この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします
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~~~ ストーリー ~~~
人より強いわけでも、足が速いわけでもない平凡な少年:チャーリーは、かなり貧しい一家のもとで育っています。
楽しみといえば、年に一度のバースデープレゼントで、ウィリー・ウォンカの工場が製作しているチョコレートを買ってもらうこと。
ある日チャーリーは、工場は閉鎖しているのに、世間にウォンカ製のお菓子が出回っていることに疑問を持つ。
そしてウォンカからの突然の告知。「5人の子供を、特別に工場へ招待します!」
そして、世界中で招待状探しが勃発。
ウォンカ氏は何故突然、子供たちを工場へ招待しようと思い立ったのか・・・
~~~~~~~~~~~~~
『夢のチョコレート工場』という、アメリカではかなり有名な映画があります。
僕が今日紹介するのはそっちではなくて、ティム・バートン版『チャーリーとチョコレート工場』(05')。
先日の『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の記事でも書いていましたが、バートン作品はどうしても思い出が先行してしまいます。
ということで今日も、思い出から入ります。
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~~~ 思い出 ~~~
この映画には、同名の原作があります。ロアルド・ダールという素晴らしい児童作家の作品です。
この本は昔に読んだことがありましたが、バートンがリメイクするということで再読。
そしてレンタルショップへ行き『夢のチョコレート工場』を借りました。
こちらは、もう全然僕の感性に合わなくて。ウィリー・ウォンカも全然魅力的でないですし・・・
参考1.
参考2.
なんにせよ、予習はバッチリ。でも『夢の~』があまりにも合わなかったため、若干心配しながら映画館へ。
映画館(六本木TOHOシネマ)では、劇場内にチョコレートフレーバーを撒き散らし、チョコの香りを楽しみながら映画が観れるという趣向を凝らしていました。
そして本編・・・・
バッチリ、ハマってしまいましたよ。
オープニングからしてもう最高じゃないですか!
作品の感想は後に書くとして、この作品は「映画館で映画を観るのは、やはり良いなぁ」と思わせてくれた作品。
鑑賞中の無駄話というのは戴けないと思いますが、今目の前のスクリーンに写っているものに対して素直に反応するのは、大いに歓迎。
この作品では、そんなシチュエーションに沢山出会えました。
自分が面白いと思った作品で、他の人と楽しさを共有できるというのは、この上ない幸せですね。
家でDVDを見てるだけでは絶対に味わえない幸せです。
バートンの美的センスや、ダニー・エルフマンのサウンド、そしてチョコフレーバー。
眼に耳に、そして鼻に楽しい作品でした。
またこの作品は、もとが児童小説ということもあり、使用されている英語がかなりやさしい。
ということで一時期、英語の勉強にも使用していました。
あ、余談ですが洋書版『charlie and the chocolate factory』も先日完読致しました。
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~~~ 感想 ~~~
●2つの世界の対比
『チャーリー~』では、主人公:チャーリーの住む”工場の外の世界”と、ウィリー・ウォンカが住む”工場の中の世界”という2つの世界が存在します。
この2つの世界は色彩と、住人のトーンで区別されています。
外の世界は一面の雪世界。白と黒(家の外壁)とで統一されています。住人もいたって普通のトーンです。上映開始20分くらいはこのシーンが主となります。
中の世界はとてもカラフル。
上映開始からひたすらモノトーンの色彩を見せ付けられていただけに、このカラフルな世界が楽しそうでしょうがないのです。
また中の住人(ウンパ・ルンパ族)も変わり者だらけです。
この様に、工場の外の世界と中の世界は正反対な性質であります。
それにより、外の世界が中の世界を魅力的に見せ、中の世界が外の世界の美しさを際立たせているように思います。
相乗効果というものですね。
思えばこの手法は、バートンの作品では常套手段ですね。
『ビートルジュース』での死者の世界と人間世界。
『コープスブライド』でのあの世とこの世。
『ビッグフィッシュ』での空想世界と現実世界。
2つの世界の対立と言うのは構図的にもわかりやすいです。
一見すると荒唐無稽でファンタジックな筋書きでも、この構図があるとかなり理解しやすいです。
●焦らし
今回見ていて笑ってしまったのは、工場内に入るまでウォンカ氏の顔をひた隠しにすること。
初めて登場するのは、チャーリーのおじいさんが、過去にウォンカの下で働いていたという思い出話をするとき。
しかしウォンカは、超ビックサイズの飴の背後に居て、眼だけしか見えません。
次は、工場の序幕式。
しかしウォンカは、逆光でシルエットが際立ち、顔が見えません。
インドの王様にチョコレート宮殿を作ってあげるエピソード。
しかしウォンカは、後ろ向き。
スパイのせいで工場内のレシピが盗まれる事件が起こり、工場を閉鎖することをスピーチで宣言。
もちろん、ウォンカは後ろ向き。
5人の子供を招待し、大衆に姿を見せる。やっと顔が・・・・!
と思いきや、大きな眼鏡をかけ、顔は見えず。
すごいな。どこまで焦らすんだ。
もちろんバートンは狙ってやっていることだろうと思うのです。
特に逆光で顔が見えませんというシーンはあからさま過ぎて、でもユーモアセンスがバートンっぽくてかなり好きです。
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さて、最近では一つの台詞から作品を読み解くのが好きになってきた僕ですが、今回はこの台詞。
「意味無く楽しいのがお菓子なんだ」
チョコレートの滝。眼に見えるものすべてが食べられるという大部屋。
大掛かりな装置の割りに、出来上がるのはガム一枚。
「何の意味があるの?」と聞かれれば、ウォンカはきっと「意味?楽しいからいいんじゃない?」と言ってくれると思う。
この作品に散りばめられているユーモアは、すべてこの一言に集約されると思います。
童心に返って、奇妙で不思議なバートンワールドに浸りましょう。
2008年10月30日木曜日
2008年10月29日水曜日
ゲン@ 劇場:『私がクマにキレた理由』
ゲンです。
■『私がクマにキレた理由』@日比谷みゆき座(10/24鑑賞)
ハリウッド若手実力派女優スカーレット・ヨハンソン主演。
大学を優秀な成績で卒業したアニーは、金融界でエリートコースを夢見るも、面接で聞かれた「自分はどういう人間か?」という質問に答えられず、途方に暮れる。
そんな彼女が、偶然の出会いからセレブの子守(ナニー)となってしまう。
超高級アパートに住めて、子どもの世話をするだけでお金がもらえると、初めは意気揚々の彼女だったが・・・
今更、スカーレット・ヨハンソンが主演するほどの作品じゃないな・・・
23歳にして十分にセレブ臭の漂うスカーレットだけに、今回のようなセレブに振り回されるようなコメディはどうかと思ってましたが、案の定w
やはり、もう彼女に「普通の人」の役をやらすのは無理なようですw
いつもはブロンドの髪を黒く染め、あまりオシャレもしない格好で、印象は凄く良いんですけど、何か違うよなぁ・・・って感覚がずっと最後まで続いてました。
ハリウッド女優としては、あまりイメージが固定するのは良くないことだけども、このジャンルはチャレンジしなくても良かった、というか他に適役の女優がいっぱいいるんじゃないのかと思いました。
原題は「THE NANNY DAIRIES(ナニーの日記)」、原作小説のタイトルは「ティファニーで子育てを」と、今回の邦題とはかなりかけ離れたタイトル。
それもそのはず、予告編から感じる印象だと、「恋に仕事に頑張る女の子ムービー」のような感じがしますが、実際には「子守(ナニー)から見たセレブ家族と子育ての人間観察」を描いた作品でした。
編集もなかなか凝っていて、主人公の目線で語られる日記のようになっていたり、一部ファンタジーっぽく演出しつつ、ストーリーが展開させられていきました。
それが意外だったので、予告編から感じてた女子重視な空気にあんまり負けずに観ることが出来たのは良かったですw
ストーリーや演出には文句無し。
劇場で観ても、十分に面白いかと思います。
ただ、繰り返しますが今更、スカーレット・ヨハンソンが主演する作品ではないですね。
仮に、あまり名前の売れていない若手の女優が主演に大抜擢!とかだったら、ずっとずっと面白かったと思います。
■『私がクマにキレた理由』@日比谷みゆき座(10/24鑑賞)
ハリウッド若手実力派女優スカーレット・ヨハンソン主演。
大学を優秀な成績で卒業したアニーは、金融界でエリートコースを夢見るも、面接で聞かれた「自分はどういう人間か?」という質問に答えられず、途方に暮れる。
そんな彼女が、偶然の出会いからセレブの子守(ナニー)となってしまう。
超高級アパートに住めて、子どもの世話をするだけでお金がもらえると、初めは意気揚々の彼女だったが・・・
今更、スカーレット・ヨハンソンが主演するほどの作品じゃないな・・・
23歳にして十分にセレブ臭の漂うスカーレットだけに、今回のようなセレブに振り回されるようなコメディはどうかと思ってましたが、案の定w
やはり、もう彼女に「普通の人」の役をやらすのは無理なようですw
いつもはブロンドの髪を黒く染め、あまりオシャレもしない格好で、印象は凄く良いんですけど、何か違うよなぁ・・・って感覚がずっと最後まで続いてました。
ハリウッド女優としては、あまりイメージが固定するのは良くないことだけども、このジャンルはチャレンジしなくても良かった、というか他に適役の女優がいっぱいいるんじゃないのかと思いました。
原題は「THE NANNY DAIRIES(ナニーの日記)」、原作小説のタイトルは「ティファニーで子育てを」と、今回の邦題とはかなりかけ離れたタイトル。
それもそのはず、予告編から感じる印象だと、「恋に仕事に頑張る女の子ムービー」のような感じがしますが、実際には「子守(ナニー)から見たセレブ家族と子育ての人間観察」を描いた作品でした。
編集もなかなか凝っていて、主人公の目線で語られる日記のようになっていたり、一部ファンタジーっぽく演出しつつ、ストーリーが展開させられていきました。
それが意外だったので、予告編から感じてた女子重視な空気にあんまり負けずに観ることが出来たのは良かったですw
ストーリーや演出には文句無し。
劇場で観ても、十分に面白いかと思います。
ただ、繰り返しますが今更、スカーレット・ヨハンソンが主演する作品ではないですね。
仮に、あまり名前の売れていない若手の女優が主演に大抜擢!とかだったら、ずっとずっと面白かったと思います。
2008年10月27日月曜日
ゲン@ 劇場:『イーグル・アイ』
ゲンです。
10/24~26と3連休だったのですが、3日間で10本の新作を劇場で観ましたw
レポのストックがかなり貯まりましたので、しばらく新作のレポばかり続くと思います・・・
■『イーグル・アイ』@丸の内ピカデリー1(10/24鑑賞)
スティーブン・スピルバーグが制作総指揮を取ったサイバーサスペンス。
主演は『インディ・ジョーンズ/クリスタルスカルの王国』『トランスフォーマー』のシャイア・ラブーフ、ヒロインは『M:I:Ⅲ』『近距離恋愛』のミシェル・モナハン。
スピルバーグが『グーニーズ』以来、23年ぶりにオリジナルストーリーを手がけたということで話題になっていましたが、主演がまたもシャイア・ラブーフ。
スピルバーグは相当この子を気に入ってるようですねw
それでも作品的には、スピルバーグの得意分野っぽい作品な感じがしたので、楽しみにしてました。
あー・・・「っぽい」ねw いろいろ「っぽい」ねw
恐らく、少しでもストーリーにツッコむとすぐにネタバレになりそうなんで、何も言いません。
てか、言えませんw
とにかく、色んな作品の要素がそこかしこにありましたw
勘の良い人は分かっちゃうと思うんですけど、含まれてる要素の作品を挙げてみますw
(一応、反転にしておくんで、勘の悪い人だけ見て下さい)
・『エネミー・オブ・アメリカ』
・『ダイハード4.0』
・『マイノリティ・レポート』
・『アイ、ロボット』
以上ですw
どうですか?
