あと歴史面に疎い人間の感想としては、今まで第二次大戦モノの映画はいろいろ観てきましたが、そのほとんどがナチスの内部云々を描いた作品で、ナチスと同盟を結んでいたイタリアの状況というのをあまり詳しく知らなかったのですが、ナチスと同じように国内での氾濫や蜂起などがあったというのは初めて知りました。
それと同時に、黒人の兵士たちがどのような心境で戦っていたのかというのも、非常に興味深かったです。

2009年7月26日日曜日

梅太@ 雑記:『Star Light Cinema 2009』

この記事は 良い映画体験をさせてもらった 梅太 の名の下にお送りいたします

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 「We want the movie!!!」

 良い映画体験をさせてもらいました。

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 昨日、恵比寿ガーデンプレイスで約1ヶ月にわたって開催されている「Star Light Cinema 2009」に行ってきました。

 これは、ガーデンプレイスの広間を使い、そこに座席とスクリーン、音響設備を用意して、屋外で映画を楽しんでみましょう、という企画。
 開催日は、7/17~8/9、金・土・日曜日の18:45から。
 上映作品は、観客のリクエストや、開催者側が選んだもの等様々で、一日ごとに作品は違います。

↓↓↓現場の様子はこんな感じ↓↓↓

 座席数は150。
 しかし席を選ばなければ、会場周辺から見られます。
 僕はといえば、開始1時間前から並んで、ちゃんと整理券をゲットしました!

↓↓↓整理券↓↓↓

 さて。

 僕は以前から、屋外上映というものに、一度でいいから立ち会いたいと思っていました。

 屋外上映といっても、様々なものがあります。
 アメリカ映画に良く観る、広間にスクリーンを設置し、車中から見るというタイプのものもあります。
 『それぞれのシネマ』で観たような、映画館自体が屋上にあり、夜にならないと開場しないタイプのものもあります。

 とりあえず、なんでもいいから、関わってみたかった。
 今回は、そんな願いが叶い、とてもうれしかった。

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 いやぁ、実は同期の飲み会を蹴ってまで参加したのです・・・

 一ヶ月ほどやっているので、作品を選ばなければいつでも行けたのですけれど、昨日25日に行ったのにはわけがあります。

 それは、上映作品が『僕らのミライへ逆回転』だったから。

 この作品、観た方なら分かると思うのですけれど、まさに、”こういう場で見るのにふさわしい”作品だと思います。

 僕はこの作品を観てから、考えていることがあります。

 「映画を観るのに”良い”環境って、なんだろう」

 昨今は、シネコンが幅を利かせてきています。
 デジタル版や、先月から始まったIMAXシアターによる上映も、頭角をあらわしてきています。

 確かに、映像はキレイです。
 音も素晴らしい。
 会場もキレイ。
 マナーもしっかりしている。

 文句はありません。

 ですが僕は、昨年まで地方に行って、そこのシネコンに通っていて、何かが足りないと思うことがありました。

 本年度から東京に戻ってきて、久々にシャンテ・シネの初日初回に立ち会ったとき、その足りないものが分かった。

 これだ。
 客の数だ。

 そういう混雑が嫌だと、言う人もいるかもしれません。
 でも僕は、”映画館は混んでいてなんぼ”と思います。

 映画というものは、映画館に行ったのであれば、一人でみるものでは絶対にない。
 そこには、まったく知らない他人がいる。
 でも、”映画を観に来た”という共通の目的がそこにはある。
 その瞬間、楽しみを共有する仲間になる。

 故:淀川長治さんの言葉を借りるなら、

 「映画は距離をなくし、すべての人を家族にする」

 やはり人がいると、そこには作品に対する反応がある。
 面白い場面では笑い、悲しい場面では泣く。
 3階の高さから生身で落ちると「うわぁ・・」という若干の引き気味の悲鳴が上がる。(by『チョコレート・ファイター』)
 
 映画館で作品を楽しむという事は、その作品の出来如何も当然であるが、そういう”会場の雰囲気”も含めた、楽しみであると思う。



 話を戻して。

 つまり、映画を観るのに”良い”環境というのはキレイな映像・音・会場より何より、まず先に、”それを一緒に楽しめる客がいるかどうか”であると、最近感じるのですよね。


 この『僕らのミライへ逆回転』では、そういうエッセンス的な部分を、笑いを含めて僕に教えてくれた作品だと思う。

 特にラスト。

 みんなで作った作品の上映会は、ものすごく狭い部屋で、ひしめきあって開催される。
 音だって良くないし、スクリーンは白い布切れ。
 でもみんな、楽しんでいるのです。

 このシーンを見たとき、「あぁ、映画ってこれでいいんだよ」と思った。

 まずは、みんなで楽しむ。
 これこそ、大衆娯楽の根幹を成すものである。

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 うれしいハプニングもあった。

 途中で、前のシーンへ飛んだり、映写機がとまり、約5分ほど客が放置状態になったり。

 そうそう、こういうのがあってこそ、屋外上映だよ。

 「あれ~」という雰囲気の中、僕はひそかに微笑んでいました。

 そして上映終了後、恵比寿の駅に戻るとき、「あ~、幸せ」と呟かずにはいられなかった。

2009年7月24日金曜日

梅太@ 予告編:『Alice in Wonderland』

この記事は バートン、あんたやっぱすごいよ・・・と改めて思う 梅太 の名の下にお送りいたします

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 明日映画観に行こうと思っていたけれど、正直な話、もうこれで満足というか・・・
 

 ティム・バートン版『Alice in Wonderland』の特報が公開されました!
 いやまさか、これだけ早く公開されるとは・・・


 えぇ、この予告編を、どれだけ待ち望んだことか。
 コチラの記事で、コンセプトアートを紹介しましたが、それくらい、この作品には期待してるわけですよ。
 まだ公開は先なのに、PSPの壁紙をアリス(ミア・ワシコウスカ)にしてるくらいですよ。
 
 バカでしょ?
 アホでしょ?

