夕方になると涼しい風が吹いてきて気持ちいいですね。
■『ホッタラケの島 ~遥と魔法の鏡~』@TOHOシネマズ 錦糸町(8/24鑑賞)
監督・脚本は『県庁の星』佐藤信介。
予告編で観た「ホッタラケの島」の世界観とディティールの細かさがツボにハマってしまい魅了されておりましたが、ストーリーもなかなか良さそうな感じだったので、下手したら泣くんじゃないかっつーくらいに期待してました。
うーん・・・惜しい・・・世界観は素晴らしいけど、脚本が甘いなぁ・・・
まず良かった点をいくつか・・・
期待してた「ホッタラケの島」のディティールの細かさはかなり良かったです。
人間界で使われなくなったり、忘れ去られたモノで作られた島は、建物や乗り物など、全てが“何か”になっています。
よくよく見ると看板だったり、本だったり、機械だったり、ガラクタで作られていて、かなり細かい部分まで精巧に作りこまれた世界観は、圧倒されました。
そもそも基になっているのが「お稲荷さん」や「キツネ」といった要素なので、日本人の感覚に馴染みやすいってのも理由かと思います。
ただ反面、その世界観をストーリーに活かしきれてませんでした。
せっかくキツネがいっぱい登場するのに、タイトルにも入ってる「魔法」の要素が後半にならないと全然登場しなかったり、泣かせるエピソードがあからさまだったり、そもそも一番重要なはずの主人公:遥のホッタラケにしていた「鏡」が、何故そんなにも重要だったのかという必要性が全く感じられず、伏線の張り方がいい加減で汚かったです。
それと島や乗り物のディティールに拘るのはいいんですが、やたらと爆発や破壊の演出にも迫力を求めていて、ファミリー向けの映画のクセに描写が残酷・・・
クライマックスには、完全に子どものトラウマになるようなシーンがあり、劇場の子ども達は泣くのを通り越して、若干カオスな雰囲気にまで落ちてましたw
あと主人公の遥が着ている制服のミニスカートが、常にヒラヒラしていて、大きいお友達の方は別の意味でハラハラしてたり・・・
まぁ、そこはあえて“触れるような場所”でもないんだけども(2つの意味で)、この作品には必要ない要素でしたね・・・
「ガラクタで作られた島」という世界観は素晴らしいですが、それに負けないくらいの魅力的なストーリーではなく、脚本が足を引っ張ってしまっている残念な作品。
激しいCGと残酷な演出のおかげで、子どもにも勧められず、見せるべき対象がハッキリとしてません。
初めから子どもを無視した、大人向けの完全なるダークファンタジーとかだったら、恐ろしく面白くなると思いますが、そんな作品は今の日本じゃ作れないだろうなぁ・・・
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