何となく、察してもらえましたか?w
(特に4本目に挙げた作品が肝)
別にパクりだとかは全く思わないですし、むしろ構想期間(12年)の長さを考えれば、こちらの方がよっぽど先を行っていたと思うんですが、2008年に公開する作品じゃ無かったなぁ・・・ってのが正直な感想でした。
スピルバーグ本人としては、「やれる時期になった」って考えのようですが、せめてあと5年前くらいに撮っていればもっともっと面白い作品になったと思います。
勿論、アクションとかCGとか、映像技術的な面で言えば、現在の最高峰の出来栄えだと思いました。
単純にアクションシーンは素晴らしい出来だと思います。
ただ、あくまで「オチ」として隠してる部分が、今更過ぎたので残念でした・・・
ジュリー演じる主演のシャイア・ラブーフですが、ある日突然、部屋に大量の銃器や爆薬が届けられ、FBIからテロリストとして追われます。
登場からヒーローってワケではなく、事件に巻き込まれて仕方なく・・・って感じの焦り気味の演技は今回も健在。
『トランスフォーマー』で言うトコの「No!No!No!」な感じがずっと続くのは観ててハラハラするし、その辺は言うこと無しですね。
まぁ、この子の場合、いつも作品自体は悪くないのに、プライベートがやんちゃ過ぎて、悪い印象がどうしても付きまとってしまうだけなんですけどね・・・
そろそろ脱却した演技が・・・とか思いつつ、来年公開の『トランスフォーマー2』が楽しみでしょうがないですw
ヒロインのミシェル・モナハンは、離婚した母親役で息子を人質に取られ、事件に加担することになってしまいます。
ジュリーと恋愛に走るワケでもなく、キリッとした表情で母親としての強さを見せながら、アクションに挑戦していました。
ただ、ジュリーの双子の兄弟でイーサンという名前が出てくるたびに、『M:i:Ⅲ』が頭を過ぎってしまいましたw
(『M:i:~』シリーズの主人公は「イーサン・ハント」)
良い所はそれなりにあるんだけど、目新しさが無いだけに、印象も薄くなってしまうのが残念。
劇場で観るハリウッド大作としては合格ですけど、DVDで観る「仕掛けモノ」としてはパワー不足でした・・・
10/24~26と3連休だったのですが、3日間で10本の新作を劇場で観ましたw
レポのストックがかなり貯まりましたので、しばらく新作のレポばかり続くと思います・・・
■『イーグル・アイ』@丸の内ピカデリー1(10/24鑑賞)
主演は『インディ・ジョーンズ/クリスタルスカルの王国』『トランスフォーマー』のシャイア・ラブーフ、ヒロインは『M:I:Ⅲ』『近距離恋愛』のミシェル・モナハン。
スピルバーグが『グーニーズ』以来、23年ぶりにオリジナルストーリーを手がけたということで話題になっていましたが、主演がまたもシャイア・ラブーフ。
スピルバーグは相当この子を気に入ってるようですねw
それでも作品的には、スピルバーグの得意分野っぽい作品な感じがしたので、楽しみにしてました。
あー・・・「っぽい」ねw いろいろ「っぽい」ねw
恐らく、少しでもストーリーにツッコむとすぐにネタバレになりそうなんで、何も言いません。
てか、言えませんw
とにかく、色んな作品の要素がそこかしこにありましたw
勘の良い人は分かっちゃうと思うんですけど、含まれてる要素の作品を挙げてみますw
(一応、反転にしておくんで、勘の悪い人だけ見て下さい)
・『エネミー・オブ・アメリカ』
・『ダイハード4.0』
・『マイノリティ・レポート』
・『アイ、ロボット』
以上ですw
どうですか?
何となく、察してもらえましたか?w
(特に4本目に挙げた作品が肝)
別にパクりだとかは全く思わないですし、むしろ構想期間(12年)の長さを考えれば、こちらの方がよっぽど先を行っていたと思うんですが、2008年に公開する作品じゃ無かったなぁ・・・ってのが正直な感想でした。
スピルバーグ本人としては、「やれる時期になった」って考えのようですが、せめてあと5年前くらいに撮っていればもっともっと面白い作品になったと思います。
勿論、アクションとかCGとか、映像技術的な面で言えば、現在の最高峰の出来栄えだと思いました。
単純にアクションシーンは素晴らしい出来だと思います。
ただ、あくまで「オチ」として隠してる部分が、今更過ぎたので残念でした・・・
ジュリー演じる主演のシャイア・ラブーフですが、ある日突然、部屋に大量の銃器や爆薬が届けられ、FBIからテロリストとして追われます。
登場からヒーローってワケではなく、事件に巻き込まれて仕方なく・・・って感じの焦り気味の演技は今回も健在。
『トランスフォーマー』で言うトコの「No!No!No!」な感じがずっと続くのは観ててハラハラするし、その辺は言うこと無しですね。
まぁ、この子の場合、いつも作品自体は悪くないのに、プライベートがやんちゃ過ぎて、悪い印象がどうしても付きまとってしまうだけなんですけどね・・・
そろそろ脱却した演技が・・・とか思いつつ、来年公開の『トランスフォーマー2』が楽しみでしょうがないですw
ヒロインのミシェル・モナハンは、離婚した母親役で息子を人質に取られ、事件に加担することになってしまいます。
ジュリーと恋愛に走るワケでもなく、キリッとした表情で母親としての強さを見せながら、アクションに挑戦していました。
ただ、ジュリーの双子の兄弟でイーサンという名前が出てくるたびに、『M:i:Ⅲ』が頭を過ぎってしまいましたw
(『M:i:~』シリーズの主人公は「イーサン・ハント」)
良い所はそれなりにあるんだけど、目新しさが無いだけに、印象も薄くなってしまうのが残念。
劇場で観るハリウッド大作としては合格ですけど、DVDで観る「仕掛けモノ」としてはパワー不足でした・・・
梅太@ DVD:『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』
この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします
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~~~ ストーリー ~~~
ハロウィンタウンの王、ジャックスケリントンは、正直ハロウィンと言うものに飽きていた。
思い悩むジャックであったが、偶然迷い込んだクリスマスタウンで、その魅力に圧倒される。
「そうだ。僕が求めていたのはこれだ。今年は僕が、クリスマスをやろう!!」
ハロウィンタウン総出でクリスマスの準備を始めるのだが・・・・
~~~~~~~~~~~~
ハロウィンごとに、人を驚かせることをしているジャック・スケリントン。
毎年毎年同じことの繰り返しで飽き飽きしているカボチャの王ですが、そんな彼の姿を、毎年毎年繰り返して飽きずに見ている僕です。
さて今年もこの時期がやってきました。ハロウィンです。
そして『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』(以下 NBC)DVD再版の時期でもあります。
今回は特典ディスクもついた豪華版という事で、すでに2枚持っているにも関わらず、買ってしまいました。
ティム・バートンは僕の一番好きな監督で、一つ一つの作品に思い込みがあるのです。
いつもバートンの感想を書こうとすると、作品の感想より、思い出の方が先立ってしまって・・・
ということで今回は、変な記事になるかもしれません。
--------------------------------------------------------------------------------
~~~ 思い出 ~~~
94年に公開さえた本作は、パペットを1コマ1コマ動かして撮影を行い、それをつなげることで動いているように見せる「ストップ・モーション」という方法を使用しています。
NHKの朝の番組などで、時々「クレイアニメーション」が放映されたりしますが、それと同類です。
この作品の何がすごいかといえば、その手法を用いて74分の長編を作り上げているところ。
まったくもって手間のかかる手法ですが、それによって与えられる感動は計り知れません。
僕がこの作品に出会ったのは小学校の頃で、いとこがレンタルショップから借りてきたのがキッカケです。
以来、何度レンタルしたことだろう。
奇妙であり、時にグロテスクでもあるのですが、その世界観に圧倒された覚えがあります。
このときは、ティム・バートンなんて名前は知りませんでした。
(ちなみに、この作品の監督はヘンリー・セリック。バートンは原案・製作総指揮です)
その後しばらく見ていなかったのですが、04年に放映された『ビック・フィッシュ』でバートンの名を再認識。
DVDを集め始めたのもその年からでしたが、『NBC』も当然購入しました。
やはりこだわっている作品と言うのは画面の隅まで妥協しておらず、見るたびに新しい発見がありました。
さて04年といえば、『NBC』誕生10周年という事もあり、デジタル・リマスター版がなんと劇場で上映されたのですよね。
立ち会えなかったけれど・・・。
そんな僕に嬉しいチャンスが到来したのが2年後。
今となっては毎年この時期に上映される『NBC 3-D』。その初日初回のチケットを、親戚の人にとってもらったのですね。
なぜ初日って・・・バートン舞台挨拶ですよ!生バートンですよ!!もう感激したなぁ。
だって5メートル先にバートンがいるのですよ!
