この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします
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●先入観
映画を見るにあたり、先入観は少なからずある。
・製作側における宣伝(チラシ、予告編etc)によるもの。これが主ではあると思う。
・口コミ。「これよかったよ~」「これダメだったね~」。これも結構、影響する。
とりあえずパっと浮かぶ2点を挙げさせてもらった。
今と昔で決定的に違うことは、これら2点が行われるにあたり、インターネットが普及したことだと思う。
でも1点目に関しては、僕はそこに文句はない。
映画大国アメリカの作品はともかくとしても、それ以外の諸外国の作品の情報を仕入れるのは、なかなか難しい。
特に今年公開が危ぶまれた『HOT FUZZ』にしたって、本国イギリスで予告編が解禁されたときは、日本のサイトはどこも触れていなかったように記憶している。
(個人のブログなどは別)
僕が、「working title」社のHPをブックマークしていて、逐一チェックしていなければ得られなかった情報だ。
ネットのおかげで、宣伝の幅が広がった例もある。
今年の夏公開された『ダークナイト』は、公式とは別のスピンオフサイト(?)が多く設立され、ファンの期待を煽った。
反面、予告編の種類が多く「あの予告編はいったい何番目のやつだ?」とややこしくなってしまう時もあるのだけれど。
予告編大好きな僕としては、うれしい悩みではあるのですけどね。
さて2点目。
ネットの普及により、口コミはものすごいレベルにまで達したなと先日思った。
個人の映画感想ブログはもちろんながら、「yahoo!映画」などで誰でも書き込める掲示板などもある。
僕はといえば、この「yahoo!映画」のレビューが好きじゃない。
以前「STAR WARS ep3」のレビューで、論争がかなり激化していた為である。
いや、好き故の激化は別にいいと思うけど、そこに誹謗中傷があるのがいただけない。
あと、あぁいう場で生まれてくる、集団に反発するような感想の書き方も好きじゃない。
「みんなはあぁ言ってますが」とか、「これまでのレビューでの評価とは違いますが」とか。
(それは「誰がなんと言おうと、この作品はNo.1だぜ!」というのとは、少し意味合いが違う)
「そんな前置きはいりません」と、時々そう思う。というより、誰もそこは気にしてないよ、と。
えと、書きたいのはそこじゃないです。すいません。
諸事情(*1)により「yahoo!映画:レビュー」を見ていて、ちょっと驚いたことがあった。
「レビューでどういう作品かは知っていたので、その部分については考えずに観たら、結構楽しめました。」
すごいところまできたな。
この「どういう作品か」というのはストーリー云々ということではなく、この「作品のどこが良くてどこが悪いか」ということであると思う。
つまりこの人は「この作品の悪い部分は知っていたので、その部分を抜きにして見たら楽しめた」と、こういう風に言っているのだと思う。僕の推測だけど。
なぜこんなことを書いたかというと、別に立派なことを言うためではない。
そういう感想が、僕の大好きな作品に対して行われたという、なんとも稚拙な理由のためである。
いやぁ、子供だねぇ僕も。
先入観や、先に得ている情報、そしてそれらによる期待というのは、決して悪いことではない。
本当に素晴らしい作品とは、そういうものをプラス方向に裏切ってくれるものであると、映画を信じている僕は、自信をもって言える。
時々「過剰かな?」と思えるような期待をかけてしまうこともある。でもいいじゃない。期待したって。
というより、期待しないほうが無理だって。
ただ期待というのとは違い、「先に得られた悪評=それはつまらない作品」という結びつき。これは違うのではないかと思う。
今年公開したとある映画では、そういうレビューが沢山見られたように感じる。
「アメリカではヒットしてない」から、つまらなかったの?
「オールCG」という情報と、印象が薄っぺらいのとの結びつきは?
無意識のうちに、先に得ていた情報のせいにしている気がする。ちょっとね。
書いている本人が、どう考えているかはわからないけれど。それが文字のみの世界のジレンマ。
*1:ゲンさんと僕とで計画しているある企画のため。近日公開予定。
●マイナス面での一言で済ませる
先入観のお話はおしまいで、でも感想掲示板とは関係ある。
僕の感想は、自分で言うのもなんだけど、クドイ。
自分が面白いと思った(もしくは逆も)細かい部分について、ストーリーや場面背景をつらつらと持ち出してしまうから。
そして言いたいことは、たったの一言だったりする。
でもそれを読んだ人に、自分が感じたことを「文字のみ」で伝える方法が、それ以外見当たらないのだ。
修行が足らんティーノ。
ゲンさんは、そういう部分がウマイから、時々羨ましく感じる。
掲示板というのは、便利なのだかなんなのだか良くわからない。
ジョークも何も無く、本気で「つまらなかった。クソ映画だな」の一言で済ませているのを見ると、ちょっと悲しくなる。
それは、大衆の目に晒すようなことではないだろうと。
そんなことを言われるために、製作側は映画をつくったわけじゃないだろう。多分。
つまらないならつまらないで一向に構わないし、合わない映画というのは、僕ももちろんある。
でもせめて、「こういう理由から僕には合わなかった」としっかり書いておかないと、製作陣に失礼な気がするのだ。
(それは、ダメな部分を指摘・採点しているのとは違う)
では逆に、「面白かった!」というプラス面の一言はどうか。
うん、素晴らしいと思う。
『崖の上のポニョ』を見たとき、劇場から出る際に前にいた小さな女の子が、係員に向かって「ポニョポニョ面白かった」と言っていた。
僕はそれだけで、なんだかすごくうれしくなったし、「宮崎さん、あなたはやはりすごい人だ」とも思った。
ただ、その係員がそれをスルーしていたのが、なんとも寂しい。
プラス面での一言というのはそれだけの力がある。
それをネットという文字だけの世界でやるとなると、どうにも表現はしづらいのですけれど。
その表現のしづらさ故、僕の感想はグドくなる。うぅ・・悪循環。
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ふと考えてしまったことをつらつらと。
長文駄文失礼しました。
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