2009年5月31日日曜日

梅太@ 劇場:名画座日記-3

この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします

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 名画座日記-3

 どうせまたギンレイだろ・・・と思ったそこのあなた。
 正解です。

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ギンレイホール

 飯田橋駅徒歩5分くらいのところ。
 少し前の作品からかなり前の作品まで、2本立てで上映。

 休憩時間のトイレは混みます。(どうでもいいか) ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 今回は『モンテーニュ通りのカフェ』、『PARIS』を観て来ました。
 ”パリ2作品”です。
 どちらも、昨年観たかったフランス映画でございます。

カフェに集う人々の人間模様:『モンテーニュ通りのカフェ』
 監督はダニエル・トンプソン。
 主演にとても素敵なセシル・ド・フランス。

 ヒロイン:ジェシカ(フランス)は、職を探してモンテーニュ通りへ。 
 そこでありついたカフェの給仕の仕事。
 そのカフェには毎日、様々な人が訪れる。
 文句の多いベテラン女優、苦悩するピアニスト、年老いたコレクター・・・
 その人たちの生活を垣間見ていく形式で、物語は紡がれていく。

 観終わって思ったのが、これはヒロインの成長譚というわけでもなく、彼女がカフェに訪れる人たちに影響を与えているわけでもないということ。
 彼女はこの映画の中では、彼らの物語を、僕ら観客に紹介する媒体でしかない。
 だから、彼らは、自分の問題は自分で解決していく。
 
 生活というものは、そういうものなのではないかと思う。
 僕たちは毎日、色々な人に出会うけれど、その人たちから、必ず何かしらの影響を受けているわけではない。
 逆に、自分が人に影響を与えているわけではない。そう安々と影響なんて与えられないです。

 それでも、生活は流れて生きます。

 そういうことを上手に切り取った、とても素敵な映画でした。

 明け方、曇天のパリを見下ろすシーンが、たまらなく素晴らしかった。

 そしてヒロイン、セシル・ド・フランスの、まさに太陽のような暖かい笑みに、とても幸せな気分になった僕でありました。

●パリに住まう人々の人間模様:『PARIS』
 監督はセドリック・クラピッシュ。
 主演にジュリエット・ピノシュ。

 弟はある日、姉(ピノシュ)に連絡をする。「僕は不治の病なんだ」
 姉はその日から、弟と一緒に暮らし始める。
 弟の趣味を聞くと、「ここから街を見下ろして、通り過ぎていく人たちのストーリーを空想するのが好きなんだ。」と答える。
 パリの街の中で、接点のない人々の生活が静かに交差していく形で、物語は進んでいく。


 弟の趣味「通り過ぎていく人たちの~」を元に、通り過ぎていく人をカメラが捕らえ、その人のエピソードが語られ紡がれていく様は、見事でありました。
 
 不治の病にかかった弟が、姉に向かって言う、
 「無闇に人生を暗くするなよ」
 というこの台詞。とても好きです。


 そして、なにより。
 メラニー・ロランが素敵過ぎました!
 カフェ、窓越しに横顔を写すショットが、ホントにもう・・・

(横顔ショットが入手できなかったので、これで勘弁)













 この女優、今後も要チェックです。
 ・・・と、この名前、どこかで聞いたと思ったら、タランティーノの最新作『イングロリアス・バスターズ』で女主人公を演じている人ではありませんか。
 元々注目していた作品でしたが、期待度が一気に高まりました。



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 今回分かったこと。
 フランス人女性は、僕のツボに入りやすいということ。

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