この事は 梅太 の名の下にお送りいたします
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「復讐は冷やして食うのが一番」
- スペインの諺
●復讐に燃える死神ボンド:『007 慰めの報酬』
007シリーズ最新作。
監督はマーク・フォースター。
主演はダニエル・クレイグ、ボンド・ガール(メイン)にオルガ・キュリレンコ。
今回はキュリレンコを楽しみに行ってきたのですが、そうしたらなんと、サブのボンド・ガール(ジェマ・アータートン)がかなりツボでした。
でも、すぐに・・・・あぁぁ、勿体無い。なんて勿体無いことを。
キュリレンコはやはり素晴らしくて、特にクライマックスの白シャツで髪を結っているスタイルがね。素敵でした。(記事下の方を参照)
さて本題。
~~~ ストーリー:本作をもって、新の"00"となるボンド ~~~
今回はシリーズ異例の続編です。
前作『カジノロワイヤル』は僕は好きで、荒々しい肉弾戦が多かったですが、色々盛り込んでいない分スマートに纏まっている印象をうけました。
新ボンドのガッシリした体系もスーツに合っていましたし、何よりエヴァ・グリーンが最高でした。
前作の最後、ホワイトのアジトを突き止めたボンドが発するお決まりの台詞「My name is Bond, James Bond」。
『カジノロワイヤル』は、"00"エージェントとしての自覚を持つまでがテーマであった。(最後にこの台詞を配置した脚本には拍手を捧げたい)
しかしその後の本作開始時点では、ボンドは未練タラタラ。未だにヴェスパーを引きずっていますし、捜査にも穴があります。
"00"として成長したはずなのに・・・・まだまだボンドはダメみたいです。
さて、今回は続編という意味では異例ですけれど、”復讐に燃えるボンド”という点では、確かT・ダルトン『消されたライセンス』の時にやっていたので、珍しくはないですね。
ただあの時は、最終的に組織の陰謀などを防げたのに対し、今回はそういうのは一切ありません。
(一切・・・というのは言い過ぎか)
『カジノロワイヤル』の数時間後からお話は始まる。
Mr.ホワイトを尋問し、裏に潜む組織の正体を暴こうとするボンド。
「お前らは何もわかっていない。私たちは世界中のどこにでも存在するのだ」
という発言を残し、諜報部に忍んでいた仲間の協力をえて、ホワイトは逃亡してしまう。
表向きホワイトやその組織を追うボンドであったが、実のところは最愛の女性:ヴェスパーの復讐の為に動いていた。
ヴェスパーを操っていたのは誰なのか・・・それを探るうちに、巨大な組織の実態が見え隠れしてくる。
筋書きはこのような感じです。
巨大な組織というのが本当に巨大すぎて、本作中では全貌が明らかになりません。
ホワイトも逃げたままです。
もしかして、このまま続けていくつもりだろうか。
一作一作で話が完結していたこのシリーズからすると、確かに異例ではあると思います。
「世界(というより英国?)にとって有害な組織の調査・壊滅」というのが大きな筋である本シリーズ。
そういう点からすると、結末がイマイチすっきりしない作品ではありました。
正直な話、クライマックスまではそう思ってました。
捜査の途中に出会うカミーユ(オルガ・キュリレンンコ)とは、最初は反発するもののお互いに共通する部分がある。
それは「復讐」。
クライマックスで、カミーユの復讐は達成される。しかし「復讐は果たしたけど・・・それがなんなの?」と彼女は自問する。
そしてついに”とある男”の居場所を突き止め、銃口をつきつけるボンド。
復讐の為に引き金を引くのか、"00"エージェントとしての行動をとるのか。
そして最後の最後、エンドロールが始まる直前に配置されたお決まりのアレを見ると、「あ、なるほど!」と思え、実際そこで僕の評価は格段に上がりました。
テーマがテーマだけに、アレを最後に配置したのは、うまいと思います。
前作同様、世界的な陰謀を止めることは出来なかったけれど、この2作品を通して、ボンドはこれまで20作で描かれた”00エージェント:ボンド”となったのです。多分。
陰謀を止めるのは、今後で良いじゃないですか。
お帰りジェームス・ボンド。
~~~ アクション:ガラス割り大会の開催 ~~~
本作でメガホンをとったマーク・フォースター。
フォースター監督のカメラワークは面白くて、アクション部分にどう取り込まれていくのかが楽しみでした。
実際、アクション映画としてはかなり面白いことをやっていると思いますので、ワクワクしちゃってください。
また本作では、フォースターさんはやたらとガラスを割ります。
割りすぎだろうと思います。
ガラスの脆さと人間の脆さの対比?
ボンドの閉ざされた心を一枚一枚打ち抜いていく感じ?
それともフォースターさんがガラスを好きなだけか? (←これが一番有力かな)
何の意図かは知りません。でも僕は「舞い散るものフェチ」ですので、OKです。もっと派手にやってくれてもOKです。
~~~ ボンド・ガールコレクション ~~~
●カミーユ:オルガ・キュリレンコ
●フィールズ:ジェマ・アータートン
アータートン演じる捜査官は、名をストロベリー・フィールズ(もちろんコードネーム)というらしいです。
さすがイギリス!
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煮え切らない部分も、確かにあります。
ボンドも、今までにないくらい荒々しいです。
でも僕は、ダニエル・ボンドシリーズは好きなのだと今回改めて思いました。
特に前作を含めたこの2作品では、最後の最後に素晴らしいオチを配置するあたり、うまいなぁと思います。
ただ本作は、オープニングソングはあまり燃えなかったかな。
前奏は好きなのですが。
歴代オープニングソングで、一番印象に残っているフレーズは「トゥモロ~ネバダ~イ♪」ですね。
2 件のコメント:
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