あの日は決して忘れませんよ。
-----------------------------------------------------------------------------------
~~~ 感想 ~~~
思い出話だけで終わるわけにもいかないので感想を。
今回は、ジャックのこの台詞に注目。
ハロウィンタウンに住むジャックは、偶然訪れたハロウィンタウンの素晴らしさを何とか解明しようとするが、なかなかうまくいかず・・・
そして吹っ切れた時に歌う『Jack's Obsession』の中の一節。
「きっと悩む必要なんて無いんだ。だからみんな(クリスマスが)楽しいんだ!!」
(you know I think this christmas thing is not as tricky as it seems and why should they have all the fun?)
さて、ジャックが作り上げたクリスマスは大失敗に終わってしまいます。
でも、祝日の楽しさというものの本質は、理解していたのではないでしょうか。
ハロウィンタウンの住人が、ハロウィンを無条件で楽しむのと、結局は同じなわけです。
話は変わって、ストップモーションアニメの魅力とは何だろうと考えてみる。
パペット独特の温かみ。
カクカクしたかわいらしい動き。
それもあると思いますが、僕は”影”だと思います。
CGアニメと違い、実際に眼の前にあるパペットに照明を当てるわけですから、そこに出来る影も自然なのです。
そしてこの影。
バートン作品というダークファンタジーと融合することで、とてつもなく魅力的な要素となる。
バートンはホラー映画を観て育ってきて、彼の作品の随所にその要素が含まれて居ます。
影、というのはホラー映画で使用すれば恐怖を煽る要素となります。
恐怖、というのはその半分以上は見ている側の想像力によって形成されるものです。
想像力、というのはファンタジーを観る時に不可欠な要素。
ファンタジーに描かれる影は、想像力を掻き立てるのには、なくてはならない存在なのです。
影は、3次元世界で住む僕たちからすると、1次元失われた存在です。
僕たちは、その失われた1次元をどういう風に想像するのでしょうか。
影には、顔の輪郭は写りますが、表情はわかりません。
泣いてる?怒ってる?不適な笑みを浮かべているかもしれません。
もう想像するしかない。
想像したものは恐怖かもしれない。喜びかもしれない。
でも想像するってすごく楽しい。
バートンは、影というものを非常に効果的に使い、観てる側のイマジネーションをこれでもか!と刺激してくれます。
今回の鑑賞で、改めて実感しました。
やはり何度観ても、この作品は面白い。
----------------------------------------------------------------------------------------------
以上、感想を二つの要素に絞って書いてみました。
また今回は、「思い出」という初の試みをしてみました。
ジャックは、きっと楽しいであろう・・・そう思って作り上げたクリスマスを失敗させてしまいますが、ジャックの立ち直りの早さは、僕は見習うべきであると常々思っています。
また来年の今頃、鑑賞すると思います。
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~~~ ストーリー ~~~
ハロウィンタウンの王、ジャックスケリントンは、正直ハロウィンと言うものに飽きていた。
思い悩むジャックであったが、偶然迷い込んだクリスマスタウンで、その魅力に圧倒される。
「そうだ。僕が求めていたのはこれだ。今年は僕が、クリスマスをやろう!!」
ハロウィンタウン総出でクリスマスの準備を始めるのだが・・・・
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ハロウィンごとに、人を驚かせることをしているジャック・スケリントン。
毎年毎年同じことの繰り返しで飽き飽きしているカボチャの王ですが、そんな彼の姿を、毎年毎年繰り返して飽きずに見ている僕です。
さて今年もこの時期がやってきました。ハロウィンです。
そして『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』(以下 NBC)DVD再版の時期でもあります。
今回は特典ディスクもついた豪華版という事で、すでに2枚持っているにも関わらず、買ってしまいました。
ティム・バートンは僕の一番好きな監督で、一つ一つの作品に思い込みがあるのです。
いつもバートンの感想を書こうとすると、作品の感想より、思い出の方が先立ってしまって・・・
ということで今回は、変な記事になるかもしれません。
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~~~ 思い出 ~~~
94年に公開さえた本作は、パペットを1コマ1コマ動かして撮影を行い、それをつなげることで動いているように見せる「ストップ・モーション」という方法を使用しています。
NHKの朝の番組などで、時々「クレイアニメーション」が放映されたりしますが、それと同類です。
この作品の何がすごいかといえば、その手法を用いて74分の長編を作り上げているところ。
まったくもって手間のかかる手法ですが、それによって与えられる感動は計り知れません。
僕がこの作品に出会ったのは小学校の頃で、いとこがレンタルショップから借りてきたのがキッカケです。
以来、何度レンタルしたことだろう。
奇妙であり、時にグロテスクでもあるのですが、その世界観に圧倒された覚えがあります。
このときは、ティム・バートンなんて名前は知りませんでした。
(ちなみに、この作品の監督はヘンリー・セリック。バートンは原案・製作総指揮です)
その後しばらく見ていなかったのですが、04年に放映された『ビック・フィッシュ』でバートンの名を再認識。
DVDを集め始めたのもその年からでしたが、『NBC』も当然購入しました。
やはりこだわっている作品と言うのは画面の隅まで妥協しておらず、見るたびに新しい発見がありました。
さて04年といえば、『NBC』誕生10周年という事もあり、デジタル・リマスター版がなんと劇場で上映されたのですよね。
立ち会えなかったけれど・・・。
そんな僕に嬉しいチャンスが到来したのが2年後。
今となっては毎年この時期に上映される『NBC 3-D』。その初日初回のチケットを、親戚の人にとってもらったのですね。
なぜ初日って・・・バートン舞台挨拶ですよ!生バートンですよ!!もう感激したなぁ。
だって5メートル先にバートンがいるのですよ!
あの日は決して忘れませんよ。
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~~~ 感想 ~~~
思い出話だけで終わるわけにもいかないので感想を。
今回は、ジャックのこの台詞に注目。
ハロウィンタウンに住むジャックは、偶然訪れたハロウィンタウンの素晴らしさを何とか解明しようとするが、なかなかうまくいかず・・・
そして吹っ切れた時に歌う『Jack's Obsession』の中の一節。
「きっと悩む必要なんて無いんだ。だからみんな(クリスマスが)楽しいんだ!!」
(you know I think this christmas thing is not as tricky as it seems and why should they have all the fun?)
さて、ジャックが作り上げたクリスマスは大失敗に終わってしまいます。
でも、祝日の楽しさというものの本質は、理解していたのではないでしょうか。
ハロウィンタウンの住人が、ハロウィンを無条件で楽しむのと、結局は同じなわけです。
話は変わって、ストップモーションアニメの魅力とは何だろうと考えてみる。
パペット独特の温かみ。
カクカクしたかわいらしい動き。
それもあると思いますが、僕は”影”だと思います。
CGアニメと違い、実際に眼の前にあるパペットに照明を当てるわけですから、そこに出来る影も自然なのです。
そしてこの影。
バートン作品というダークファンタジーと融合することで、とてつもなく魅力的な要素となる。
バートンはホラー映画を観て育ってきて、彼の作品の随所にその要素が含まれて居ます。
影、というのはホラー映画で使用すれば恐怖を煽る要素となります。
恐怖、というのはその半分以上は見ている側の想像力によって形成されるものです。
想像力、というのはファンタジーを観る時に不可欠な要素。
ファンタジーに描かれる影は、想像力を掻き立てるのには、なくてはならない存在なのです。
影は、3次元世界で住む僕たちからすると、1次元失われた存在です。
僕たちは、その失われた1次元をどういう風に想像するのでしょうか。
影には、顔の輪郭は写りますが、表情はわかりません。
泣いてる?怒ってる?不適な笑みを浮かべているかもしれません。
もう想像するしかない。
想像したものは恐怖かもしれない。喜びかもしれない。
でも想像するってすごく楽しい。
バートンは、影というものを非常に効果的に使い、観てる側のイマジネーションをこれでもか!と刺激してくれます。
今回の鑑賞で、改めて実感しました。
やはり何度観ても、この作品は面白い。
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以上、感想を二つの要素に絞って書いてみました。
また今回は、「思い出」という初の試みをしてみました。
ジャックは、きっと楽しいであろう・・・そう思って作り上げたクリスマスを失敗させてしまいますが、ジャックの立ち直りの早さは、僕は見習うべきであると常々思っています。
また来年の今頃、鑑賞すると思います。
2008年10月26日日曜日
ゲン@ 劇場:『WALL・E/ウォーリー』
ゲンです。
第21回東京国際映画祭の特別招待作品で、クロージング作品でもある作品を観てきました。
■第21回東京国際映画祭 特別招待作品『WALL・E/ウォーリー』
@TOHOシネマズ六本木(10/26鑑賞)
『ファインディング・ニモ』のアンドリュー・スタント監督が贈る、ピクサー待望の最新作は、ひとりぼっちのロボット。
700年間、地球にひとりぼっちだったゴミ処理ロボット「ウォーリー」は、ある日突然宇宙からやってきたピカピカのロボット「イヴ」に恋をしてしまう。
去年の『レミーのおいしいレストラン』を観に行った時に、すでに予告編が公開されていましたが、その予告編だけですでに泣きそうなくらいに感動してましたw
その後に公開された映像を観ても大変素晴らしく、先に公開された米国でも「ピクサー最高傑作」との呼び声も多く、ものすごく期待しておりました。
当然、前売り券もすぐに購入していたんですが、TIFFでも公開されると知り、挑戦してみたら見事に当選!
一般上映よりも1ヶ月以上前に観に行くことができました!
最高! 言うこと無し! CGアニメの歴史を変える作品! ピクサーの最高傑作!
もー泣きじゃくりましたよw
今までピクサー作品を観て泣きそうになったことは何度もありましたが、ここまで完全に泣いたのはこの作品がはじめてでした。
とにかくとにかく、もーーーーーー素晴らしい!!!!!!
