この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします
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~~~ ストーリー ~~~
ハロウィンタウンの王、ジャックスケリントンは、正直ハロウィンと言うものに飽きていた。
思い悩むジャックであったが、偶然迷い込んだクリスマスタウンで、その魅力に圧倒される。
「そうだ。僕が求めていたのはこれだ。今年は僕が、クリスマスをやろう!!」
ハロウィンタウン総出でクリスマスの準備を始めるのだが・・・・
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ハロウィンごとに、人を驚かせることをしているジャック・スケリントン。
毎年毎年同じことの繰り返しで飽き飽きしているカボチャの王ですが、そんな彼の姿を、毎年毎年繰り返して飽きずに見ている僕です。
さて今年もこの時期がやってきました。ハロウィンです。
そして『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』(以下 NBC)DVD再版の時期でもあります。
今回は特典ディスクもついた豪華版という事で、すでに2枚持っているにも関わらず、買ってしまいました。
ティム・バートンは僕の一番好きな監督で、一つ一つの作品に思い込みがあるのです。
いつもバートンの感想を書こうとすると、作品の感想より、思い出の方が先立ってしまって・・・
ということで今回は、変な記事になるかもしれません。
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~~~ 思い出 ~~~
94年に公開さえた本作は、パペットを1コマ1コマ動かして撮影を行い、それをつなげることで動いているように見せる「ストップ・モーション」という方法を使用しています。
NHKの朝の番組などで、時々「クレイアニメーション」が放映されたりしますが、それと同類です。
この作品の何がすごいかといえば、その手法を用いて74分の長編を作り上げているところ。
まったくもって手間のかかる手法ですが、それによって与えられる感動は計り知れません。
僕がこの作品に出会ったのは小学校の頃で、いとこがレンタルショップから借りてきたのがキッカケです。
以来、何度レンタルしたことだろう。
奇妙であり、時にグロテスクでもあるのですが、その世界観に圧倒された覚えがあります。
このときは、ティム・バートンなんて名前は知りませんでした。
(ちなみに、この作品の監督はヘンリー・セリック。バートンは原案・製作総指揮です)
その後しばらく見ていなかったのですが、04年に放映された『ビック・フィッシュ』でバートンの名を再認識。
DVDを集め始めたのもその年からでしたが、『NBC』も当然購入しました。
やはりこだわっている作品と言うのは画面の隅まで妥協しておらず、見るたびに新しい発見がありました。
さて04年といえば、『NBC』誕生10周年という事もあり、デジタル・リマスター版がなんと劇場で上映されたのですよね。
立ち会えなかったけれど・・・。
そんな僕に嬉しいチャンスが到来したのが2年後。
今となっては毎年この時期に上映される『NBC 3-D』。その初日初回のチケットを、親戚の人にとってもらったのですね。
なぜ初日って・・・バートン舞台挨拶ですよ!生バートンですよ!!もう感激したなぁ。
だって5メートル先にバートンがいるのですよ!
あの日は決して忘れませんよ。
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~~~ 感想 ~~~
思い出話だけで終わるわけにもいかないので感想を。
今回は、ジャックのこの台詞に注目。
ハロウィンタウンに住むジャックは、偶然訪れたハロウィンタウンの素晴らしさを何とか解明しようとするが、なかなかうまくいかず・・・
そして吹っ切れた時に歌う『Jack's Obsession』の中の一節。
「きっと悩む必要なんて無いんだ。だからみんな(クリスマスが)楽しいんだ!!」
(you know I think this christmas thing is not as tricky as it seems and why should they have all the fun?)
さて、ジャックが作り上げたクリスマスは大失敗に終わってしまいます。
でも、祝日の楽しさというものの本質は、理解していたのではないでしょうか。
ハロウィンタウンの住人が、ハロウィンを無条件で楽しむのと、結局は同じなわけです。
話は変わって、ストップモーションアニメの魅力とは何だろうと考えてみる。
パペット独特の温かみ。
カクカクしたかわいらしい動き。
それもあると思いますが、僕は”影”だと思います。
CGアニメと違い、実際に眼の前にあるパペットに照明を当てるわけですから、そこに出来る影も自然なのです。
そしてこの影。
バートン作品というダークファンタジーと融合することで、とてつもなく魅力的な要素となる。
バートンはホラー映画を観て育ってきて、彼の作品の随所にその要素が含まれて居ます。
影、というのはホラー映画で使用すれば恐怖を煽る要素となります。
恐怖、というのはその半分以上は見ている側の想像力によって形成されるものです。
想像力、というのはファンタジーを観る時に不可欠な要素。
ファンタジーに描かれる影は、想像力を掻き立てるのには、なくてはならない存在なのです。
影は、3次元世界で住む僕たちからすると、1次元失われた存在です。
僕たちは、その失われた1次元をどういう風に想像するのでしょうか。
影には、顔の輪郭は写りますが、表情はわかりません。
泣いてる?怒ってる?不適な笑みを浮かべているかもしれません。
もう想像するしかない。
想像したものは恐怖かもしれない。喜びかもしれない。
でも想像するってすごく楽しい。
バートンは、影というものを非常に効果的に使い、観てる側のイマジネーションをこれでもか!と刺激してくれます。
今回の鑑賞で、改めて実感しました。
やはり何度観ても、この作品は面白い。
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以上、感想を二つの要素に絞って書いてみました。
また今回は、「思い出」という初の試みをしてみました。
ジャックは、きっと楽しいであろう・・・そう思って作り上げたクリスマスを失敗させてしまいますが、ジャックの立ち直りの早さは、僕は見習うべきであると常々思っています。
また来年の今頃、鑑賞すると思います。
2008年10月27日月曜日
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