 でも予告編を観てもらえれば、この僕のハシャギっぷりも、納得していただけると思うわけです。





 あぁ、つまり、僕に昇天しろと?
 確かにこれ、天に昇れるレベルですよ。

 
 最初「ティム・バートンがアリスを映画化!」というニュースを聞いたとき、期待半分、不安半分でした。 
 当初、『ベオウルフ』のような、モーションピクチャーを用いたアニメになるという噂を聞いていて、いや僕はあれはあれで、良いとは思うのですけど、実写ならではのバートンの凄みというのが僕は好きでして。全部アニメーションだったら、正直ちょっとなぁ・・・と思っていました。

 
 はいはい。気苦労気苦労。


 バートン、もうあんた最高だよ。
 なんでこうも、僕のツボを抑えてくるかねぇ。
 なんていうか、僕のために作った?

 改めて思う。僕はバートン作品が大好きなのだと。



 ・・・・・って、まだ予告編が公開されただけなのに、この騒ぎよう。
 ひどいな。


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 ではちょっと、作品の紹介と、予告編の中身に関して。

 この作品は、ディズニーアニメ版アリスの、10年後という位置づけらしいです。
 すっかり成長し、すっごく素敵になったミア・・・じゃなかったアリスは、10年前の不思議な冒険のことは、すっかり忘れていた。
 ある日、退屈なお見合いパーティーの最中に、白ウサギを発見します。それを追っていくうちにラビット・ホールへ落ち、再び不思議の国に訪れることとなり・・・・

 ストーリーはこんな感じ。

 危惧されていた(というより僕が勝手に心配していた)アニメとの融合ということに関しては、文句無いでしょう。
 デフォルメされたキャラはCGとの融合、原型を留めているキャラは実写で、背景うんぬんはCGといったところでしょうか。
 予告編を観ただけでも、「あぁ、3D用に作ってるなぁ」というのは伺えますね。

 そしてこの予告編は、案の定というかなんというか、これまで報道されたニュース通り、デップ中心のものとなってしまっています。
 しかしこれを観ると、やはりバートン映画にはデップが必要で、デップにはバートンが必要だということが、ひしひしと感じられます。


 ・・・・が!
 僕は負けない!!

 やはりアリス。ミア・ワシコウスカ。
 最高でしょう。

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 音楽は、久々にダニー・エルフマン復帰らしい。
 久々といっても、作品数としてはたった1作品ぶりなだけですが、『コープス・ブライド』から5年たちますからねぇ。
 『スウィーニー・トッド』の音楽も好き・・・いやむしろ大好きでしたが、やはりバートンはエルフマンがいないと・・・

 ちなみに最近”オープニングだけ”『バットマン:リターンズ』を見返したのですが、このオープニング曲(『Birth of Penguin』)は最高ですね。



 これを聞くたびに、やはりエルフマンは神の化身ではないかと思ってしまう。

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 ちょっと話が飛んだところもありますが。



 あぁ・・もう。
 色々なものすっ飛ばして、来年の4月にならないかなぁ。

 あと5回観てから、寝ます。
 
 

 

2009年7月23日木曜日

ゲン@ 劇場:『ウィッチマウンテン -地図から消された山-』

ゲンです。
日食は見れましたか?
僕は家にいましたが、別に大して空も見上げずに終わりました。

『ウィッチマウンテン -地図から消された山-』@TOHOシネマズ みゆき座(7/22鑑賞)

ディズニー製作、1975年公開の『星の国から来た仲間』をリメイクしたSFミステリー。
不思議な力を持つ兄妹が、アメリカ政府によって封印された禁断の山“ウィッチマウンテン”を目指す大冒険を描く。
出演は元WWEプロレスラー「ザ・ロック」ことドウェイン・ジョンソン、『チャーリーとチョコレート工場』『テラビシアにかける橋』のアンナソフィア・ロブ。

ロック様も魅力的ですが、僕のお目当ては完全にアンナソフィア・ロブたんです!
ハリウッドの若手女優の中で、最も期待している最強注目株の彼女の出演作が、とっても楽しみでした!

アンナソフィア・ロブたん最高! ホントに可愛いなぁ・・・

もう完全に引かれるコト覚悟で書きますよw
まだまだハリウッドの若手の中でも、日本では知名度の低いアンナソフィア・ロブたん♪
今日は名前だけでも覚えて帰って下さい、アンナソフィア・ロブたんです。

『チャーリー~』でガムを噛んで紫になった女の子と言えば、思い出してもらえるでしょうか?
あの作品ではやたらと小生意気でイラつく少女でしたが、次に出演した『テラビシア~』で全くイメージの違う激烈に爽やかで可愛い彼女をスクリーンで観て、もうこの子は絶対に将来大物になる!と確信しました。
僕の中では、第二のキーラ・ナイトレイですw