舞台は700年後の未来、人間達はゴミだらけになった地球を捨てて、宇宙に旅立ってしまった。
ただひとり、ゴミ処理用のおんぼろロボット「ウォーリー」だけを残して・・・
従順なロボットの彼は、ただひたすらゴミを片付け続けますが、何かのシステムトラブルなのか、感情を持って行動し、ゴミを片付けるのと同時に、興味を持った機械やおもちゃを集めていきます。
彼はゴミ処理の仕事を終えると、毎日ミュージカルのビデオを観て、ダンスの練習をし、恋人同士が手をつなぐシーンを観て思いにふけます。
そんな彼の元に、ある日突然、宇宙から大きなロケットが降りてきて、ひとりのロボットを置いていきます。
ピカピカのボディで空も飛びまわる最新式の探索ロボットの彼女は「イヴ」。
彼女に一目惚れしてしまったウォーリーは、怯えながらも近づいて仲良くなろうと、そして手を繋ごうと試みます。
今までピクサーは、数多くの作品を作ってきましたが、そのほとんどが人間と他の世界を繋いだ作品で、主人公になっているのはどれも小さな生き物やおもちゃといったような、実際には無機質なようなモノで、その世界の住人に感情を与えてきました。
その作り上げたキャラクタのセリフや表情に感動させられてきたワケですが、今回は表情も無く、セリフもほとんど話さないロボットが主人公。
それでどこまで感情表現が出来るものなのかと思ってましたが、これが本当に素晴らしい!!!
ただ身体を動かすだけ、動き回るだけ。
表情が変わるだけでもなく、瞳があるわけでもない。
なのに、なのに、気持ちがものすごく伝わってくるんですよ!!!
ウォーリーが今、悲しんでるとか、喜んでるとか、驚いてるとか、緊張してるとか、自分の感情を隠して行動してるとか、全ての気持ちが手に取るようにに分かるんですよ!!!
これはとんでもないことだと思います!!!
こんな事を感じ取れる作品が、かつてありましたか?!
これはもはや、CGアニメの革命です!!!
「何度も泣きそうになった!」と言いましたが、このほとんどがセリフの無いシーンです。
ウォーリーの動きだけ、言葉にもならない電子音だけ・・・
それなのに、ウォーリーの気持ちが痛いほど伝わってきて、本気で嬉しくなったり、悲しくなったり、CGで作られた無機質な主人公に、ここまで感情を揺さぶられるのかと、本当に驚きました。
物語には人間も登場するんですが、その人間よりもウォーリーの方が遥かに人間らしく、様々な感情を表し、誰よりも活発に行動し、何よりイヴと仲良くなろうとする「人間よりも人間らしいロボット」を観て、これはピクサー至上最高の感情表現なのではないかと思いました。
それが「リアルでカッコいいロボット」なんかじゃなく、ゴミ処理の機能しかない「おんぼろなロボット」ってのが、余計にいとおしいです。
CGの映像技術が上がっているのは当然ですが、今回はそれ以上にピクサーが今まで培ってきた「表現力の集大成」を見せ付けられました。
アカデミー賞の長編アニメーション部門では常連のピクサーですが、今回ばかりは作品賞でのエントリーもありえるんじゃないのか?とすら囁かれております。
もはやこの作品は、「CGアニメ」なんてジャンルでは納まりきらない、超優秀なドラマなのではないかと思いました。
「他人にオススメする」という意味では、間違いなく今年最高の作品!
あの『スピード・レーサー』や『ダークナイト』よりも、自信を持ってオススメできます!
この作品がツマらなかったら、僕に返金を請求してもいいです!!!w
必ず劇場に観に行ってください!!!
観ないと10年は損します!!!
12/5公開!!!
第21回東京国際映画祭の特別招待作品で、クロージング作品でもある作品を観てきました。
■第21回東京国際映画祭 特別招待作品『WALL・E/ウォーリー』
@TOHOシネマズ六本木(10/26鑑賞)
『ファインディング・ニモ』のアンドリュー・スタント監督が贈る、ピクサー待望の最新作は、ひとりぼっちのロボット。
700年間、地球にひとりぼっちだったゴミ処理ロボット「ウォーリー」は、ある日突然宇宙からやってきたピカピカのロボット「イヴ」に恋をしてしまう。
去年の『レミーのおいしいレストラン』を観に行った時に、すでに予告編が公開されていましたが、その予告編だけですでに泣きそうなくらいに感動してましたw
その後に公開された映像を観ても大変素晴らしく、先に公開された米国でも「ピクサー最高傑作」との呼び声も多く、ものすごく期待しておりました。
当然、前売り券もすぐに購入していたんですが、TIFFでも公開されると知り、挑戦してみたら見事に当選!
一般上映よりも1ヶ月以上前に観に行くことができました!
最高! 言うこと無し! CGアニメの歴史を変える作品! ピクサーの最高傑作!
もー泣きじゃくりましたよw
今までピクサー作品を観て泣きそうになったことは何度もありましたが、ここまで完全に泣いたのはこの作品がはじめてでした。
とにかくとにかく、もーーーーーー素晴らしい!!!!!!
舞台は700年後の未来、人間達はゴミだらけになった地球を捨てて、宇宙に旅立ってしまった。
ただひとり、ゴミ処理用のおんぼろロボット「ウォーリー」だけを残して・・・
従順なロボットの彼は、ただひたすらゴミを片付け続けますが、何かのシステムトラブルなのか、感情を持って行動し、ゴミを片付けるのと同時に、興味を持った機械やおもちゃを集めていきます。
彼はゴミ処理の仕事を終えると、毎日ミュージカルのビデオを観て、ダンスの練習をし、恋人同士が手をつなぐシーンを観て思いにふけます。
そんな彼の元に、ある日突然、宇宙から大きなロケットが降りてきて、ひとりのロボットを置いていきます。
ピカピカのボディで空も飛びまわる最新式の探索ロボットの彼女は「イヴ」。
彼女に一目惚れしてしまったウォーリーは、怯えながらも近づいて仲良くなろうと、そして手を繋ごうと試みます。
今までピクサーは、数多くの作品を作ってきましたが、そのほとんどが人間と他の世界を繋いだ作品で、主人公になっているのはどれも小さな生き物やおもちゃといったような、実際には無機質なようなモノで、その世界の住人に感情を与えてきました。
その作り上げたキャラクタのセリフや表情に感動させられてきたワケですが、今回は表情も無く、セリフもほとんど話さないロボットが主人公。
それでどこまで感情表現が出来るものなのかと思ってましたが、これが本当に素晴らしい!!!
ただ身体を動かすだけ、動き回るだけ。
表情が変わるだけでもなく、瞳があるわけでもない。
なのに、なのに、気持ちがものすごく伝わってくるんですよ!!!
ウォーリーが今、悲しんでるとか、喜んでるとか、驚いてるとか、緊張してるとか、自分の感情を隠して行動してるとか、全ての気持ちが手に取るようにに分かるんですよ!!!
これはとんでもないことだと思います!!!
こんな事を感じ取れる作品が、かつてありましたか?!
これはもはや、CGアニメの革命です!!!
「何度も泣きそうになった!」と言いましたが、このほとんどがセリフの無いシーンです。
ウォーリーの動きだけ、言葉にもならない電子音だけ・・・
それなのに、ウォーリーの気持ちが痛いほど伝わってきて、本気で嬉しくなったり、悲しくなったり、CGで作られた無機質な主人公に、ここまで感情を揺さぶられるのかと、本当に驚きました。
物語には人間も登場するんですが、その人間よりもウォーリーの方が遥かに人間らしく、様々な感情を表し、誰よりも活発に行動し、何よりイヴと仲良くなろうとする「人間よりも人間らしいロボット」を観て、これはピクサー至上最高の感情表現なのではないかと思いました。
それが「リアルでカッコいいロボット」なんかじゃなく、ゴミ処理の機能しかない「おんぼろなロボット」ってのが、余計にいとおしいです。
CGの映像技術が上がっているのは当然ですが、今回はそれ以上にピクサーが今まで培ってきた「表現力の集大成」を見せ付けられました。
アカデミー賞の長編アニメーション部門では常連のピクサーですが、今回ばかりは作品賞でのエントリーもありえるんじゃないのか?とすら囁かれております。
もはやこの作品は、「CGアニメ」なんてジャンルでは納まりきらない、超優秀なドラマなのではないかと思いました。
「他人にオススメする」という意味では、間違いなく今年最高の作品!
あの『スピード・レーサー』や『ダークナイト』よりも、自信を持ってオススメできます!
この作品がツマらなかったら、僕に返金を請求してもいいです!!!w
必ず劇場に観に行ってください!!!
観ないと10年は損します!!!
12/5公開!!!
2008年10月25日土曜日
ゲン@ 劇場:『僕らのミライへ逆回転』
ゲンです。
梅太くんの大好きな(そうな)作品を、彼よりも先に観てしまいました。
きっと彼の方が素晴らしいレポを書いてくれると思いますが、まずは僕のレポで勘弁してくださいw
■『僕らのミライへ逆回転』@シャンテ・シネ(10/24鑑賞)
『エターナルサンシャイン』のミシェル・ゴンドリー監督最新作。主演は『スクール・オブ・ロック』『カンフーパンダ』のジャック・ブラックと、『16ブロック』『銀河ヒッチハイク・ガイド』のモス・デフ。
いつもおバカコメディばかりのジャック・ブラックが久しぶりに、ホッと出来そうな作品に出演、しかも監督が非常に高評価の作品が続くミシェル・ゴンドリーってこともあって、凄く期待してました。
笑って泣ける! 優しさに溢れた優秀コメディ!
舞台になっているのは、都会から離れたサビれた小さな町の、サビれた小さなレンタルビデオ屋。
未だにVHSしか置いておらず、作品も古いモノばかり。
でも、その町の人たちにとっては、憩いの場。
ところが、ある「事件」のせいで店中のビデオの中身が消去されてしまう。
困り果てる二人の元に常連さんが現れ、
「『ゴーストバスターズ』が観たい!」
と言い出す。
「どうせ観た事がないんだから・・・」
と、二人はビデオカメラを持ち、たった数時間で『ゴーストバスターズ』を“リメイク”してしまう。
恐る恐る常連さんにビデオを貸し出す二人だが、返却しに来たお客の感想は、
「面白かった!他のも観たい!」
気を良くした二人は、次々とハリウッドの有名な作品を手作りでリメイクしていきますw
とにかくとにかく、ストーリーが凄く優しいんです!
