2009年6月26日金曜日

ゲン@ 劇場:『愛を読むひと』

ゲンです。
今年上半期の劇場鑑賞数は63本になりそうです。
去年よりも1本少ないので悔しいですw

『愛を読むひと』@TOHOシネマズ スカラ座(6/25鑑賞)

幼いころに恋に落ち、数年後に劇的な再会を果たした男女が、本の朗読を通じて愛を確かめ合うラブストーリー。
ベルンハルト・シュリンクのベストセラー「朗読者」を原案に、『めぐりあう時間たち』の名匠スティーヴン・ダルドリーが映像化。
戦時中の罪に問われ、無期懲役となったヒロインを『タイタニック』のケイト・ウィンスレットが演じる。

本年度アカデミー賞で作品賞を始め主要5部門にノミネートされ、主演女優賞に輝いた作品だけに注目しておりました。

ま、泣くわなーw

何だかんだ言って、こういう切ないラブストーリーが好きなんだろうなぁ、僕はw
また鼻水を垂らしてしまいましたよ・・・


1958年、戦後復興中のドイツ。
15歳の少年:マイケルは下校途中に具合が悪くなったところを、21歳も年上の女性:ハンナに助けられる。
大人の女性の魅力に惹かれた彼は、深く愛し合う関係になるが、ある日彼女の部屋を訪ねると、彼女は何の書置きも無く消えてしまっていた。
・・・8年後の1966年、大学の法科生になっていた彼は、授業の一環で傍聴に訪れた裁判で、彼女が戦犯として裁かれているのを偶然に見つけてしまう。
自分に不利な証言を認め、一人で責任を負ってしまおうとする彼女だったが、裁判に通ううちに彼は、彼女が自分の命にもかけてに守りたかった“秘密”に気づく。
自分だけが知っているその秘密さえ明らかにすれば、彼女の罪が軽くなると悩む彼だったが、秘密を打ち明けない彼女のことを思い悩み、結果として無期懲役になってしまう。
・・・さらに10年後の1976年、弁護士になった彼は、偶然の出会いから20年近く経った今でも、彼女の存在は非常に大きく、自らの心にも大きく傷を残していた。
そんなある時、彼女のため、そして自分のためにも“ある決意”をする。
それは彼女が服役する刑務所に、2人の思い出の小説を自らが朗読して吹き込んだテープを送り続けることだった。


ゴメンナサイ、あらすじ長くなってしまってw
しかし、30年以上に渡って続く、ひとつのラブストーリーなので、勘弁してください。
まぁ、前半はとにかくエロエロでしたw
血気盛んな15歳の少年が、21歳も年上の女性に憧れるってのも、素敵じゃないですか、素敵じゃないですか、素敵じゃないですか、うんうんうん。(変態)

で後半。
ある日、何の前触れもなく居なくなってしまい、8年経ってたまたま傍聴した裁判で裁かれてるのを見たら、そりゃショックは大きいだろうと・・・
自分だけが知っている彼女の“秘密”を打ち明ければ、罪が軽くなるのかも知れませんが、それを隠そうとしている彼女のことを思えば、証言することはおろか、自分が彼女の存在に気づいていることすら、彼女に知ってもらいたくないっていう気持ちも、とても苦しい・・・

そしてクライマックス。
今まで一方的に彼女のことを思い続けていた彼が、服役中の彼女に朗読したテープを送ります。
当然最初、彼女は誰からの届け物なのかも分からずに戸惑うのですが、テープから聞こえてきた朗読で、初めてこの十数年の歳月の経過を知ることになります。

彼は、まだ自分のことを思ってくれている・・・

刑務所の中で、毎日をただ過ごしていた彼女に、生きる意味と希望が与えられ、感情の無かった表情にもやがて彩りが戻ってきます。
その表情が・・・もーね・・・ヤバいですよ・・・

もーね、泣くしかないでしょ?


出演者ですが、マイケルを演じるレイフ・ファインズの朗読する声も素敵だけど、やはり何と言ってもケイト・ウィンスレットでしょう!
もースゲェなぁ・・・何なんだろう、あの感じ・・・
前回ディカプリオと共演した『レボリューショナリー・ロード』もめさくさ良かったですが、今回はそれを超える素晴らしさですね!
彼と別れる直前の表情、そして獄中で彼の存在に気づいた時の表情が何とも言えませんでした。
当初、この役はニコール・キッドマンを予定していたらしいですが、妊娠発覚で降板になり、結果としてケイトが演じて良かったんじゃないですかね?
こりゃー主演女優賞も文句ないですよ・・・


物語としては、ケイト演じるハンナの隠している秘密がきっかけに展開していきますが、常に軸になってるのは彼女の秘密を知りながら、何も出来なかったマイケルの葛藤なので、女性よりも男性目線の方が感情に訴えかけてくるモノが大きいんじゃないかと思いました。

つーか、ホントにこういう切ない話はツボですw
泣こうと思えば、いくらでも泣けますよ・・・マジで・・・


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そんな感じでしたが、ある程度覚悟はしてたものの、『レスラー』と『愛を読むひと』の2本を同じ日に観てしまい、ここ1~2年の中で一番
泣いたであろう日になってしまいました。
今レポ書くのに2本とも予告編を見返したら、危うく思い出し泣きしそうになった・・・

『レスラー』であまりにジュクジュクに泣きすぎてしまったため、『愛を読むひと』の後半でちょっと泣き疲れてしまったのが、少し残念ですねw


ちなみに『愛を読むひと』の予告編で、平井堅の歌をイメージソングとしてやたらとプッシュしていたのを懸念していましたが、予告編だけに使われてただけのようで、本編では一切触れられていなかったのが良かったです。
いや、昨年の『P.S.アイラヴユー』のエンディングで、徳永英明が流れたのを散々ボロクソに叩いておりましたが、「洋画のエンドロールに邦楽を流す」とか言う許しがたい愚行をアカデミー賞受賞作品でやられなかったので安心しました。

うーん、そこまで出来るんだったら今度は予告編にも使うのは止めようねー w


ちなみに今作で、今年のアカデミー賞作品賞にノミネートされた5作品を観終わったワケですが、個人的に5作品中で一番良かったのは『フロスト×ニクソン』かなぁ・・・
当初は『スラムドッグ$ミリオネア』 をゲキ推ししていましたが、残念ながらあんまりツボにハマらなかったのですね。
その分、『フロスト~』は動きの少ない会話劇ながら、あんなにも興奮できたのが素晴らしかったです。

順位をつけるならば、

1位:『フロスト×ニクソン』
2位:『ミルク』
3位:『愛を読むひと』
4位:『スラムドッグ$ミリオネア』
5位:『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』

って感じになるかと思います。

それとアカデミー賞は来年から、作品賞ノミネートが5作から10作に増えるそうですね。
観る方も大変ですが、今まではノミネートされにくかった作品がより注目されるようになれば、嬉しいですね。
特に今回は『ダークナイト』『WALL・E』も作品賞ノミネートを逃しましたから、そういった作品がノミネートされるようになってくれるコトを期待しています♪

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