そんな激押しの彼女の久しぶりの出演作ってコトで、すんごく楽しみにしておりましたが、ホントに彼女が観れただけで十分に満足できました。


ストーリーとしては、謎の飛行物体の墜落現場から逃げ出してきた兄と妹が、たまたま通りかかったタクシーの運転手の助けを借りて、宇宙に戻るという、非常に使い古されたSFでしたが、75年に公開されたSF映画のリメイク作品ってのを考えれば、そこはツッコむべきポイントでは無いと思いますので、別にそこまで気になりませんでした。
まぁ、ディズニーのファミリー向け映画ですからね、そこそこのラインに乗ってくれれば合格だと思います。


キャストですが、アンナソフィア・ロブたんが文句なしに可愛いと言うのはしつこいですが、さらに押しておきますw
『チャーリー~』『テラビシア~』ではショートカットでしたが、ロングのブロンドもイイですなぁー♪(変態)
主演のロック様こと、ドウェイン・ジョンソンはアクションは勿論、ニヒルな顔立ちなのにコミカルな演技で笑いもあり、今回もなかなか良かったです。

また、オリジナル版で宇宙からやってきた兄妹を演じていた俳優さんが、彼女達の逃亡を手助けするという役でカメオ出演しているって演出は、オリジナルを知らなくてもニヤッとしてしまいますね。


ファミリー向けSFで何が拾えるかって問われても、何も拾えないんですが、アンナソフィア・ロブたんさえ可愛ければ、それでいいじゃない!

今後、さらに注目される女優になると思いますが、今のうちに言っておきますよ!

「僕はずっと注目してるんだ!」ってw

ゲン@ 劇場:『アマルフィ 女神の報酬』

ゲンです。
ナツいアツですね。

『アマルフィ 女神の報酬』@TOHOシネマズ スカラ座(7/21鑑賞)

イタリアで起きた日本人少女失踪(しっそう)事件の謎に迫るサスペンス・ミステリー超大作。
主演は織田裕二、監督は『県庁の星』『容疑者Xの献身』の西谷弘。

ベタですが、実は織田裕二が好きだったりしてます。
映画も『踊る~2』からは全部劇場に観に行ってたり・・・
今回も別に期待作は無かったですが、話題作なので一応劇場で観ておこうと思い、行ってきました。

悪くは無いけども、まぁまぁかなぁ・・・

フジテレビ開局50周年記念の劇場作品ってコトですが、某他局がやってるような人気ドラマの劇場版ではなく、オリジナルでの製作って言う点ではなかなか良い評価をしてます。
そもそも「ヤンキー更生バンザイ話」が死ぬほど大嫌いなので、現在劇場で公開されてる某作品は予告編を観るだけで胸クソ悪くなります。

何?不良が立ち直るのってそんなに偉いの?
普通の人間が迷惑かけずに普通に生きてる方が、よっぽど素晴らしいだろーが!


あ・・・ゴメンナサイ・・・話がズレました・・・

とにかく、TVドラマからの流れを全く組んでいなく、一からここまで作り上げたのには、拍手したいと思います。
日本人が主人公の邦画作品でありながら、日本初となる全編イタリアロケで撮影されており、壮大で美しいロケーションは物語の雰囲気を盛り上げています。
コロッセオやバチカン市国、スペイン階段などなど、名所名跡でバッチリ撮影しているのを見ると、そうとう頑張ったんだなぁと感心します。
特にタイトルにもなっている海沿いの断崖にある街:アマルフィの美しさはかなりの見ものでした。


ストーリーはと言うと、年末のイタリアG8サミット開催直前に起こった邦人幼女の誘拐事件で、面白い話ではありましたが、そこまで絶賛するような内容では無かったかと・・・
いくら優秀な外交官とは言え、そこまで越権行為のオンパレードは無いだろうとか、そんなツッコミはいっぱいありましたが、織田裕二ですしね、やりたいだけやれば良いと思いますw

で、主演の織田裕二ですが、一見するとクールで冷めた人間だけど、実は強い使命感と正義感を持っている熱い男という、彼にピッタリの役でした。
やっぱり劇場で見るとカッコイイなぁ・・・

あと個人的には、戸田恵梨香がドタバタしてて良かったです、良かったです、うん。


別に大絶賛もしないですし、特にオススメもしないですが、劇場まで観に行って「あー失敗したなぁ・・・」とはならないレベルの作品で、ちょっと安心しました。

キャストとロケーションの美しさに加えて、西谷監督のクセの無い堅実な手腕っての結構重要なのかも知れないですね。

2009年7月19日日曜日

梅太@ 劇場:名画座日記-6

この記事は ごめんなさい。言葉がないです・・・な 梅太 の名の下にお送りいたします

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 名画座日記-6

 ギンレイホールにて。
 イーストウッド監督、アンジェリーナ・ジョリー主演『チェンジリング』を、遅れに遅れてやっと鑑賞。

 言葉がでなかった。

 それは、ストーリーが重すぎるから、とか、そういうものではない。
 いや、もちろんそれもある。

 ここまで、”映画”として完成されている作品を見せられたとき、人はどういう反応をするのか。
 身をもって、思い知らされた。

 真に偉大なものに出会ったときの、ある種の絶望感とでもいうのだろうか。
 愕然としてしまった。
 ただただ、立ち尽くすだけであった。
 (いや、映画館だから、座っていたのだけれど。言葉のアヤね)
 それがそのうち、幸福感へと変わっていくのだけれど。

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 僕は、以前誰かに指摘されたことがあるのだが、映画の観方が非常に細かい。
 「あの俳優の、このシーンの演技が・・・」とか、「あのときの曲のかかるタイミングがさ・・・」とか。
 いや、もちろん全体像を見渡すことも忘れないのだけれど。


