2008年10月18日土曜日

梅太@ 劇場:『さらば仮面ライダー電王 ファイナルカウントダウン』

この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします

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●異例の映画化第三弾:『さらば仮面ライダー電王 ファイナルカウントダウン

 『仮面ライダークウガ』から始まる平成仮面ライダーシリーズは、毎年一本、劇場版が作られます。
 しかし昨年1年間僕を楽しませてくれた『仮面ライダー電王』は、人気の高さからか、なんと今回で三本目の劇場版となってしまいました。
 第二弾は悪ノリやコメディが目立ち、「もうやめてくれ~」と叫びたくなるほど面白くなかったですが、今回はTV版の正当な続編ともあり、期待していました。

 あ、遅くなりましたが、僕は仮面ライダー大好きです。

 以下、TV版を知らない方々にはサッパリだとは思います。申し訳ありません。

ストーリー:
 久々に良太郎(佐藤健)が暮らす現代に戻ってきたモモタロス達。
 しかし現代で、謎のライダー幽汽に襲われる。しかも変身しているのは・・・良太郎!?
 どうやら過去からやってきた死郎(松村雄基)の陰謀により、体をのっとられてしまっている。
 助っ人として未来からやってきた良太郎の孫、幸太郎(桜田通)を引きつれ、死郎の陰謀を阻止し、良太郎を救うべくモモタロス一行は立ち上がる!

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 うん。これぞ電王!
 まともにやれば、やはりすごく面白い!!



 『電王』は、平成仮面ライダーの中でも一番好きな作品です。
 時間を題材にした作品ですが、きっと製作陣は”時間”という概念をものすごく勉強したのではないかと思います。
 そしてオリジナルの解釈を加えて、ストーリーを構成していきました。

 たどり着いた答えは、「人の記憶こそが時間」
 興味のある方は、昨年公開された劇場版『仮面ライダー電王 俺、誕生』を観てもらえればと思います。
 「なるほど、時間ってそういう解釈もあるんだな~」と思わせてくれる、とてもよく出来た作品です。
 もちろんのこと、TV版を知らなければわからない作品ではありますが・・・


 平成仮面ライダーはドラマ性がかなり強くなっています。部分的に言えば、ゴールデンに進出してもおかしくは無いでしょう。
 ですがそれ故に、ドラマ性と特撮性の比重・バランスが崩れ、スッキリしないオチへと展開していくこともざらにありました。
 でも電王はドラマの軸がブレず、尚且つちゃんとカッコイイ特撮をやってくれたものですから、僕の中では高評価です。

 現在放送中の『キバ』は、「昼メロかよ!」と突っ込みたくなるほどメロドラマ化してしまって、最近日曜の朝に起きるのも億劫になってきています。

 さて、そんなドラマ性の強い平成仮面ライダーシリーズ。普通のドラマと何が違うのかといえば、人がライダーに変身することです。
 つまり、その変身シーン、それを始めとする特撮シーンをおざなりにしてしまっては、まったくもって面白くない作品になってしまいます。

 電王製作陣はその辺を良くわかっていらっしゃるのだと思います。
 その辺・・・というのは『水戸黄門』的な面白さではないかと、最近気付きました。

 『水戸黄門』というのは、御一行が街を訪れ、暗躍に気付き、敵地に赴き、「水戸光圀候であらせられるぞ!!」「ははぁ~」という、型どおりのお話であるにも関わらず、今でも人気のご長寿番組であらせられます。
 それは、見てる側は展開はすべてわかっていて、盛り上がりどころ・楽しみどころを心得ているわけですね。
 つまりは、決めるところでビシ!と決めているからこそ、爽快感があるわけです。

 そんなことを言ってしまえば、仮面ライダーは、その「型どおりの展開」を踏襲しているわけですが、ドラマ性を高めるが故に、そのあたりを意識しない作品が増えてしまっているのですね。特に現在放送中の『キバ』は。
 
 でも電王は、ドラマ性を高めていて、そしてちゃんと決めてくれる。

 本劇場版の終盤で、体を乗っ取られた良太郎は正気に戻り、モモタロスが良太郎に憑依する。
 そこで「俺、参上!!」と叫び、ビシ!!と決まり、音楽も最高に決まり・・・・言う事なしですね。


 ここまで、あまり感想を述べてはいませんね・・・・
 仮面ライダーの講義になってしまいました。
 以下、簡潔に感想を。

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 一つだけ。一つだけマイナス要因を挙げるとするなら、敵にドラマ性を入れ込んでしまったことでしょうか。
 『仮面ライダー電王 俺、誕生』での敵:牙王(渡辺裕之)は、「俺がそうしたいからそうする」という悪役でありまして、倒されたあとも非常にスッキリ終われたのですが、今回の敵:四郎は、悪役になる過程を無理に押し込んでしまったために、消化不良となってしまった感があります。
 また、四郎の恋人役:ソラ(神田沙也加)は完璧なミスキャストというより不要ファクター。
 ソラは、四郎が今回の陰謀を企てるキッカケになる人物でありますが、素性は一切明かされません。
 でも神田さんが演じるとミステリアスでもなければ神秘的でもない。
 神田さんが写るたび、なんだか冷めてしまった。

 マイナス要素はココまで。

 今回の劇場版は、とても頑張っていたと思います。前回の良くわからない映画第二段とは大違い。
 アクションもものすごく体を張って頑張っていて、CGの使い方も巧くなっているし、モモタロス達は相変わらず優しいし。
 笑いのテンポや加減も、素晴らしい。
 そして先ほども述べた、決めるところを決めてくれる潔さというか心地よさというか爽快感!!
 最高にかっこよかった。
 またTVシリーズでは主に”過去の時間”を取り扱ってきましたが、”未来の時間との関係性”に焦点を当てたのも良かったと思う。

 『キバ』で溜まっていたストレスをこの作品で発散した感じ。
 電王はやはり面白い。再認識させてくれる作品でした。

 
 そして元ネタがわからなくてこの記事を読んでいる方、申し訳ありません。

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