この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします
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「こだわりからは、美しさも生まれる」
- ハーゲンダッツCM 知花くらら
●人間の心をもった異形のヒーロー『ヘルボーイ2:ゴールデンアーミー』
監督は、『パンズラビリンス』で一躍有名となったギレルモ・デル・トロ。
主演は、セルマ・ブレアと、他メイクした方々。
ということで、セルマ・ブレアを見に行ってきました。
半分ウソですけれど、『ヘルボーイ2』を見てきましたよ。
デル・トロの『パンズ・ラビリンス』(以下『PL』)では、思わず鳥肌が立つほどの世界観を見せてもらった。
あれを味わうと、ライトなファンタジーはちょっと受け付けなくなってしまうかも。
前作は、面白かった。
何よりキャラが魅力的だった。でも何か締まらないと思ったら、やはりこれといったライバルがいないからか。
他のアメコミと比べると異色な作品ではあるけれど、そこは変わらない。
さて、続編である本作は・・・
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~~~ 気色悪いを通り越して、美しさすら感じるクリーチャー ~~~
恐らく方々で言われていると思いますが、やはりこれを抜きにして語ることは出来ません。
『PL』の素晴らしくダークなクリーチャに魅せられた僕は、一気にデル・トロのファンになりました。
あのクリーチャの魅力は何かといえば、その美しさ。
でもライトではなく、ダークな美しさ。
タイトルに含まれているパンは、神話に登場する守護神。それだけあって、やはり魅力的。
また途中出てくる食人鬼は、配色が強烈であった。色だけで恐怖は伝えられるのかと思った。
神、精霊、妖精。
一見ライトな印象を受けるこれらのワード。でもグリム童話や神話などで描かれる気味の悪い感じの方が、僕は好きです。
『ヘルボーイ』前作では、そのクリーチャー度を発揮しながらも、やはり原作に則して作っていたため、ハジけていなかった。
しかし今回は、爆発していた。
もはや、アメコミムービーというより、ファンタジーに近い。
「森の精霊」なんて、『ナルニア』にでも出てきそうな感じだった。
監督の拘りっぷりが伺えるのは、主要キャラクターをCGでなく”被り物”でやってしまうところ。
今の時代、CGをでもできるのに、このデル・トロさんは、被らせる。とにかく被らせる。
特にエイブ役のダグ・ジョーンズ(パントマイマーなんですってね)には、三役もやらせる。
恐らく実物でないと、あの気色悪さや質感というのは出ないのだろうなぁ。
これらのクリーチャの、どこか惹かれてしまう部分は、何が原因なのだろう。
グリム童話、神話。
これらのお話って、よくわからない部分もあるけれど、何となく惹かれてしまいますよね。
また教会天井に飾ってある綺麗なのだけれどどこか人間を寄せ付けなくて、でも心は惹かれてしまう絵画。
そういうものに、デル・トロのクリーチャーは雰囲気が似てると思う。
怪物モノが好きな僕としては、クリーチャだけで、すごく楽しませてもらった。
あと面白かったシーンとして、ヘルボーイが見ているテレビで、『フランケンシュタイン』が放映されている。
しかも、人間を救ったのに、異形故拒絶されてしまい、落ち込んでいるというシーンで放映されている。
なんてウマイことをしてくれるのだデル・トロさん。
『フランケンシュタイン』のお話は、醜く生まれてしまった怪物が人間にあこがれてしまう作品。
メアリー・シェリーの原作を読んだことのある人ならわかると思いますが、怪物は徐々に人間らしさが、それも飛び切りピュアな部分が芽生えてくる。
ある日、密かに憧れている女性の前に姿を現すのだけれど、その姿形のために、拒絶されてしまうのです。
なんてウマイことをしてくれるのだデル・トロさん。(二度目)
この人は本当に怪物モノ・怪奇モノが好きなのだなぁと思わせてくれる。
そして何より、死神に燃えた。反則的に素晴らしすぎるぞ。
~~~ アクション:武器をまわすのが好きなのですね ~~~
本作がシュっと締まっているのは、やはり強敵がいるからでしょう。
今回の敵ヌアダ王子のアクションは、ものすごくカッコ良い。
剣、短剣、槍。
グルングルン回します。
デル・トロは、武器を回すのが好きなんだということが、今回わかった。
前作では、トンファーを回していたのですよね。
次作が完結編になるようですが、きっと次回も何かを回すのだと思います。
前作には無かったスピード感もあり、見ていて熱くなりました。
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というわけで、「アメコミ第二弾は面白い」の例に漏れず、満足満足の一品でした。
前作で唯一の萌え要素であったセルマ・ブレアは短髪がキュートですし、ヌアダ王子の妹:ヌアラも、クリーチャーであるにも関わらず反則的にかわいかった。
それだけでも満足。
それでいいのか? いいのです。
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