 先日、『映画の美学』という本を読んだ。
 そこに、こんなことが書いてあった。
 映画は、様々な芸術を組み合わせた、複合的な芸術である・・・と。

 文学、音楽、画。
 これを芸術として観る事に、おそらく異論は無いであろう。
 映画というものは、これに加え、「俳優の演技」、「編集」などといった要素を絡め合わせて完成される芸術作品だという。
 僕はこの考え方には大いに賛成している。

 それでもやはり、映画を観ているときに、ある部分が突出していたりすると、そこばかりを褒めたり、考察したりしてしまう。

 でも、この作品を観たとき、そうではないだと感じた。
 映画というのは”細かいパーツ”ではないのだ。

 この作品で、素晴らしい要素は沢山ある。
 アンジェリーナ・ジョリーの演技、画の撮り方、構成。
 しかし見ている最中、そして観終わった後も、なぜかいつものように、要素要素に分けて考察することに対して、頭が拒否反応を起こしてしまった。

 すべての要素が最高峰であり、その最高峰の要素が、どれも劣ることなく絡めあわされて、最高峰の最高峰が出来上がっている。


 なんでもっと早く、こういう作品に出会っていなかったのだろう。
 いやでも、今見たからこそ、理解できたのかもしれないけれど。


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 これは実話を基にした作品である。

 ある日、息子を誘拐された母(ジョリー)は、警察に捜査を依頼する。
 捜査の結果、警察は息子を発見。
 その子を見たとき、母は言う。「その子は、私の子ではない」。
 警察との闘争の末、見えてくる真実と、その先に待っている残酷な結末・・・・

 最後に、ジョリー演じる母は、一筋の希望を見出した。
 とてもやわらかい笑顔をもってして、この作品は幕引きとなる。
 しかし、実話を基にした作品につきものの、その後の経過報告で、僕の中では、悲しさと怒りを混ぜ合わせた様な感情が生まれた。

 「彼女は生涯、息子を探し続けた」

 この言葉が持つ意味。
 ・・・・そういうことなのだ。

 彼女は死ぬまで、どういう気持ちで生きていたのだろう。
 それを思うと、胸が焼けるほど、痛い。

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 で、なんだかんだ言いつつ、相変わらず、細かい見方はしてしまう僕。
 
 冒頭、バスに乗り息子を学校へ送り届けるシーン。
 学校前に着き、息子を引き連れ、バスを降りるわけだが、ここで母子は手をつなぐ。

 この繋いだ手は、アップされるわけでもなく、誇張されるわけでもなく、ただただ一連の動作としてカメラに捕らえられる。
 でもやはり、一度カメラの視点を落としてまでも、繋いだ手を写し込んだということには、理由があるのです。
 こういうさりげないシーンによって、母子の関係性が捉えられたり。
 この後に続く事件のことを思うと、これを見ただけで、なんだか泣けてきてしまう・・・

 う~ん、お見事。



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 そういえば『グラン・トリノ』も未見。
 バカだなぁ・・僕は。

 再上映してるところを見つけたら、すぐにでも駆けつけます。

梅太@ 予告編:『Whip it』

この記事は やはり、エレン・ペイジはツボですね・・・な 梅太 の名の下にお送りいたします

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 今回ご紹介するのは、前回のゲンさんとのオフレコ座談会で、なぜかなぜか名前が中々思い出せなかったドリュー・バリモアが、初監督を務める青春スポーツムービー『Whip it』です。



 女優業では華々しい経歴を持ち、近年では製作側にも関与し実績を残しているバリモア。
 (プロデュース最新作『そんな彼なら捨てちゃえば?』が楽しみですね)
 
 そんな彼女がいよいよ監督業に手を出しました。

 ストーリーとしては、ミスコン出演を強要する母を持つ主人公が、ある日ローラー・スケートを用いた競技に興味をもち、のめり込んでいき・・・という、青春と、そしてスポーツムービーの王道のような物語です。


 主演はエレン・ペイジ。
 これまたカワイイ。非常に。


 『チアーズ』の雰囲気に近い。
 ということは、僕のツボということで。

 監督に回ったことが吉とでるか、それとも・・・
 (監督に回ったといいつつ、ちゃっかりしっかり出演してますけれど)

 アメリカで09年10月公開。

梅太@ 予告編:『Raging Phoenix』

この記事は 最近、アクションにめっぽう弱い 梅太 の名の下にお送りいたします

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 今回ご紹介するのは、『チョコレート・ファイター』で僕の血潮を熱くたぎらせてくれた、燃え萌えなジージャーの最新アクション『Raging Phoenix』です。




 観ると、『チョコレート・ファイター』の時と、予告編のつくりが同じすぎるのが笑えてきますね。
 特に終盤。

 ストーリーは・・・よくわかりません。
 というより、字、読めません。
 英語ならまだしも。


 でも、熱さは伝わるはずです!
 
 今回は、『チョコレート・ファイター』の終盤、敵が使っていたMAT(マーシャル・アーツ・トリック)が頻繁に使われる様子ですね。
 他にも、アクションがやはり素晴らしい!

 あと、しっかり話しているジージャーも観れます。
 この辺は、『チョコレート・ファイター』を観た人なら分かると思いますが。

 楽しみでしょうがないですね。
 恐らく日本公開はされるでしょう。

 

 

梅太@ 予告編:『Jennifer's Body』

この記事は ホラーは笑える方が好きな 梅太 の名の下にお送りいたします

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 今回ご紹介する予告編は、『Jennifer's Body』というホラームービー。

 夏です。暑いです。
 これを観て・・・・涼しくはならないかな。
 熱くなる、色んな意味で。。


※18禁ver.