小さな町の素朴な人たちが作る映画は、笑ってしまうくらいにボロボロで、ハリウッドの派手さのかけらもないんですが、映画が好きなんだなぁって気持ちが本当によく伝わってきました。
『ゴーストバスターズ』にはじまり、有名な作品では『ラッシュアワー2』や『ロボコップ』『メン・イン・ブラック』など、CGやVFXを駆使した作品をホームビデオ1つで手作りしてしまう、その安っぽさに癒されました。
次々とリメイクしていく彼らですが、「著作権の侵害である」と警察からマークされ、制作の中止を余儀なくされます。
しかし、その難関を乗り越え、ある作品を作り上げるんですが、その作品が本当に素晴らしい!
「映画の中の映画」でありながら本気で感動し、最後には泣きそうになってしまいました・・・
主演のジャック・ブラックですが、毎度おバカで暑苦しい演技に笑いながらも、ストレートでやる気に溢れる姿にちょっと惚れ惚れ。
相手役のモス・デフもちょっと頼りなさ気ながら、自分の住む町と店を誰よりも愛し、何とかしてやろうと奮闘する様子にグッときました。
ちなみに原題は「Be Kind Rewind」というタイトルで、これはレンタルビデオを返却する際に「巻き戻ししてから返してもらえると助かります」という意味。
DVDが主流になった今では、もはや死語となったフレーズですが、この作品から溢れる絶妙なレトロ感と、そういった気づかいや優しさを捉えた、実に見事なタイトルだと思いました。
邦題のセンスの無さは目を瞑るとしても、TVCMに中途半端な芸人を使うのだけは許せませんね。
予告編のナレーションも博多華丸とか使うのもよく分かんないし・・・そういった下らないコトで、作品を汚さないで欲しいです。
笑いだけでなく、“何か”を与えてくれる作品。心がとっても暖かくなりました♪
ものすごーーーーくオススメです!
梅太くんの大好きな(そうな)作品を、彼よりも先に観てしまいました。
きっと彼の方が素晴らしいレポを書いてくれると思いますが、まずは僕のレポで勘弁してくださいw
■『僕らのミライへ逆回転』@シャンテ・シネ(10/24鑑賞)
『エターナルサンシャイン』のミシェル・ゴンドリー監督最新作。主演は『スクール・オブ・ロック』『カンフーパンダ』のジャック・ブラックと、『16ブロック』『銀河ヒッチハイク・ガイド』のモス・デフ。
いつもおバカコメディばかりのジャック・ブラックが久しぶりに、ホッと出来そうな作品に出演、しかも監督が非常に高評価の作品が続くミシェル・ゴンドリーってこともあって、凄く期待してました。
笑って泣ける! 優しさに溢れた優秀コメディ!
舞台になっているのは、都会から離れたサビれた小さな町の、サビれた小さなレンタルビデオ屋。
未だにVHSしか置いておらず、作品も古いモノばかり。
でも、その町の人たちにとっては、憩いの場。
ところが、ある「事件」のせいで店中のビデオの中身が消去されてしまう。
困り果てる二人の元に常連さんが現れ、
「『ゴーストバスターズ』が観たい!」
と言い出す。
「どうせ観た事がないんだから・・・」
と、二人はビデオカメラを持ち、たった数時間で『ゴーストバスターズ』を“リメイク”してしまう。
恐る恐る常連さんにビデオを貸し出す二人だが、返却しに来たお客の感想は、
「面白かった!他のも観たい!」
気を良くした二人は、次々とハリウッドの有名な作品を手作りでリメイクしていきますw
とにかくとにかく、ストーリーが凄く優しいんです!
小さな町の素朴な人たちが作る映画は、笑ってしまうくらいにボロボロで、ハリウッドの派手さのかけらもないんですが、映画が好きなんだなぁって気持ちが本当によく伝わってきました。
『ゴーストバスターズ』にはじまり、有名な作品では『ラッシュアワー2』や『ロボコップ』『メン・イン・ブラック』など、CGやVFXを駆使した作品をホームビデオ1つで手作りしてしまう、その安っぽさに癒されました。
次々とリメイクしていく彼らですが、「著作権の侵害である」と警察からマークされ、制作の中止を余儀なくされます。
しかし、その難関を乗り越え、ある作品を作り上げるんですが、その作品が本当に素晴らしい!
「映画の中の映画」でありながら本気で感動し、最後には泣きそうになってしまいました・・・
主演のジャック・ブラックですが、毎度おバカで暑苦しい演技に笑いながらも、ストレートでやる気に溢れる姿にちょっと惚れ惚れ。
相手役のモス・デフもちょっと頼りなさ気ながら、自分の住む町と店を誰よりも愛し、何とかしてやろうと奮闘する様子にグッときました。
ちなみに原題は「Be Kind Rewind」というタイトルで、これはレンタルビデオを返却する際に「巻き戻ししてから返してもらえると助かります」という意味。
DVDが主流になった今では、もはや死語となったフレーズですが、この作品から溢れる絶妙なレトロ感と、そういった気づかいや優しさを捉えた、実に見事なタイトルだと思いました。
邦題のセンスの無さは目を瞑るとしても、TVCMに中途半端な芸人を使うのだけは許せませんね。
予告編のナレーションも博多華丸とか使うのもよく分かんないし・・・そういった下らないコトで、作品を汚さないで欲しいです。
笑いだけでなく、“何か”を与えてくれる作品。心がとっても暖かくなりました♪
ものすごーーーーくオススメです!
2008年10月24日金曜日
梅太@ DVD:『ラスベガスをぶっつぶせ』
この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
世に存在する競技を描いた映画がある。
サッカー(『GOAL』等)、テニス(『ウィンブルドン』等)などなど。
そういう映画を魅力的に見せるには、魅力的なストーリーがないといけない。
でもストーリーが魅力的なだけでは面白くない。
誰だって、見るよりもやる方が楽しいわけだから、伝えることをしっかりと伝えたうえで、映画(映像と音)でしか表現できないような競技の描き方も必要になってくる。
さて、今日ご紹介するのは『ラスベガスをぶっつぶせ』(原題:『21』)という、「おいおいヒットさせる気ゼロだろ」という安直な邦題を配給元につけられてしまった作品。
主演はジム・スタージェス。ヒロインは、作品終盤の黒髪ボブカットが最高に魅力的なケイト・ボスワース。
ストーリーは、"21"歳になる青年がハーバード大への資金のためにブラックジャック(カードの数字を"21"に近づけるゲーム)で大儲けするという、実話を基にした作品。
そう。それに引っ掛けて原題が『21』なのですよ。
作中にギャンブルが出てくる作品は昔からありますが、最近で言えば『007 カジノロワイヤル』や『ラッキー・ユー』がありましたね。
この2作品は、どちらもポーカーを題材にしています。ポーカーの中でもテキサスホールデムという種類のものです。
テキサスホールデムはルールが少しややこしいですが、慣れてしまえばとても面白いです。
相手との知恵比べというところでも、画として見ていて魅力的であります。
『ラスベガスをぶっつぶせ』ではブラックジャックを題材としています。
配られたカードの数字を21に近づける。ポーカーに比べればとても単純で、ゲーム自体もかなり速いペースで進みます。
ですから、映像として観る場合は、ポーカーのような緊迫感はあまりありません。
さて、その問題を打破するために、この作品では編集と特殊効果を巧く使っています。
ブラックジャックのゲームペースをうまく利用した描き方で、お見事と思います。
また、この作品では「カウント」と呼ばれる手法を用いて確実に大金を稼ぐ様を描いていますが、カウントのルール自体は別に覚える必要はありません。
むしろ、カウントを使用している登場人物の眼の動き、体の動作、数字の読み上げ(ナレーション)等のテンポの良い編集に自分の眼と耳を委ねて、作品の、そしてゲームの軽快なムードに浸りましょう。
ここで、今日の記事の出だしに戻りますが、競技(ブラックジャックをそう呼べるかわからないけど)を描いている作品としては、魅力的に競技を表現しなければならない。
この作品は、そういう意味で満点に近いと思います。
ではストーリーに関して。お話は、
●主人公がゲームに勝ちまくって何もかもうまくいっている上り調子な前半
●親友との仲違いで集中できずに冷静さを欠き、ゲームで負け続け、
チームから見放され、警備員に殴られ、卒業不可となり・・・・一気に転落する中盤
という風に進んでいきます。
誰かが映画化したがるほどの実話なわけですから、やはり劇的なup↑down↓はあります。ものによってはdown↓で終わるものもあります。
でもこの作品では、
●自分の知恵と冷静さを取り戻し、仲間、お金、卒業と進学のすべてを取り戻す終盤
という、最後のup↑があるからこそ、映画を観終わった後スッキリな気分になるわけです。
劇場を出たときの爽快感は、今年観た映画の中でもトップクラス。
予告編も秀逸です。内容をとても良く表現した予告編はコチラ↓↓
この予告編を観ただけでもゲーム部のテンポの良さが伺えると思います。
この作品は邦題に見放され、公開時期(この頃は世間の目は『インディ4』に向いていたでしょう)にも見放された作品のように思います。
でも上に書いたように、競技の描き方とストーリー、両方合わせて、僕はかなり満足した作品です。
「winner, winner, chicken dinner」
この作品を観た後は、この言葉を口にしたくなるはず。
いやそれにしても、この映画を観てカウントをやろうとは思いませんね。
怖いおじさんにつれてかれる・・・・
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
世に存在する競技を描いた映画がある。
サッカー(『GOAL』等)、テニス(『ウィンブルドン』等)などなど。
そういう映画を魅力的に見せるには、魅力的なストーリーがないといけない。
でもストーリーが魅力的なだけでは面白くない。
誰だって、見るよりもやる方が楽しいわけだから、伝えることをしっかりと伝えたうえで、映画(映像と音)でしか表現できないような競技の描き方も必要になってくる。
さて、今日ご紹介するのは『ラスベガスをぶっつぶせ』(原題:『21』)という、「おいおいヒットさせる気ゼロだろ」という安直な邦題を配給元につけられてしまった作品。
主演はジム・スタージェス。ヒロインは、作品終盤の黒髪ボブカットが最高に魅力的なケイト・ボスワース。
ストーリーは、"21"歳になる青年がハーバード大への資金のためにブラックジャック(カードの数字を"21"に近づけるゲーム)で大儲けするという、実話を基にした作品。
そう。それに引っ掛けて原題が『21』なのですよ。
作中にギャンブルが出てくる作品は昔からありますが、最近で言えば『007 カジノロワイヤル』や『ラッキー・ユー』がありましたね。
この2作品は、どちらもポーカーを題材にしています。ポーカーの中でもテキサスホールデムという種類のものです。
テキサスホールデムはルールが少しややこしいですが、慣れてしまえばとても面白いです。
相手との知恵比べというところでも、画として見ていて魅力的であります。
『ラスベガスをぶっつぶせ』ではブラックジャックを題材としています。
