2009年1月17日土曜日

梅太@ DVD:『007 カジノロワイヤル』

この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします

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 1/24に007シリーズ最新作『慰めの報酬』が公開します。
 最新作は異例の続編モノであり、復習という事で前作『カジノロワイヤル』を観ました。

 この『カジノロワイヤル』は、”ボンドが「00」として一人前になるまで”を描きます。

 ”最初を描く”系の映画は珍しくないですけれど、前20作から、色々な意味で一新したかったのでしょう。
 新ボンドなり、秘密兵器があまり登場しないなり。ポーカーをひたすら魅せるなり。
 今までにない描写が沢山ありました。

 また、アクションも荒々しい肉弾戦が多く、迫力満点。

 しかし!

 この作品の見せ場は、上映開始58分から始まります。

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見せ場①:
 ヴェスパー(エヴァ・グリーン)の登場シーン。

 vesper「I'm the money(私が資金係よ)」
 Bond「Every penny of it(ハハ、いやはや輝いているね)」 (字幕はもっとしっかりしてます)

 このシーンでの二人のやりとりからして、僕はニヤリとしてしまいます。

見せ場②:
 ポーカーのシーンで、ボンドは、ヴェスパーに対してこんな策略を提案します。

 ・セクシーなドレスをきてポーカー会場に登場
 ・僕のところへきてキスをする
 ・みんな見惚れて、ポーカーに集中できない

 さて、実際のところみんなはポーカーに集中していて(大金がかかってますから)、ヴェスパーに見惚れているのはボンド一人(あ、あと僕)。
 それ、ありえない。
 そこは見惚れておけ!男として!

 でもボンドに協力しているマティスは、ヴェスパーを見てこう言います。

 「I suppose I don't have to tell you. How beautiful you look.(言うだけヤボだが、実に美しい)」

 マティス、あなたはわかっていらっしゃる。


見せ場③:
 見事ポーカーに勝利したボンドは、ヴェスパーと祝杯を挙げます。
 そこで頼むのはおなじみマティーニです。
 ヴェスパー・マティーニとはこの時名づけられたもの。

 Bond「You know, I think I'll call that a "Vesper"(これは”ヴェスパー”と名づけよう)」
 vesper「Because of the bitter aftertaste?(後味が苦いから?)」
 Bond「No. Because once you've taste it, that's all you want to drink.(いや、一度飲むと、他のものは味わえないからさ)」
 うん。僕もそう思う。
 こういう台詞言ってみたいですね。

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 つまりは、エヴァ・グリーンが見せ場だということですね。はい。



 真面目な話をしましょう。

 金髪で青い瞳のボンド、荒々しい肉弾戦、敵のワナにすべてひっかかる確かに、これまでのボンドっぽくはありません。
 しかし本作のテーマは、先ほども書きましたが”ボンドが「00」として一人前になるまで”です。
 もっと言えば、ボンドが"ボンド"になるまでのお話です。

 だから、ラストシーンで「My name is Bond, James Bond」といってみせることで、「あ、ボンド誕生だ!」となるわけです。
 これで”ボンド”になったんだ!と。
 殺しのライセンスを持ったエージェントの冷酷な目つきは、とてもカッコイイです。

 この台詞をラストに配置した脚本家さん。素晴らしいです。拍手です。


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 エヴァ・グリーンを褒め称える記事になってしまいましたが、最後は真面目に書きました。
 ボンドの誕生譚だからこそ出来たこと、誕生譚だからこそ光る演出に満ち溢れてると思います。

 1/17。『慰めの報酬』先行上映にいってきました。
 その前に『カジノロワイヤル』を見ておいたほうが、人物関係がわかると思うので見ておくことをオススメします。

ぼやき:
 最近こういう記事増えてきたなぁ。いいのかな。
 いやでも、女性は愛でるものでしょ?
 ボンドを見習おう。


 

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