2009年8月19日水曜日

ゲン@ 劇場:『3時10分、決断のとき』

ゲンです。
まだまだ期待作ラッシュが続きますね。

『3時10分、決断のとき』@新宿ピカデリー(8/17鑑賞)

※先に観てる梅太くんの感想はコチラ

1957年公開の異色西部劇『決断の3時10分』のリメイク。
刑務所に連行される強盗団のボスと彼を護送する牧場主との男同士の絆を描く西部劇。
出演は『グラディエーター』のラッセル・クロウ、『ダークナイト』のクリスチャン・ベイル。

夢のような共演ですが、実は作品自体は『3:10 TO YUMA』というタイトルで2007年に米国公開され、初登場1位も獲得していて当時からかなり観たかったのですが、日本で公開の情報が全く無くて、半ば諦めておりました。
さすがに2年間待ち続けておったので、期待もさらに大きくなってました。

2年待ったかいがあった! 男と男の熱い物語!

もーすげー良かったです!
激アツな展開で、ちょっと泣いちゃいました!
恥ずかしながら、今までちゃんとした西部劇なんてものは観た事が無く、『ワイルド・ワイルド・ウエスト』『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』、三池監督の『ジャンゴ』くらいしか観てなかったので、本格的な西部劇は今回が初めて。

ストーリーはというと・・・
数々の列車強盗を犯した大悪党:ウェイド(ラッセル)がついに御用となったが、多くの手下を従える彼を護送しようとするモノがなかなか現れない。
そんな中、かつて南北戦争に出兵した経験を持つ牧場主で、生活に苦しむダン(ベイル)が名乗りを挙げる。
目的地はユマ、3時10分発の列車に乗せること、報酬は200ドル。
命をも危険に晒す任務だが、彼の目的は金ではなかった・・・


とにかく、主演の2人のぶつかり合いってのが見事!
冷酷で無慈悲、正義なんてモノは一切無い極悪人:ウェイドを演じるラッセル・クロウ!
悪人ではあるのですが、唯一つ認めるのは、自分のプライドや強い意志をしっかりと持っている男。
これが単なる悪役とは違って、非常に魅力的な部分で、それを演じてるラッセルにとても似合っていて、『グラディエーター』以来の当たり役なのではないかと思いました。

彼を護送する牧場主:ベンを演じるクリスチャン・ベイル!
貧しい生活を抜け出す為、命がけの任務を引き受けますが、物語が進んでいくと、単なる金目当てではなく、彼が背負っているモノというのが徐々に明らかになります。


この作品の見所は、何と言ってもラスト。
一緒に護送していた仲間たちが次々と減り、最後に残ったウェイドとベンが、隠れていたホテルから列車へと向かうシーン。

自分を逃がす代わりに、雇われた報酬の5倍以上のお金を渡すことをウェイドから提案されますが、彼は一切聞こうとしません。
真面目で要領の悪い父親を蔑視する息子のため、父親という存在を見返さすため、彼はこの任務を引き受けたことを語ります。

これがウェイドの心を強く惹きつけ、それは護送される犯人と警護という関係を超え、共感や友情以上の強い思いになっていきます。

必死で敵の銃弾をかいくぐり、列車に乗り込んだ瞬間、一発の銃声が・・・

もーね・・・震えますよ・・・

今まで西部劇って、アクション映画の一つのジャンルだと思っていたのですよ。
オートマチックの拳銃では出せない、生々しいリアクションのリボルバー銃だとか、現在のアクション映画とは違ったリアルさがある映画だと思っていたんですよ。

ところが、違うんですね。
ドラマなんですよ、完全に。


ストーリーの展開は勿論、キャラクタのつけ方とか、人間関係だとか、アクションも含めて、全てがバランス良く配置されたドラマなんだと、初めて気づきました。


いや、ホントに素晴らしい作品ですよ。
主演2人目当てで期待してましたが、それ以上にストーリーが魅力的で驚きました。

西部劇って今撮っても、こんなにも面白い作品が出来るんですね。

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