配られたカードの数字を21に近づける。ポーカーに比べればとても単純で、ゲーム自体もかなり速いペースで進みます。
ですから、映像として観る場合は、ポーカーのような緊迫感はあまりありません。
さて、その問題を打破するために、この作品では編集と特殊効果を巧く使っています。
ブラックジャックのゲームペースをうまく利用した描き方で、お見事と思います。
また、この作品では「カウント」と呼ばれる手法を用いて確実に大金を稼ぐ様を描いていますが、カウントのルール自体は別に覚える必要はありません。
むしろ、カウントを使用している登場人物の眼の動き、体の動作、数字の読み上げ(ナレーション)等のテンポの良い編集に自分の眼と耳を委ねて、作品の、そしてゲームの軽快なムードに浸りましょう。
ここで、今日の記事の出だしに戻りますが、競技(ブラックジャックをそう呼べるかわからないけど)を描いている作品としては、魅力的に競技を表現しなければならない。
この作品は、そういう意味で満点に近いと思います。
ではストーリーに関して。お話は、
●主人公がゲームに勝ちまくって何もかもうまくいっている上り調子な前半
●親友との仲違いで集中できずに冷静さを欠き、ゲームで負け続け、
チームから見放され、警備員に殴られ、卒業不可となり・・・・一気に転落する中盤
という風に進んでいきます。
誰かが映画化したがるほどの実話なわけですから、やはり劇的なup↑down↓はあります。ものによってはdown↓で終わるものもあります。
でもこの作品では、
●自分の知恵と冷静さを取り戻し、仲間、お金、卒業と進学のすべてを取り戻す終盤
という、最後のup↑があるからこそ、映画を観終わった後スッキリな気分になるわけです。
劇場を出たときの爽快感は、今年観た映画の中でもトップクラス。
予告編も秀逸です。内容をとても良く表現した予告編はコチラ↓↓
この予告編を観ただけでもゲーム部のテンポの良さが伺えると思います。
この作品は邦題に見放され、公開時期(この頃は世間の目は『インディ4』に向いていたでしょう)にも見放された作品のように思います。
でも上に書いたように、競技の描き方とストーリー、両方合わせて、僕はかなり満足した作品です。
「winner, winner, chicken dinner」
この作品を観た後は、この言葉を口にしたくなるはず。
いやそれにしても、この映画を観てカウントをやろうとは思いませんね。
怖いおじさんにつれてかれる・・・・
2008年10月23日木曜日
梅太@ DVD:三枚目となるNBC + α
この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
昨日まで少しばかり忙しくて、更新をゲンさんに任せていました。
ゲンさん、ありがとうございます。
---------------------------------------------------------------------
今日は作品の感想というわけではないのです。DVD購入のお話です。
いやはや、買ってしまいました。『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の新DVD。
ティム・バートンの代名詞と言っていいくらい(実は監督ではなく原案・製作総指揮だけど)の作品で、毎年この時期になるとDVDが再版されるのですよね。
実を言いますと、これで三枚目となるわけです。
一枚目は、本編のみ収録されたもの。
二枚目は、数々の特典映像と、バートンが長編デビューする前に作成した短編『ヴィンセント』『フランケンウィニー』が収録。
そして今回のver. は、新規特典映像・音声解説に加え、「ジャックのホーンテッドマンション・ホリデー・ツアー」という、聞いただけでニヤリとしてしまう映像や、バートンのオリジナルポエム(しかも朗読をクリストファー・リーが担当!)も収録されています。
また本編としては画・音共にデジタルリマスター版にパワーアップ。
それはもう、買うしかないでしょう。
毎年ハロウィンの時期には必ず観ていますが、今年もまた、良いハロウィンになりそうです。
感想は、観たら書きます。当たり前か。
また、これを期にバートン作品を久々に見直そうかなとも思っています。
そうそう。今まで書いてなかったと思いますけど、ティム・バートンは僕の一番好きな映画監督です。
--------------------------------------------------------------------
そういえばバートンの新作、『Alice's adventure in wonderland』も着々と製作が進んでいるみたいで。
この作品はモーションキャプチャーを使用したCGアニメになる予定です。
ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム・カーターは当然出演するだろうなと思いましたが、案の定。
デップは帽子屋、ヘレナは赤の女王を演じるみたいです。
あと意外や意外。アン・ハサウェイが白の女王として出演することが決定。
おお・・・これは予想していなかった。
また、クリストファー・リーの出演の噂、久々にダニー・エルフマンのサウンドが聞けるのか!?など、とても楽しみであります。
が!!
やはり主演のミア・ワシコウスカでしょう。
アリスの衣装を着たミアをコチラでご覧いただけますが、いやぁ・・・良いです。
本人ももちろんそうですが、衣装デザインも素晴らしい。
アリスのお話に船は出てきませんので、本編に絡む撮影であるならばオリジナル要素となるでしょう。
また『魔法にかけられて』のように、実写パートとアニメパートを組み合わせた作品になるという噂もあります。あくまで噂。
なんにせよ、今から期待してしまいますね。
そして何が悲しいって、上のリンクでご覧いただいたミア・ワシコウスカの撮影風景ですが、これが公開されたとき(9月)は全然ニュースになっていなかった。
やはりデップが絡んでこないと、ネタにはしてくれないのかな・・・
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
昨日まで少しばかり忙しくて、更新をゲンさんに任せていました。
ゲンさん、ありがとうございます。
---------------------------------------------------------------------
今日は作品の感想というわけではないのです。DVD購入のお話です。
いやはや、買ってしまいました。『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の新DVD。
ティム・バートンの代名詞と言っていいくらい(実は監督ではなく原案・製作総指揮だけど)の作品で、毎年この時期になるとDVDが再版されるのですよね。
実を言いますと、これで三枚目となるわけです。
一枚目は、本編のみ収録されたもの。
二枚目は、数々の特典映像と、バートンが長編デビューする前に作成した短編『ヴィンセント』『フランケンウィニー』が収録。
そして今回のver. は、新規特典映像・音声解説に加え、「ジャックのホーンテッドマンション・ホリデー・ツアー」という、聞いただけでニヤリとしてしまう映像や、バートンのオリジナルポエム(しかも朗読をクリストファー・リーが担当!)も収録されています。
また本編としては画・音共にデジタルリマスター版にパワーアップ。
それはもう、買うしかないでしょう。
毎年ハロウィンの時期には必ず観ていますが、今年もまた、良いハロウィンになりそうです。
感想は、観たら書きます。当たり前か。
また、これを期にバートン作品を久々に見直そうかなとも思っています。
そうそう。今まで書いてなかったと思いますけど、ティム・バートンは僕の一番好きな映画監督です。
--------------------------------------------------------------------
そういえばバートンの新作、『Alice's adventure in wonderland』も着々と製作が進んでいるみたいで。
この作品はモーションキャプチャーを使用したCGアニメになる予定です。
ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム・カーターは当然出演するだろうなと思いましたが、案の定。
デップは帽子屋、ヘレナは赤の女王を演じるみたいです。
あと意外や意外。アン・ハサウェイが白の女王として出演することが決定。
おお・・・これは予想していなかった。
また、クリストファー・リーの出演の噂、久々にダニー・エルフマンのサウンドが聞けるのか!?など、とても楽しみであります。
が!!
やはり主演のミア・ワシコウスカでしょう。
アリスの衣装を着たミアをコチラでご覧いただけますが、いやぁ・・・良いです。
本人ももちろんそうですが、衣装デザインも素晴らしい。
アリスのお話に船は出てきませんので、本編に絡む撮影であるならばオリジナル要素となるでしょう。
また『魔法にかけられて』のように、実写パートとアニメパートを組み合わせた作品になるという噂もあります。あくまで噂。
なんにせよ、今から期待してしまいますね。
そして何が悲しいって、上のリンクでご覧いただいたミア・ワシコウスカの撮影風景ですが、これが公開されたとき(9月)は全然ニュースになっていなかった。
やはりデップが絡んでこないと、ネタにはしてくれないのかな・・・
ゲン@ 劇場:『おろち』
ゲンです。
梅太くんが忙しそうなので、そんな時くらいは頑張ろうかと思います。
と言っても、少し前に観た作品のレポなんですけどw
■『おろち』@丸の内TOEI(9/28鑑賞)
29歳になると突然美貌が崩れ、醜くなり続ける美人姉妹を描いたサスペンス・ホラー。楳図かずお原作のマンガを完全映画化。
世界観もですが、美人姉妹を演じるのが木村佳乃さんと中越典子さん、そして『神様のパズル』でバスコン打ち抜かれた谷村美月が出演ってコトで、主に女優陣目当てで観に行ってきました。
ヤラれた! イイ! スゴくイイ!
予告編を観て、セットや衣装が素晴らしいなぁとは思ってましたが、まさかストーリーもこんなに詰め込んでくれるとは!
楳図さんのマンガは全く読んだことが無かったんで、どんな展開になるのか全く予想できなかったんですが、こういうオチだったとは・・・
冷静に考えると「少女ホラー」ってジャンルなんでしょうけど、僕にとっては全く無知の領域だったので、凄く新鮮でした。
散々、世界観をおどろおどろしく描いておいて、結局一番恐ろしいのは人間の「性(さが)」っていうのはホラーの常套手段ですが、その展開たるや見事見事。
まんまとヤラれてしまい、終盤はずっとニヤニヤしっぱなしwあぁいう展開、大好き♪
そして思った通り、女優陣が素晴らしい!!!
長女役の木村佳乃さん、次女役の中越典子さんの妖艶さ!
序盤は艶かしい演技で魅せつけてから、後半は狂ったキレキレの演技!
何ーあのふり幅ー!ドSとドMが瞬時に切り換って、もー無茶苦茶に素晴らしかったですw
さらに謎の少女:おろちを演じる谷村美月!