※良い子も観れますver.



 主演は、エロさはロボには敵わなかったミーガン・フォックスと、『マンマ・ミーア』のエンドロール曲:「♪Thank you for the music」で世界中(というか、僕)を魅了したアマンダ・セイフライドです。

 ストーリーは、イケイケなチア・ガール(フォックス)が、ある日悪魔に体を乗っ取られて、次々と男を喰っていくのを、なんとか防ごうと友人(セイフライド)が奮闘するというもの。


 僕はホラー映画は決して嫌いではありません。
 でもまじめに怖い(まじめにグロい)ものよりかは、どこかバカらしくて笑える方が好きです。
 予告編を見る限りだと、かなりドギツイ描写はあるものの、どこかこう、笑えるところがあります。
 (と言ってしまう僕は、かなり危険であろうか)

 それもそのはず、今作品の脚本家は、『JUNO』で鮮烈デビューを飾ったディアブロ・コディ。
 これが、僕がこの映画に注目している最大の理由でございます。


 喰われる男共も、ミーガン・フォックスに喰われるなら、逆に本望じゃないか?
 そんな気もするこの作品は、果たして日本で公開されるのか。

 シネパトス系かな?

 アメリカでは、09年9月に公開。

梅太@ 雑記:歌舞伎鑑賞

この記事は 普段大見得を切っている 梅太 の名の下にお送りいたします

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 昨日、初めての歌舞伎鑑賞に行って参りました。

 事の経緯は、以前会社の同期の人と、

 「そういえば、見たことのないものっていっぱいありますよね」

 という会話から始まった。
 その中の一つが、歌舞伎であった。

 歌舞伎については、何一つわからなかったもので、少し調べてから行こうかと思いましたが、まっさらな状態で挑むことにした。

 これが、とてもとても、面白かった。

 以下、いくつかの項目にわけまして、感想を書いていきます。

~~~~ 動 ~~~~

 ”日本芸能”と聞いたとき、僕は”静”のイメージがあった。
 動きが流麗で、おしとやかで。
 そのイメージに間違いはなかったのだけれど、今回見た幕のクライマックスでは、いわゆる殺陣があり、それがものすごく激しいものであった。

 こんなにも”動”があるとは、思わなかった。

 その動きというものも、雑なものは何一つ無く、一つ一つピシっと決めるもので、立ち見であったにもかかわらず、疲れを忘れ、ただただ魅入ってしまった。

~~~~ 動きの誇張 ~~~~

 なにぶん知識が無いもので。
 まず思ったのが、「何ゆえ、あんな話し方や動きをするのだろう」ということ。

 恐らく見たことのない人でも、台詞の言い方くらいは、想像がつくと思う。
 
 「お~と~こ~が~、あ、た~た~ぬ~~~~~わ~~~~」

 みたいな。
 (文字にすると、「~」の伸ばし棒が良く似合うなぁ)

 この「台詞の言い方」単体では、理由はわからなかったのだけど、「動き方」ということと一緒に考えてみると、見えてくるものがあった。

 歌舞伎は、人間の”ある一つの行動”を強調・誇張しているのではないか。今でいうところの、パントマイムのような。
 そう考えると、歌舞伎というものは非常にコミカル(漫画的な)なもののように思えてくる。

 こんなシーンがある。

 主人公が人を殺め、刀を鞘へ納めようとするが、動揺からか手が震え、なかなかうまくいかない。

 ここでは、手の震えが誇張表現され、体全体の震え、そして刀や鞘までも、しなるほどにゆれていた。

 普通では、手は震えるだろうが、そこまでは・・・。
 しかし”普通の動き”では、見てる側には伝わらない。
 「Better than Natural」という考え方。見てる側に普通と思わせるには、実は演じている側は、普通には行動していないという事。

 そうやって誇張して、動きというものを伝えているのだと思う。



~~~~ 見得を切る ~~~~

 つまりは、決めるところをビシっと決めること。
 これは水戸黄門の「この紋所が・・・」とか、特撮モノへと継承されていかれた技法であると思う。

 お決まりの台詞、決め台詞、みたいなものである。
 
 そして、観客側も、その決めどころを承知であるというのが面白い。
 (ここで、「中村屋!」とか、「よろず屋!」とか、合いの手が入ったりする)

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特撮モノで見得?イメージできない方は・・・・

例えば戦隊モノで、

 ・敵の登場
 ・変身道具を取り出す
 ・レッドが変身、ブルー、グリーン、イエロー、ピンクと変身していく
 (ここのカラーは、勿論ものによって異なる)
 ・レッドの決め台詞、他のきめ台詞
 ・~~戦隊!~~レンジャー!

この流れは必ずあるもの、お決まりのものであるのは、ご理解いただけるであろう。

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 その見得を切るところで拍手が沸くのだけれど、その拍手が、自然に出てしまう何かが、あの動きの中にはあると思う。

 それは最後のポーズへ行くまでの、力の入れどころと抜きどころ(緩急)という一連の動きが、惚れ惚れするほど見事であるから、
 
 決めた!!!!

 というのがわかり、自然と手が動いてしまう。

~~~~ さて、映画と絡めまして ~~~~

 このブログ上で、この鑑賞記を書いたとあれば、やはり映画と絡めて話を展開していかなければなりません。

 上で書いた、見得を切るということ。
 外国でいうと、ミュージカルが、それに近い。
 一曲一曲の決めのところで、つまりは終わりのところで、バン!とポーズを決め、お客の拍手がある。
 僕は一度、ミュージカルを見たことがあるけれど、そうせざるを得ないのですよね。

