2009年3月29日日曜日

ゲン@ 劇場:『ベットタイム・ストーリー』

ゲンです。
今月は劇場で新作を13本消化できました。

『ベットタイム・ストーリー』@丸の内ピカデリー(3/27鑑賞)

子どもを安らかに眠らせるために語り聞かせる“ベッドタイム・ストーリー”が、現実の世界で実際に起きてしまうというファンタジー・アドベンチャー。
監督は『ヘアスプレー』のアダム・シャンクマン、主演は『再会の街で』のアダム・サンドラー。

やっべぇ・・・良すぎてちょっと泣いちゃった・・・

いやーヤバいヤバい・・・
もう予告編を観た段階で、絶対に面白いだろうなぁとは思ってましたが、予想通り最高でした!

父親の経営していた小さなモーテルを、巨大なホテルグループに買い取られ、今では設備係で雑用ばかりをこなす主人公が、1週間だけ姉の子どもたちの子守りをすることを頼まれる。
はじめは嫌がる主人公だったが、夜に子供たちを寝かしつけるために、その場で作ったおとぎ話が、次の日に現実になっていることに気づく。
自分にとって都合のいいことになるように、話を作ろうとする彼だったが、子ども達はドンドンと好き勝手に話を変えてしまう・・・


この作品はディズニーの製作なんですが、ファンタジーと現実の混ぜ具合ってのが絶妙で、昨年の『魔法にかけられて』にも負けないくらいの素晴らしいストーリーになっていると思いました。

どうにかして自分に都合の良い様に話を作ろうとする主人公ですが、子ども達が言ったことしか実現しないと気づきます。
ですが、子ども達は「ガムが降ってくる」「小人に足を蹴られる」なんていうコトしか言ってくれず、主人公はヤキモキ。
しかしそんな話をしていく中で、子供たちと主人公の関係が段々と仲良くなってきて、交流が深まってくる。

と、どうなってくるかというと、仕事や人間関係の現実世界に疲れていたはずの主人公(大人)が夢を語るようになり、反対に社会の厳しさを知ってしまった子ども達が、夢のない現実的なコトを言うようになってしまいます。

これに気づいた瞬間にハッとしてしまい、思わず泣きそうに、いや実際に泣いてしまいました。
『魔法にかけられて』でも同じようなニュアンスを伝える部分があったと思いますが、あの作品はそれ以上にセルフパロディとしての部分が大きかったので、そういった面はあまり表に出てこなかったように思うだけに、この作品の言わんとしてるコトってに気づいて、衝撃を受けました。
物語の後半では、何とかハッピーエンドにしようとする主人公に対して、子ども達は「現実はそんなに上手くいかないよ」と、ばっさり切り捨ててしまいます。
こういうコトって、今までディズニーはあまりやってこなかったことだと思うのですよね。

勿論、映像としても面白いので、子どもが観ても十分に笑えて楽しい作品だと思いますが、大人の方が子ども以上に感じ取れるモノが大きな作品なのではないかと感じました。


主演のアダム・サンドラーですが、僕は凄く好きなコメディ俳優の一人です。
自分の子どもという設定ではないにしろ、子ども達と一緒になって愉快にはしゃぐ姿ってのは、やっぱり素敵ですね。
それでいて、ホントは心優しく素直なのに、仕事では運に恵まれずに上手く行かないっていうのも似合ってて納得。
ベン・スティラーも同じようなタイプの俳優だと思いますが、彼の都会的なイメージと違い、どこか田舎クサくていい兄ちゃん的な匂いがするもの好きな理由です。
昨年の『再会の街で』で号泣させられましたが、今回の役では笑って暖かくなりました。


劇場で観られるなら、絶対に字幕版をオススメします。
日本語に吹きかえられちゃうと絶対に伝わらないようなジョークやセリフが多かったので、それを無駄にしないためにも絶対に字幕版での鑑賞をお奨めいたします。

ファミリー向けの映画として成功しているのは当然ですが、それ以上に大人が観ても拾えるメッセージの多さに驚きました!

『魔法にかけられて』に続いて、ディズニーの実写作品が、ちょっと神がかった完成度になってきてると思います!

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