前出演作『神様のパズル』に続いて、感情を押し殺したような表情がタマらんです。
特出して美人ってタイプでもないけど、眼の力が凄く強くて印象的な演技をしますね。
そして『神様~』に続いて、濡れた髪が似合う女優をキープ。
あんなにビショビショが似合う女性は、井川遥か以来じゃないか?w
男子の僕でこれだけ拾えるんだから、「美」に執着のある(良い意味で)女性だったら、もっともっと拾える作品だろうと思いました。
梅太くんが忙しそうなので、そんな時くらいは頑張ろうかと思います。
と言っても、少し前に観た作品のレポなんですけどw
■『おろち』@丸の内TOEI(9/28鑑賞)
29歳になると突然美貌が崩れ、醜くなり続ける美人姉妹を描いたサスペンス・ホラー。楳図かずお原作のマンガを完全映画化。
世界観もですが、美人姉妹を演じるのが木村佳乃さんと中越典子さん、そして『神様のパズル』でバスコン打ち抜かれた谷村美月が出演ってコトで、主に女優陣目当てで観に行ってきました。
ヤラれた! イイ! スゴくイイ!
予告編を観て、セットや衣装が素晴らしいなぁとは思ってましたが、まさかストーリーもこんなに詰め込んでくれるとは!
楳図さんのマンガは全く読んだことが無かったんで、どんな展開になるのか全く予想できなかったんですが、こういうオチだったとは・・・
冷静に考えると「少女ホラー」ってジャンルなんでしょうけど、僕にとっては全く無知の領域だったので、凄く新鮮でした。
散々、世界観をおどろおどろしく描いておいて、結局一番恐ろしいのは人間の「性(さが)」っていうのはホラーの常套手段ですが、その展開たるや見事見事。
まんまとヤラれてしまい、終盤はずっとニヤニヤしっぱなしwあぁいう展開、大好き♪
そして思った通り、女優陣が素晴らしい!!!
長女役の木村佳乃さん、次女役の中越典子さんの妖艶さ!
序盤は艶かしい演技で魅せつけてから、後半は狂ったキレキレの演技!
何ーあのふり幅ー!ドSとドMが瞬時に切り換って、もー無茶苦茶に素晴らしかったですw
さらに謎の少女:おろちを演じる谷村美月!
前出演作『神様のパズル』に続いて、感情を押し殺したような表情がタマらんです。
特出して美人ってタイプでもないけど、眼の力が凄く強くて印象的な演技をしますね。
そして『神様~』に続いて、濡れた髪が似合う女優をキープ。
あんなにビショビショが似合う女性は、井川遥か以来じゃないか?w
男子の僕でこれだけ拾えるんだから、「美」に執着のある(良い意味で)女性だったら、もっともっと拾える作品だろうと思いました。
2008年10月22日水曜日
ゲン@ 劇場:『その土曜日、7時58分』
ゲンです。
本数的にはそこそこ観てるんで、やはりレポを上げなければ勿体無いですねw
■『その土曜日、7時58分』@恵比寿ガーデンシネマ(10/19鑑賞)
『カポーティ』『M:i:Ⅲ』の演技派フィリップ・シーモア・ホフマンと、『トレーニングデイ』『アサルト13 要塞警察』のイーサン・ホーク共演のサスペンス。
金に困った兄弟が、両親が経営する宝石店の強盗を企てるも失敗するが、その後、撃たれたのが自分の母親であったと知り、愕然とする。
意外な名優二人の共演に興味を引かれていたんですが、ストーリーも若干コーエン兄弟監督の『ファーゴ』的なニオイを感じてたんで、楽しみにしていました。
納得の配役! この二人じゃないと完成しない作品ですね!
まず驚くのがP.S.ホフマンの非常に高い演技力ですね。
これまで数々の冷酷な人間を演じてきましたが、今回もあまり感情が表に現れない落ち着いた役。
ですが、その漂う空気と言ったら、本当に恐ろしい・・・
事件の前後はあくまで冷静に、事態を収縮させようとさせているのですが、悪いことが重なり続け、いよいよ後に引けなくなった時のキレっぽりと言ったら、素晴らしい・・・
あまり大きく宣伝されてた作品ではなかっただけに、今回P.S.ホフマンが出演するのはどうなんだろうと思ってましたが、まさに彼しか演じ切れない役だったと思います。
そして彼の弟を演じるのが、イーサン・ホーク!
コチラも哀愁漂うダメな人間を演じさせたら、右に出るものはいないですね。
兄にそそのかされ、強盗の実行犯を任されるも、踏ん切りがつかず直前で他のチンピラを雇い、結果的に失敗してしまう。
自分が実行しなかったばかりに、実の母親にまで被害が及んでしまったことを知ったあとの、とてつもない後悔に押しつぶされた演技は最高でした。
ストーリーはまさに『ファーゴ』的な展開で、過ちを取り繕うとした結果、さらに大きな過ちを犯してしまい、雪ダルマ式に事態が悪化していくという、全く救いようのない地獄絵図のような展開。
ですが、『ファーゴ』のように「愚かな人間、でもそこがおもしろい」なオチではなく、人間の汚い部分をさらけ出して、ひたすらに悪い方に転がっていくだけなので、サスペンスとして観ていても結構ガッツリヘコむと思います。
ただ、親子の関係と会話が非常に秀逸で、演出的にもドキッとさせられるシーンが多かったので、特に後半はグイグイ引き込まれる展開でした。
ちなみに原題は『Before the Devil Knows You're Dead』というタイトルで、
訳すと「死んだことが悪魔に知られる前に」となります。
もっと意訳すれば「悪魔に知られる前に、お前は死んでおけ」という風にも取れます。
一見すると意味が分かりませんが、作品を観てから改めて原題の意味を考えると、恐ろしく秀逸です。
この手の作品のタイトルの名づけ方は、含みがあってセンスが素晴らしいですね。
邦題の『その土曜日、7時58分』ってのも悪くはいないですが、作品全体を捉えてるワケではないので、やはり原題の方に軍配が上がると思います。
意外に満足な秀作でした・・・ヘコむけどw
本数的にはそこそこ観てるんで、やはりレポを上げなければ勿体無いですねw
■『その土曜日、7時58分』@恵比寿ガーデンシネマ(10/19鑑賞)
『カポーティ』『M:i:Ⅲ』の演技派フィリップ・シーモア・ホフマンと、『トレーニングデイ』『アサルト13 要塞警察』のイーサン・ホーク共演のサスペンス。
金に困った兄弟が、両親が経営する宝石店の強盗を企てるも失敗するが、その後、撃たれたのが自分の母親であったと知り、愕然とする。
意外な名優二人の共演に興味を引かれていたんですが、ストーリーも若干コーエン兄弟監督の『ファーゴ』的なニオイを感じてたんで、楽しみにしていました。
納得の配役! この二人じゃないと完成しない作品ですね!
まず驚くのがP.S.ホフマンの非常に高い演技力ですね。
これまで数々の冷酷な人間を演じてきましたが、今回もあまり感情が表に現れない落ち着いた役。
ですが、その漂う空気と言ったら、本当に恐ろしい・・・
事件の前後はあくまで冷静に、事態を収縮させようとさせているのですが、悪いことが重なり続け、いよいよ後に引けなくなった時のキレっぽりと言ったら、素晴らしい・・・
あまり大きく宣伝されてた作品ではなかっただけに、今回P.S.ホフマンが出演するのはどうなんだろうと思ってましたが、まさに彼しか演じ切れない役だったと思います。
そして彼の弟を演じるのが、イーサン・ホーク!
コチラも哀愁漂うダメな人間を演じさせたら、右に出るものはいないですね。
兄にそそのかされ、強盗の実行犯を任されるも、踏ん切りがつかず直前で他のチンピラを雇い、結果的に失敗してしまう。
自分が実行しなかったばかりに、実の母親にまで被害が及んでしまったことを知ったあとの、とてつもない後悔に押しつぶされた演技は最高でした。
ストーリーはまさに『ファーゴ』的な展開で、過ちを取り繕うとした結果、さらに大きな過ちを犯してしまい、雪ダルマ式に事態が悪化していくという、全く救いようのない地獄絵図のような展開。
ですが、『ファーゴ』のように「愚かな人間、でもそこがおもしろい」なオチではなく、人間の汚い部分をさらけ出して、ひたすらに悪い方に転がっていくだけなので、サスペンスとして観ていても結構ガッツリヘコむと思います。
ただ、親子の関係と会話が非常に秀逸で、演出的にもドキッとさせられるシーンが多かったので、特に後半はグイグイ引き込まれる展開でした。
ちなみに原題は『Before the Devil Knows You're Dead』というタイトルで、
訳すと「死んだことが悪魔に知られる前に」となります。
もっと意訳すれば「悪魔に知られる前に、お前は死んでおけ」という風にも取れます。
一見すると意味が分かりませんが、作品を観てから改めて原題の意味を考えると、恐ろしく秀逸です。
この手の作品のタイトルの名づけ方は、含みがあってセンスが素晴らしいですね。
邦題の『その土曜日、7時58分』ってのも悪くはいないですが、作品全体を捉えてるワケではないので、やはり原題の方に軍配が上がると思います。
意外に満足な秀作でした・・・ヘコむけどw
2008年10月21日火曜日
ゲン@ 劇場:『ブーリン家の姉妹』
ゲンです。
ハリウッド若手実力派女優、ナタリー・ポートマンとスカーレット・ヨハンソンの初共演作品。
当然、ナタリー・ポートマンとスカーレット・ヨハンソン目当てで観に行きましたw
うーわードロドロだなぁ・・・面白いけどw
とにかくナタリー・ポートマンの演技力が素晴らしいですね。
ストーリーは、いわば18世紀イギリスの「大奥」的な話でして、王が男子の子孫を設けるためだけに集められたはず子女が、本当の妻である「王妃」にまで成り上がるドロドロの愛憎劇。
勿論、時代背景的なモノで、男子の立場がいかに強く、女子の立場がいかに弱いかというのは非常に色濃く描かれているのですが、物語として伝えたいのは全く逆で、女性の心の強さと男の弱さ。
主演2人に興味がいってばかりだったので、ストーリーはきっと受け入れられないだろうなぁと観る前は思っていたのですが、ストーリーも非常にドラマチックな悲劇で、とても満足できました。
勿論、ナタリー・ポートマンの演技だけでも十分に観る価値はありましたけど!
