2008年12月6日土曜日

ゲン@ DVD:『PIXAR SHORT FILMS』

ゲンです。
日付が変わってしまいましたが、12/5よりピクサーの新作映画『WALL・E/ウォーリー』が公開されました。
金曜が封切りだったワケですが、仕事が午後からだったので、午前中にさっそく劇場に観に行ってきました。
時間の関係で日本語吹き替え版での鑑賞でしたが、また同じシーンで泣いてしまいたw

新作の公開に合わせて、ピクサーの原点とも言える短編作品を完全収録したDVD『PIXAR SHORT FILMS』が先月発売になりました。

■DVD『PIXAR SHORT FILMS』

ピクサーの経歴を紹介する時に度々取り上げられ、ピクサー短編の代表作とも言える作品『ルクソーJr.』をはじめ、これまで製作した全ての短編が収録されております。

知らない人も多いかと思うので、まずはつべこべ言わず『ルクソーJr.』をご覧下さいw

これはピクサーの初期の短編作品で、ほんの数分(紹介してるのは作品の冒頭だけ)の作品ですが、ピクサーの目指さんとする内容が見事に凝縮されているモノ凄い作品です。

登場するのは主人公は電気スタンドの親子。
ボールで遊ぶ子どもと、それを見守る親。
セリフは無く、電気スタンドの物理的な動作は実際のモノと同じ制限をされているはずなのに、この親子の感情が手に取るように伝わってきます。

日本では『トイ・ストーリー』『ファインディング・ニモ』のキャラクタの愛可さでウケている感の強いピクサーですが、彼らの真骨頂はまさにこのスバ抜けた「表現力」です。
単に動きやセリフを与えることだけでなく、感情も感じさせることが「命を吹き込む」という事なのだと、改めて感じさせる作品であると思います。


そしてこの表現の発展させた結果であり、ピクサー長編作品の最高傑作であるのが『ウォーリー』です。
『ルクソーJr.』の数分・数秒で面白い!と思った人は、この感動が2時間続くと思ってくださいw
鼻水が出るほど泣きますw


収録作品
・アンドレとウォーリーB.の冒険
☆ルクソーJr.
・レッド・ストリーム
★ティン・トイ
・ニック・ナック
★ゲーリーじいさんのチェス
★フォー・ザ・バーズ
☆マイクとサリーの新車でGO!
☆バウンディン
・ジャック・ジャック・アタック!
・メーターと恐怖の火の玉
☆ワン・マン・バンド
☆リフテッド
(★:アカデミー賞受賞、☆:アカデミー賞ノミネート)



DVDは2枚組みで1枚目が短編集、2枚目はピクサーを立ち上げた天才アニメーター「ジョン・ラセター」を中心とした、ピクサーの歴史が収録されています。

ジョン・ラセターは、ディスニーの設立したアニメーション学校で基礎を学び、ディズニーのアニメーターとして就職しますが、以前から夢だったCGでの長編アニメを企画したところ、幹部から全く相手にされず、ディズニーを去ります。

しかし彼は、その後も夢をあきらめず、コンピューター会社として「ピクサー」を立ち上げ、そのソフトウェアの宣伝としてCGアニメを次々と生み出していきます。
(『ルクソーJr.』はその頃の作品)

そして徐々にその功績が認められ、ついには彼を突き放していたディズニーからオファーを受け、『トイ・ストーリー』を製作することになります。

・・・とまぁ、こんな書き方をすると何の苦労も無いあっさりとしたサクセスストーリーに思えてしまいますが、実際にはとんでもない苦労と努力を積み重ねて現在の成功があります。
詳しくはDVDを買って下さいw

アニメーターであるジョン・ラセターが主役なのは間違いないですが、会社設立当初から彼をサポートし続けたプログラマーのアルヴィ・レイ・スミスや、資金や経営面でピクサーを発展させた元Apple社のスティーブ・ジョブスらの功績が、いかに大きいものだったのかを改めて感じました。

またDVDの中では2006年に問題になったディズニーとの提携問題にも触れられ、2Dアニメ業界の業績悪化で疑心暗鬼になっていた関係が回復した経緯も語られており、映画通としても非常に興味深い内容になっておりました。
双方にとって、お互いがいかに必要不可欠な存在であるのかと、強く感じました。


単に短編集として楽しめるのは勿論、ピクサーの歴史を知るにも非常に面白い内容でした!

ピクサーファンは絶対に買い!

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