 映画にも、時にはそういうことがあっていいと思うのですよね。
 ミュージカル映画を見たときなんかは、僕は一曲一曲が終わったときに思わず拍手したくなりますし。
 ホントに見事な動作、素晴らしい台詞、最高のシーンに出会ったときは、僕はいつも、ハンカチで口元を隠し、満面の笑みをこぼしている。
 
 この感動を、内に秘めておくのは不可能だ!と言わんばかりに。

 例えばこう、「この作品をみて騒ぎましょう上映」みたいなものがあったら、ぜひとも参加してみたいなと思う。


 見得を切る・・・という表現とあっているかわからないですが、ココまで決められると「おぉ!」と言わざるを得ないようなシーンを、以下に掲載しておきます。






 溜め、台詞、曲のかかるタイミング。
 完璧だ。 

2009年7月17日金曜日

ゲン@ 劇場:『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(IMAX 3D版)

ゲンです。
また川崎のIMAXシアターに行ってきました。

『ハリー・ポッターと謎のプリンス』@109シネマズ川崎(7/15鑑賞)

J・K・ローリング原作による世界的ベストセラー小説「ハリー・ポッター」シリーズの映画版第6弾。
主人公ハリー・ポッターと仲間たちが、邪悪なヴォルデモート卿との最終決戦に向け、彼の弱点や過去を探る。

いよいよ終わりが迫った劇場第6弾ですが、原作を全く読んでいない僕としては3作目を山に、あんまし面白いとは思ってませんでした・・・
でも、初期の頃と比べると、児童文学チックな匂いが消えて、ダークファンタジーのような要素が増えてきてる感じがするので、期待はしてました。

それに加えて、先日大騒ぎしたIMAX、しかも3Dでの上映が決まり、スケジュールも公開初日に観に行けることになっていたので、楽しみにしておりましたが・・・

あー・・・これは我慢して観ないといけないんだろうなぁ・・・

率直な感想を言いますと、シリーズ6作観た中で、1・2を争うツマラなさでした。

何度も言うように、原作を全く読んでいませんので、先の展開とかは全く知らない人間のはずなんですが、この作品に関して言うと全ての展開が読めてしまい、「マジかよ!?」みたいなモノが少しも感じられず、非常に退屈な2時間半で何度も寝そうになりました。

そもそも説明ばかりで、映像的に盛り上がるシーンが1つも無かったんですよね・・・
記憶が保存されてる小瓶を水に空け、そこから回想シーンが始まるトコは、よく出来てると思いましたが、その他の戦闘シーンも少なく、ストーリー的に低めのテンションが続いていたので、モヤモヤしっぱなし・・・

それに加えて、くっついた・離れたの恋愛ドラマとか、どうでもいいし・・・
それぞれが、それぞれに魅かれる理由みたのなのも、一切描かれてませんから、全く感情移入が出来ませんでした。


キャストですが、主演三人の安定感というのは置いといて、やはり目を引くのがシリウスの妹で魔女のベラトリックスを演じている、ヘレナ・ボナム=カーター!
僕の中での魔女No.1ですよw
あの空気、最高だよなぁ・・・

あと個人的に、前作から登場したルーナがツボですw
愛すべき、不思議ちゃん萌え♪


あとIMAX 3Dでの上映って部分にも触れて起きますが、3Dなのは冒頭の12分間のみで、その後は通常のIMAX形式です。
3Dの部分に関して言うと、メチャクチャ綺麗でした!
遊園地でのアトラクションとか、劇場での3D作品とか、そこそこ観てきたつもりですが、今まで観たどの3D映像よりも最も美しかったと思います。
吹き替えではなく、字幕での上映でしたが、意外なことにしっかりと字幕も表示されていて、全く違和感を感じずに読む事が出来ました。
ただ、どうしても12分間だけっていう短さは感じてしまいますが、まぁ、今回は「お試し版」って要素が大きいように感じたので、今後に期待しておきます。

で、その後のIMAX上映ですが、ハッキリ言って無駄でした。
確かに普通のフィルム上映と比べると明らかに鮮明で綺麗なのは感じましたが、『トランスフォーマー:リベンジ』を観たときのような感動はありませんでした。
やはり全体的に暗いシーンが多いのが、致命的であると思います。
映像の綺麗さや鮮明さは、画面が明るいほど際立ちますから、暗いシーンをいくら鮮明にしようとも、どうしても感動は少なくなってしまいます。
これは憶測ですが、もしかすると実際にはそこまでIMAX仕様のシーンが多くないんじゃないかと思いました。
別に作品の毛色がそういうモノなので、あえて変えてくれとは言えませんが、暗いシーンが多いような作品は、IMAXに向いてるかというのは微妙ですね・・・


とにかく展開が読めてしまい、非常に退屈だったのですが、これを踏まなければ最終章に辿り着けないという意味では、我慢してでも観ておかないと行けない作品なのかも、と思いました。

「アズカバン最強説」はなかなか崩れないなぁ・・・

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そんな感じですが、IMAX 3D。
思ったほどの感動が無く、ちょっと残念でしたが、IMAXで観てこれなんだから、普通の劇場で観てたらもっとガッカリしてたかも・・・

でも、短いですが3D映像の綺麗さは、ホントに素晴らしいです。
それに映画の通常料金+400円払うか価値を見出せるかどうかは、個人差によると思いますが・・・

ちなみに本編前の予告編で、同じくIMAX 3Dでの上映が決定しているディズニーの『クリスマス・キャロル』が流れたのですが、これも3Dで上映されました。
予告編も3Dって、なんか得した気分ですw

