この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします
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~~~ ストーリー ~~~
人より強いわけでも、足が速いわけでもない平凡な少年:チャーリーは、かなり貧しい一家のもとで育っています。
楽しみといえば、年に一度のバースデープレゼントで、ウィリー・ウォンカの工場が製作しているチョコレートを買ってもらうこと。
ある日チャーリーは、工場は閉鎖しているのに、世間にウォンカ製のお菓子が出回っていることに疑問を持つ。
そしてウォンカからの突然の告知。「5人の子供を、特別に工場へ招待します!」
そして、世界中で招待状探しが勃発。
ウォンカ氏は何故突然、子供たちを工場へ招待しようと思い立ったのか・・・
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『夢のチョコレート工場』という、アメリカではかなり有名な映画があります。
僕が今日紹介するのはそっちではなくて、ティム・バートン版『チャーリーとチョコレート工場』(05')。
先日の『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の記事でも書いていましたが、バートン作品はどうしても思い出が先行してしまいます。
ということで今日も、思い出から入ります。
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~~~ 思い出 ~~~
この映画には、同名の原作があります。ロアルド・ダールという素晴らしい児童作家の作品です。
この本は昔に読んだことがありましたが、バートンがリメイクするということで再読。
そしてレンタルショップへ行き『夢のチョコレート工場』を借りました。
こちらは、もう全然僕の感性に合わなくて。ウィリー・ウォンカも全然魅力的でないですし・・・
参考1.
参考2.
なんにせよ、予習はバッチリ。でも『夢の~』があまりにも合わなかったため、若干心配しながら映画館へ。
映画館(六本木TOHOシネマ)では、劇場内にチョコレートフレーバーを撒き散らし、チョコの香りを楽しみながら映画が観れるという趣向を凝らしていました。
そして本編・・・・
バッチリ、ハマってしまいましたよ。
オープニングからしてもう最高じゃないですか!
作品の感想は後に書くとして、この作品は「映画館で映画を観るのは、やはり良いなぁ」と思わせてくれた作品。
鑑賞中の無駄話というのは戴けないと思いますが、今目の前のスクリーンに写っているものに対して素直に反応するのは、大いに歓迎。
この作品では、そんなシチュエーションに沢山出会えました。
自分が面白いと思った作品で、他の人と楽しさを共有できるというのは、この上ない幸せですね。
家でDVDを見てるだけでは絶対に味わえない幸せです。
バートンの美的センスや、ダニー・エルフマンのサウンド、そしてチョコフレーバー。
眼に耳に、そして鼻に楽しい作品でした。
またこの作品は、もとが児童小説ということもあり、使用されている英語がかなりやさしい。
ということで一時期、英語の勉強にも使用していました。
あ、余談ですが洋書版『charlie and the chocolate factory』も先日完読致しました。
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~~~ 感想 ~~~
●2つの世界の対比
『チャーリー~』では、主人公:チャーリーの住む”工場の外の世界”と、ウィリー・ウォンカが住む”工場の中の世界”という2つの世界が存在します。
この2つの世界は色彩と、住人のトーンで区別されています。
外の世界は一面の雪世界。白と黒(家の外壁)とで統一されています。住人もいたって普通のトーンです。上映開始20分くらいはこのシーンが主となります。
中の世界はとてもカラフル。
上映開始からひたすらモノトーンの色彩を見せ付けられていただけに、このカラフルな世界が楽しそうでしょうがないのです。
また中の住人(ウンパ・ルンパ族)も変わり者だらけです。
この様に、工場の外の世界と中の世界は正反対な性質であります。
それにより、外の世界が中の世界を魅力的に見せ、中の世界が外の世界の美しさを際立たせているように思います。
相乗効果というものですね。
思えばこの手法は、バートンの作品では常套手段ですね。
『ビートルジュース』での死者の世界と人間世界。
『コープスブライド』でのあの世とこの世。
『ビッグフィッシュ』での空想世界と現実世界。
2つの世界の対立と言うのは構図的にもわかりやすいです。
一見すると荒唐無稽でファンタジックな筋書きでも、この構図があるとかなり理解しやすいです。
●焦らし
今回見ていて笑ってしまったのは、工場内に入るまでウォンカ氏の顔をひた隠しにすること。
初めて登場するのは、チャーリーのおじいさんが、過去にウォンカの下で働いていたという思い出話をするとき。
しかしウォンカは、超ビックサイズの飴の背後に居て、眼だけしか見えません。
次は、工場の序幕式。
しかしウォンカは、逆光でシルエットが際立ち、顔が見えません。
インドの王様にチョコレート宮殿を作ってあげるエピソード。
しかしウォンカは、後ろ向き。
スパイのせいで工場内のレシピが盗まれる事件が起こり、工場を閉鎖することをスピーチで宣言。
もちろん、ウォンカは後ろ向き。
5人の子供を招待し、大衆に姿を見せる。やっと顔が・・・・!
と思いきや、大きな眼鏡をかけ、顔は見えず。
すごいな。どこまで焦らすんだ。
もちろんバートンは狙ってやっていることだろうと思うのです。
特に逆光で顔が見えませんというシーンはあからさま過ぎて、でもユーモアセンスがバートンっぽくてかなり好きです。
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さて、最近では一つの台詞から作品を読み解くのが好きになってきた僕ですが、今回はこの台詞。
「意味無く楽しいのがお菓子なんだ」
チョコレートの滝。眼に見えるものすべてが食べられるという大部屋。
大掛かりな装置の割りに、出来上がるのはガム一枚。
「何の意味があるの?」と聞かれれば、ウォンカはきっと「意味?楽しいからいいんじゃない?」と言ってくれると思う。
この作品に散りばめられているユーモアは、すべてこの一言に集約されると思います。
童心に返って、奇妙で不思議なバートンワールドに浸りましょう。
2008年10月30日木曜日
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2 件のコメント:
僕はこの作品を映画館で見たけど、まさしく楽しめる1作品だと感じたよ。
細かい考えなんかはよくわからないけど、色使いもとても鮮やかで、子供にも優しいな。と。
僕は映画館で見ると、映画は何でも楽しく思えてしまうようです。
> youhei_ohoka さん へ
from 梅太
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コメントありがとうございます。
記念すべき初コメントを頂いたにも関わらず、見逃してしまっていました。レスが遅れて本当に申し訳ありません。
>>映画館で見ると、映画は何でも楽しく思えてしまうようです。
すごくわかります。
劇場につく、席に座る、暗転、会場がシーンとなって、上映が始まる。
ただ本編を見るだけではなく、そういう一連の手順を踏むからこそ、映画館で映画を見るというのは特別な楽しさがあるのだと思います。
振り返ってみれば自分の中で良く消化できなかった作品でも、やはりそういう「楽しさ」は心に刻まれます。
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