2010年6月4日金曜日

ゲン@ 劇場:『ハート・ロッカー』

ゲンです。
ムシムシしますね。

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『ハート・ロッカー』
@TOHOシネマズ みゆき座(3/8鑑賞)


イラクに駐留するアメリカ軍の中でも、最大の危険を伴う爆発物処理班の兵士を描き、2009年の賞レースを席巻した戦争アクション。
命知らずの兵士と仲間との確執と友情を軸に、緊張感あふれる爆発物処理の現場をリアルに映し出す。

昨年度アカデミー賞で多くの賞にノミネートされ、見事作品賞を獲得した作品ですが、念のため強調しておくと「発表当日の朝」に観に行きました!
お昼に観終わり、劇場出てしばらくしたら賞獲得のニュースが入ってきたので、ギリギリ間に合いました!
まぁ、前評判はなかなか良かったので期待はしてましたけど、タイミング良過ぎw

圧倒的な迫力とリアルな緊張感! ハラハラして胃が痛くなる!

まぁードッキドキでしたわー
戦争映画って言うと戦争自体の正当性だとか、非情さとかを訴えかける作品が多いですが、こういった切り口で描いた作品は初めてだったので非情に興味深くもありました。

ストーリーはというと、イラク駐在米軍に派遣された「爆弾処理班」のある軍曹の任務明けまでの38日間を追った作品ですが、まるでドキュメンタリーでも観ているかのような構成で、入口としては映画を観ている感覚では無かったように感じました。

真夏の中東、灼熱と砂の地獄のような環境で、ほんの少しのミスが「死」へと直結する任務。
テロの爆弾処理という仕事は、ミサイルでも打ち込んで無理やり爆破してるものだと思っていました。
実際そういった場面もあるようですが、周囲への被害も考えて、ほとんどの場合は兵士が自らの手で解体を行っているそうですね。

そんな過酷な任務にも拘らず、果敢に爆弾へと近づいて解体していく男達。
何なんだろか・・・あの迫力は・・・


それとは別に感じたのは、戦場の兵士の心理描写が生々しいなぁと。
最近でもよく誤爆のニュースが報道されますが、長く戦場にいる兵士の心理状態というのは、かなり滅入っていると聞きます。
まぁ、毎日リアルに生死の瀬戸際を感じているのですから、当然と言えば当然ですが、誤爆の報道ばかりが先走り、兵士の心理状態まではあまり注目されません。

街中の市民が全員敵に見えてくる・・・
ビデオカメラですら、ロケット砲に見えてくる・・・

そんな状況の中で行われる「爆弾の解体」というセンシティブの極みの様な作業。
何なんだろか・・・あの緊張感は・・・


さらに驚くのは、これだけガッツリした作品を女性監督が撮ったということですね。
勿論、戦争映画ですから血が出るシーンはありますが、印象としてはかなり控え目で、それ以上に映像的にも面白いカットが幾つかあって、リアルさを感じる作品でありながら、映画的な演出効果も面白いという、なかなか美味しい作品だと思いました。

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