11月の上映なので、それまでにIMAXシアターが空く期間があるかと思うのですが、是非とも『ダークナイト』『スピード・レーサー』をIMAXでリバイバル上映してもらいたいですなぁ・・・

2009年7月11日土曜日

梅太@ 劇場:『それでも恋するバルセロナ』

この記事は バルデムさんがうらやましすぎると感じた 梅太 の名の下にお送りいたします

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●スペインが起こした一瞬の気の迷い:『それでも恋するバルセロナ
 監督はウディ・アレン。
 主演に、お河童頭が記憶に新しいハビエル・バルデム、女優人にスカーレット・ヨハンソン、レベッカ・ホール、ペネロペ・クルス。

 先に見ているゲンさんの感想はコチラで。

 原題の『Vicky Cristina Barcelona』という言葉の流れが、僕は好きです。

 デートムービー?
 そんなわけないでしょう。

 最近流行の、女性向けムービー?
 それもどうでしょうね。
 (日本の宣伝のせいで”そういうレッテル”を貼られてる作品は多くあると思う)

 ピンク色なんてまったく似合わない、そんなウディ・アレンのロマンスもの最新作。
 
 ストーリーとしては、ヴィッキー(ホール)とクリスティーナ(ヨハンソン)が、バルセロナへ行って、現地の雰囲気に熱され、とてつもない恋愛体験をさせられて、呆然として、帰国してくるというもの。

 いやはや、よかったですね。
 
 何よりですね、ペネロペ・クルス。
 彼女、この作品の全女優人を喰ってます。
 物語中盤から姿を現すのだけれど、それくらいの存在感がある。
 彼女は、お河童もといバルデム演じる芸術家:アントニオを殺しかけた元妻という役柄。
 怒髪が天をつく様な気性の荒い女性を見事・・・というかもう、見事すぎるくらい、むしろもう、爽快さすら感じさせるくらい完璧に演じて魅せました。

 最高だ。
 このペネロペを観れただけでも、劇場へ足を運んでよかったと思える。


 さて、主人公の二人の女性は、バビエル×ペネロペの魅力と、バルセロナの魅力に翻弄される。
 本当に”翻弄”させられるだけ。
 だから、ラストの空港で見せる「あぁぁ・・・バルセロナっていったいなんだったの」という呆然とした表情が、素晴らしく効いてくる。


▼▼▼▼▼

 細かいところで言うと、バビエル×ヨハンソンの最初のラブシーンの、顔のピントのぼかし方が、とても官能的でよろしかった。



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 ヨハンソンつながりで。

 上映前、『そんな彼なら捨てちゃえば』の予告編がやっていました。
 ちなみに僕はこの作品、監督がケン・クワビスとあって、非常に注目しています。

 予告編つながりで。

 『アマルフィ』は、予告編を見る限りだと、イタリアで『踊る大捜査線』をやってるだけなのではないかと思えてくる。観るまではなんとも言えないのだけれど。

梅太@ 劇場:『サンシャイン・クリーニング』

この記事は これからは洗い流す人生だ!の 梅太 の名の下にお送りいたします

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●生計を立てるために始めたのは事件現場の清掃業:『サンシャイン・クリーニング
 監督はクリスティン・ジェフス。
 主演に、思わず魔法にかけられてしまいそうな程の魅力を持つエイミー・アダムスと、プラダを着ながらオースティンを読んでいるエミリー・ブラント。

 正直な話、エイミー・アダムスとエミリー・ブラントの共演というだけで、観る理由は足る。
 (と、言いつつ『チャーリーウィルソンズ・ウォー』は観て無いけど)

 ストーリーとしては・・・
 しっかりものの姉:ローズ(アダムス)は、バツイチ子持ちで生活が苦しい。そこで、怠け者の妹:ノラ(ブラント)を誘い、不倫相手の警官のコネで始めたのは、”事件現場の清掃業”。
 一見明るく写るこの二人には、しかしどこか影がある。
 他人の死にかかわることで、この姉妹に過去に起こったある事件が徐々に明かされていき・・・


 さて、今回はなんと言っても、エミリー・ブラントが素晴らしすぎる。

 僕は『プラダを着た悪魔』でも、一番の功労者はブラントだと思っている程この人の演技が好きで、今回も期待していたら、期待以上の素晴らしい演技。
 ブラントの役柄は、何をしても失敗ばかりで、とてもダメダメな妹。しかしどこか、いつも物悲しさを感じさせる部分がある。
 それは幼少の頃にあった、事件が関係している。
 その事件が、どれだけ大きなトラウマとなっているのか・・・それが、演技の節々から想像させられる。
 ものすごく抑えて演技しているのだけれど、その溢れんばかりの悲しみを、よくもここまで表現できるものだなと、もう、観ているだけで泣けてきてしまった。

 奥が見えるというか、人物の背景が見えてくる演技。
 この人は、やはりすごい。


 そしてローズ。
 彼女は一見してしっかりした姉に見えるが、何をやってもあまりうまくいってないことは、観ていればわかる。つまりこの姉妹は、似た者同士。そして姉にも、妹と同じく、少し影が見え隠れする。

▼▼▼▼▼▼▼

 物語は、一発の銃声、一人の男の自殺で幕を開ける。
 予告編からは想像も出来ない、死をもってしての幕開け。
 その後に続く事件現場の清掃。
 そして主人公の姉妹は、幼少時代、母の自殺現場を見てしまったということがトラウマになっている。

