2009年5月23日土曜日

梅太@ 劇場:『新宿インシデント』

この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

 先週、ゲンさんと観たこの作品の感想を、書いていませんでした・・・

●負の連鎖の凄み・・・:『新宿インシデント

 ジャッキー・チェンが日本を巻き込んでカンフーファイト!・・・をするわけではありません。
 ジャッキーが挑む新境地は、ダークな人間ドラマ。


 中国の故郷を離れ東京に出てきた恋人を探すため、密航入国をしたジャッキー。
 東京滞在の親友と、その仲間の助けを借りて、何とか生活をしていく。
 ある日気づく。生きていくためには、汚いことをすることも、時には必要である。
 ここから生まれる負の連鎖、金・暴力・権力。それに巻き込まれる、純朴な親友。
 この連鎖の行き着く先は。


 負の連鎖に一番影響を受けてしまうのが、主人公ジャッキーではなく、その親友であるというところが、とても悲しい部分。
 この映画で気づくことは、暴力で作った借りは、暴力でしか帰ってこないということ。

 親友を傷つけられたジャッキーと仲間は、敵地に突っ込む(カンフーはしません)。
 そしてその敵が、またこちらを傷つける。
 その借りを返す。また返される・・・

 でも自分たちが生きていく道は、これしかないのだ・・すごく悲しい道であると思う。

 しかし唯一、とてもクリーンな貸しをする。
 それは人の命を救ったということ。
 最後に響くジャッキーの一言、「これで貸し借りは無しだ」。
 この言葉の持つ意味に気付いたとき、「あぁ、ジャッキーは新境地を開いたのだな」と思った。
 しかしこの言葉が、相手側に伝わらなかったというところが、また悲しいところでもある。

 
---------------------------------------------

 どうしても、終盤の親友のメイクが、『シザーハンズ』のエドワードにしか見えなかった。
 あと、チンピラが「侍魂じゃぁ!」と叫ぶのも、なんとなく笑ってしまった。

 
 恐らくゲンさんに誘ってもらわなかったら観なかったであろうジャンル。
 どうもありがとうございます。

0 件のコメント: