この記事は 良い意味で予告編に裏切られた 梅太 の名の下にお送りいたします
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●今度はもっと、動き出す:『ナイトミュージアム2』
監督はショーン・レヴィ。
出演はベン・スティラー、オーウェン・ウィルソンなど前作の出演陣に加え、エイミー・アダムス他。
「09年度に公開される、エイミー・アダムス出演作は全て観よう」キャンペーンの第3弾。
ベン・スティラーめ、アダムスの唇を3回も奪いやがって・・・
『スーパー・バッド』が好きな僕としては、ビル・ハーダーやジョナ・ヒルの登場が非常にうれしかった。
ジョナ・ヒルはもっと出てほしかったなぁ。
ストーリーは。
前回の事件後、自分の発明した製品が売れに売れ、ついにはCEOにまでなったラリー(スティラー)。
久々に博物館へ行ってみると、箱詰めにされた展示物たちがお出迎え。
彼らは明日、スミソニアン博物館の地下倉庫へ、永久保存されることになっていた。
自宅へ帰り、落ち込みを隠せないラリーの元へ、一本の電話が入る。
それはミニチュアカウボーイ:ジェデダイアから、助けを求める電話であった。
いったい彼らに何があったのか。
急遽、スミソニアン博物館へ訪れることになったラリーに待っていたのは・・・・
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さて、この作品を観て思ったことは、エイミー・アダムスは、やはりカワイイ・・・ということでは決して無い。
いや、決して無いわけではない。
アダムスはきっと、”向こうの世界”の住人なのではないだろうか。
今回の役どころは、すっかり僕を魔法にかけた『魔法にかけられて』のジゼルに似ている。
そしてこういう役をやらせると、彼女は非常に活き活きとしてくる。
展示物から生き返りたてのお転婆娘から、自分は朝が来ると・・・と、現実を受け止める泣き出しそうな表情まで、実に見事であった。
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まず、イマイチと思った点から。
今回は、会話のやりとりで笑わせようとしたシーンが非常に多く、そして長い。
会話の始まりは面白いのだが、ずっと続くとやや飽きてきてしまう。
また、小ネタが小ネタとしてしか扱われなかった点も、少し残念。
その小ネタがまた多いので、大量生産大量消費感が、いなめなかった。
あと、エンターテインメント性として観た時、盛りだくさんの今回の方が上手に見えるが、僕は前作の方が純粋に楽しめ、かつうまく纏め上げていたと思う。
前回は、ある意味であの小規模さが良かった。
テーマは、ダメ親父の再生・・・失敬、父子の復縁。
敵はリストラへの腹いせ。
展示物は、それぞれの出来る範囲以上のことは出来ない。
しかしその分、みんなが力を合わせることで、個々の能力以上のパワーを発揮する・・・というクライマックスが活きて来る。また、「太陽光を浴びると・・・」という設定も、焦燥感を煽っていた。
そして、最後の最後で回収される”指パッチン”の伏線の見事さよ。
しかし今回、世界制服を豪語する敵が現れ、そして実際に、世界制服をする力をもってしまっている。つまり、”ただの展示物”の力の範囲を、優に超えてしまっている。
冒険度としては、アップしているかもしれないが、前作の”肩すかし”感が非常に好きだった僕としては残念であった。
そして、朝までがタイムリミットというのも、設定があるだけで、登場人物たちは焦ってる様子は見受けられない。
十分面白かったけれど、そういう点で、イマイチかな・・と。
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ここから、素晴らしかった点。
前回は父子の復縁というテーマを持っていた。
しかし思い返してみると、描いていそうで、描いていない事柄があった。
それは、歴史の展示物というものを扱っていながら、”歴史”というもの自体には、特に触れていなかったということ。
今回の作中、こんな台詞がある。
騒動を終え、戦闘の指揮をとっていたカスター将軍(ビル・ハーダー)は、みんなに言う。
「”スミソニアンの戦い”だ。歴史には残らないがな」
これに対し、ラリーが言う。
「僕らには残る」
歴史とは何であろう。
今回の戦いは、確かに教科書に載るような事柄ではない。しかしそれは、当事者達の間では、実際に起こったこととして、”歴史”として刻まれる。
教科書に載るような史実も、スケールは、実はさほど関係ないと考える。
現に、スミソニアン博物館に展示されている人達は、偉業を成し遂げた人として展示されているが、その偉業のスケールは、大小様々である。
その偉業を目撃した人がそれを記憶し、それを大事だと思った人が、たまたま多かった故に、教科書に載ったまでである。
歴史とはつまり、人の記憶である。
なんだか、そんなことを考えさせられた。
考えさせられたのはいいが、うまく言葉としてまとまってないような気もする。
ただ、そういう事柄を、ドタバタの中でふと考えさせてくれた、ショーン・レヴィーに感謝。
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総じて、面白かった。
ちりばめられたネタも、面白いものも沢山あった。
中でも、女性初の大西洋単独横断飛行に成功したアメリア(アダムス)が、ライト兄弟の飛行機に乗り込み、「お先に」と言ってのけるシーンは、見事とさえ思えた。
あとやはり、ジェデダイア×オクタヴィウスのコンビは笑わせてくれた。
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