 この作品は、実は常に、死の匂いが付きまとっている。

 しかし彼女たちは、事件現場の清掃業で、死というものに少しずつ向き合っていく。
 そうやって、全てを洗い流し、彼女たちの目線は、過去から未来へと移っていく。

 

 「洗い流せば大丈夫よ」

 ローズのこの言葉に、全てが詰まっている気がする。


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 最近、続編モノ、原作モノが多い中、こういうオリジナルの作品が活躍してくれるのは、非常にうれしい。

 

2009年7月1日水曜日

ゲン@ 劇場:『それでも恋するバルセロナ』

ゲンです。
09年も下半期に突入ですね。

『それでも恋するバルセロナ』@丸の内ピカデリー(7/1鑑賞)

ウディ・アレン監督がスペインのバルセロナを舞台に、四角関係の恋愛を描くロマンチック・コメディ。
二人のアメリカ人女性、そしてスペイン人の画家と彼の元妻が、各々の個性や恋愛観のもとに駆け引きを繰り広げる。
出演は『マッチポイント』『タロットカード殺人事件』に続きウディ監督作品でヒロインを演じるスカーレット・ヨハンソン、『ノーカントリー』のハビエル・バルデム、『オープン・ユア・アイズ』のペネロペ・クルス。

ウディ・アレン監督最新作は、またまたヨハンソンが主演!w
しかも共演が昨年アカデミー賞を獲得したハビエル・バルデム。
この作品で今年のアカデミー賞助演女優賞を獲得したペネロペ・クルスとなかなかの顔ぶれが揃っていて、楽しみにしておりました。

うーん、お洒落ー♪ ウディ作品はツボなのかもw

前作『タロットカード殺人事件』でウディ作品を初めて劇場で観て、そのテンポの良さにハマってしまったのですが、NYを舞台にしていた全盛期の作品はまだ観れておりませんでした。
本当はこの作品を観る前に、何かその辺りの作品を観ておきたかったんですが、なかなか都合が付かず、これでハズしたらと心配だったんですが、すんごく面白かったです。

NYで生活する自由奔放な主人公:クリスティーナが、堅実派な親友:ヴェッキーと休暇で訪れたスペインでセクシーな画家とアバンチュール。(死語)
婚約中で当初は否定的だったヴェッキーも、やがて彼の魅力にハマってしまう。
そんな中、別れたはずだった画家の激情的な元妻:マリアが戻り、さらに複雑で危険な恋愛関係へと発展していく。


あらすじだけ見ると、ドロドロした愛憎劇になってしまいそうなんですが、ウディ監督のテンポの良さってのが素晴らしく効いてるおかげで、ポンポンと話が展開していって、セリフのやりとりも非常にコミカルで面白く、とても心地良いリズムで観ることが出来ました。

舞台になっているスペインのロケーションの美しさも相まって、まるで観ている側も旅行をしているような、日常を忘れてさせてくれる展開で終始ウキウキしてましたw


キャストですが、主演のクリスティーナを演じるスカーレット・ヨハンソン!
ウディ監督作のヒロインは今回で3度目にもなりますが、ウディさんは相当彼女が好きなのですねw
アート系の作品からラブコメ、はたまたコミック原作のヒーローモノまで、そこまでやらんでも言いたくなるほど貪欲に出演作が多い彼女ですが、ルックスもセクシーで綺麗だし、少しハスキーな声も好きなので、個人的には結構好きな女優ですw
今回の自由奔放な女性ってのも、イメージにハマって良かったと思います。
『レスラー』のミッキー・ロークと共に、『アイアンマン2』で悪役を演じるのが決まっておりますが、一体どんな風になるのか楽しみです♪

そんな彼女を虜にする画家を演じるハビエル・バルデム!
『ノーカントリー』で演じたキノコ頭の冷酷な殺人鬼のイメージが強かっただけに、ラブコメに出演する彼を想像できませんでしたが、もーワイルド&セクシーでむさくさ良かったです!
決して美形と言えるルックスではないですが、とんでもなく濃厚な色気を放つ彼は、殺人鬼よりもずっと魅力的でしたw

その2人の関係をかき回す画家の元妻を演じるペネロペ・クルス!
出演作を劇場で観るのが『バニラ・スカイ』以来と、ホントに久しく彼女をスクリーンで観ていなかったのですが、良かったですねぇ・・・
天才肌で激情的な役でしたが、恋愛中の2人に浴びせかけるスペイン語の罵倒がとても素晴らしい!w
英語での会話シーンももちろんあるのですが、彼女の母国語であるスペイン語の方がスピード感と迫力が見事で、圧倒されました。
同じくスペイン出身のハビエルとスペイン語でケンカするシーンは、ほとんどアドリブでやりとりしていたそうですが、ホントは字幕に出来ないくらいに危ない言葉を話してるそうですw

また、主人公:クリスティーナの親友で、堅実な恋愛感の持ち主で婚約中にも関わらず、男の危ない魅力に惹かれてしまうヴェッキーを演じているレベッカ・ホールも、大きな目がヨハンソンに負けないくらいに魅力的で、見惚れてしまうほどでした。
『フロスト×ニクソン』のフロストの恋人役が記憶に新しいですが、『プレステージ』でもヨハンソンと共演していましたね。


ドロドロな人間関係になってしまいがちな愛憎劇が、非常にテンポの良い笑えるラブコメになっているのが気持ちいい♪

ウディ作品は、まだまだ劇場で観たいですね!