でも、普通の男子はそこまで拾ってくれないかもなぁ・・・
ちなみにですが、この作品は舞台挨拶つきでして、上映前に監督であるジャスティン・チャドウィックが登場し、作品について語ってくれました。
今作で劇場長編作品は初めての監督だったそうですが、予告編などから感じていた歴史大作を撮る監督のイメージとは違って、40歳と遥かに若く、そしてイケメンな監督さんでしたw
また、今回初めて東京国際映画祭に参加したのですが、会場の六本木ヒルズ全体がバックアップしていて、とても盛り上がっていました。


以前、チラッと書きましが、現在開催中の第21回東京国際映画祭にて、特別招待作品を観てきました。
■第21回東京国際映画祭 特別招待作品『ブーリン家の姉妹』
@TOHOシネマズ六本木(10/19鑑賞)
ハリウッド若手実力派女優、ナタリー・ポートマンとスカーレット・ヨハンソンの初共演作品。
エリザベス1世を生んだ女性とその妹、そしてエリザベス1世の父親であるヘンリー8世の3人を描いた愛憎悲劇。
当然、ナタリー・ポートマンとスカーレット・ヨハンソン目当てで観に行きましたw
ですが、中世ヨーロッパの史実作品はあまり好きではなく、それも愛憎劇なんつーモノが観れるんだろうかと心配でしたが・・・
うーわードロドロだなぁ・・・面白いけどw
とにかくナタリー・ポートマンの演技力が素晴らしいですね。
今年は『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』『ダージリン急行』と、悪くはないですが軽めの演技の作品が続いていただけに、久しぶりに顔面グシャグシャな泣きの演技がガッツリ観れて満足でしたw
しかも今回は、あまりイメージが無かった「悪女」な演技にも挑戦し、見事に嫌味タップリに妹をいびり倒しておりました。
そんな姉に翻弄されつつも、幸せを勝ち取っていく妹を演じるのが、スカーレット・ヨハンソン!
若手ながら、確かな演技と妖艶な身体でバリバリの主演を張ってきている彼女ですが、ナタリーと一緒にスクリーンに映ると、その影が少し霞んでしまうってんだから、驚きですw
ですが、その存在感は2番手になっても充分過ぎるほどに顕在で、この2大女優が揃っているのは本当に豪華だなぁと、鑑賞中に何度も感じました。
ストーリーは、いわば18世紀イギリスの「大奥」的な話でして、王が男子の子孫を設けるためだけに集められたはず子女が、本当の妻である「王妃」にまで成り上がるドロドロの愛憎劇。
勿論、時代背景的なモノで、男子の立場がいかに強く、女子の立場がいかに弱いかというのは非常に色濃く描かれているのですが、物語として伝えたいのは全く逆で、女性の心の強さと男の弱さ。
ドロドロした人間関係の中で、何としても「王妃」の座にのし上がってやろうという女性の、そして母としての強さを見せ付けられました。
史実に基づき、当時の様子をかなり忠実に再現したとのコトですが、単なるドロドロの愛憎劇なだけでなく、悲劇として非常に完成度の高い作品になっているのではないかと感じました。
主演2人に興味がいってばかりだったので、ストーリーはきっと受け入れられないだろうなぁと観る前は思っていたのですが、ストーリーも非常にドラマチックな悲劇で、とても満足できました。
勿論、ナタリー・ポートマンの演技だけでも十分に観る価値はありましたけど!
でも、普通の男子はそこまで拾ってくれないかもなぁ・・・
昼ドラとか大好きな女性の方が、遥かに拾えると思いますw
ちなみにですが、この作品は舞台挨拶つきでして、上映前に監督であるジャスティン・チャドウィックが登場し、作品について語ってくれました。
今作で劇場長編作品は初めての監督だったそうですが、予告編などから感じていた歴史大作を撮る監督のイメージとは違って、40歳と遥かに若く、そしてイケメンな監督さんでしたw
しかもインタビューの受け答えも凄く丁寧で、かなりの好印象♪
これからもいい作品をドンドン作って頂きたいと思います。
また、今回初めて東京国際映画祭に参加したのですが、会場の六本木ヒルズ全体がバックアップしていて、とても盛り上がっていました。
試写会なんかじゃなく、あくまで一般のお客さんを入れての上映なので、ポップコーンやジュースを飲み食いしながら鑑賞できるのも意外でした。
そんな客席で、監督も一緒に観ておりましたw
でも、上映終わりでは当然のように客席から拍手があったりと、雰囲気は凄く良かったです。
2008年10月19日日曜日
ゲン@ 劇場:『ゲットスマート』
ゲンです。
ここ最近、もう一つの趣味である観劇活動の方が忙しく、あまり更新できず申し訳ありません・・・
■映画『ゲットスマート』@新宿ピカデリー(10/18鑑賞)
米国ではベン・スティラーやジャック・ブラック、ウィル・フェレルらと並んで賞賛される演技派コメディアン「スティーブ・カレル」主演のスパイコメディ。ヒロイン役には、『プラダを着た悪魔』で一躍スターダムにのし上がったアン・ハサウェイ。
他のコメディ俳優と比べると、日本ではまだまだ知名度の低いカレルですが、米国ではコメディだけでなく、ヒューマンドラマでの高い演技力が評価され、今現在最も勢いのあるコメディ俳優であるとも言われています。
そんな彼の主演最新作は、ドラマなど全く無いおバカコメディ。
米国初登場1位、収益も1億ドルを軽々超えていたので、すんごく楽しみでした。
いちいち面白ぇーなー! スティーブ・カレル最高!
何と言っても素晴らしいのは、スティーブ・カレルの飄々とした演技。秘密組織に所属する彼は、実践任務に憧れる分析官。やる気や知識はあれど、実践経験などほとんど無い彼が、ひょんなことからトップエージェントとして諜報任務を任されます。
全然ウマくいってないのに、
「いや、別に何も失敗なんてしてないですよ?」
的な表情の連発にただただ爆笑wあの何とも言えないの空気は、彼にしか作り出せませんね。
そして、そんなダメダメスパイをサポートする、凄腕のスパイにアン・ハサウェイ!元々アイドル的な存在の彼女でしたが、『ブロークバック・マウンテン』『プラダを着た悪魔』と好演技・ヒット作が続き、今回はコメディとアクションにも挑戦。
ただ可愛いだけでなく、潜入捜査では妖艶なドレスでも魅せる。
しっかりとした演技をしつつ、華麗なアクションでも魅せる。
本当にいい女優になったと思います。
キーラ・ナイトレイやナタリー・ポートマン、スカーレット・ヨハンソンなんかと同年代で、世間的に一歩遅れてしまった感がありましたが、今後の活躍にも期待したいですね。
また、元WWEプロレスラー「ザ・ロック」から本格的に俳優業に転進、改名したドウェイン・ジョンソンのコメディな演技にも注目。
元々ニヒルな容姿なだけに、これからも2枚目になりきらない2.5枚目を演じられる貴重な俳優になると思います。
ストーリー展開はシンプルで、先が読みやすくもありますが、それでも面白かったです。
笑わせ方もベタな手法が多いですが、それをカレルがやると全然笑って観れるんだから、彼のコメディアンという枠を超えた演技力とキャラクタには驚かされます。
また、原作が40年前のTVドラマで、スパイの秘密道具は最新式なのに、妙にレトロ感のある映像も魅力的です。
それとスパイ映画のパロディ(主に007)なシーンも多く、そちらのファンな自分としても大満足でした。
個人的に現在活躍しているコメディ俳優の中で、最もカレルが大好きです。
今後もコメディやヒューマンドラマに限らず、どんどん出演してもらいたいです。
まだまだ日本では知名度が低く、劇場公開すらされなかった出演作もあるのですが、こんなに素晴らしい俳優を放っておくのは非常に勿体無い!
もっともっと評価されてもいいはずなんだけどなぁ・・・
ここ最近、もう一つの趣味である観劇活動の方が忙しく、あまり更新できず申し訳ありません・・・
■映画『ゲットスマート』@新宿ピカデリー(10/18鑑賞)
米国ではベン・スティラーやジャック・ブラック、ウィル・フェレルらと並んで賞賛される演技派コメディアン「スティーブ・カレル」主演のスパイコメディ。ヒロイン役には、『プラダを着た悪魔』で一躍スターダムにのし上がったアン・ハサウェイ。
他のコメディ俳優と比べると、日本ではまだまだ知名度の低いカレルですが、米国ではコメディだけでなく、ヒューマンドラマでの高い演技力が評価され、今現在最も勢いのあるコメディ俳優であるとも言われています。
そんな彼の主演最新作は、ドラマなど全く無いおバカコメディ。
米国初登場1位、収益も1億ドルを軽々超えていたので、すんごく楽しみでした。
いちいち面白ぇーなー! スティーブ・カレル最高!
何と言っても素晴らしいのは、スティーブ・カレルの飄々とした演技。秘密組織に所属する彼は、実践任務に憧れる分析官。やる気や知識はあれど、実践経験などほとんど無い彼が、ひょんなことからトップエージェントとして諜報任務を任されます。
全然ウマくいってないのに、
「いや、別に何も失敗なんてしてないですよ?」
的な表情の連発にただただ爆笑wあの何とも言えないの空気は、彼にしか作り出せませんね。
そして、そんなダメダメスパイをサポートする、凄腕のスパイにアン・ハサウェイ!元々アイドル的な存在の彼女でしたが、『ブロークバック・マウンテン』『プラダを着た悪魔』と好演技・ヒット作が続き、今回はコメディとアクションにも挑戦。
ただ可愛いだけでなく、潜入捜査では妖艶なドレスでも魅せる。
しっかりとした演技をしつつ、華麗なアクションでも魅せる。
本当にいい女優になったと思います。
キーラ・ナイトレイやナタリー・ポートマン、スカーレット・ヨハンソンなんかと同年代で、世間的に一歩遅れてしまった感がありましたが、今後の活躍にも期待したいですね。
また、元WWEプロレスラー「ザ・ロック」から本格的に俳優業に転進、改名したドウェイン・ジョンソンのコメディな演技にも注目。
元々ニヒルな容姿なだけに、これからも2枚目になりきらない2.5枚目を演じられる貴重な俳優になると思います。
ストーリー展開はシンプルで、先が読みやすくもありますが、それでも面白かったです。
笑わせ方もベタな手法が多いですが、それをカレルがやると全然笑って観れるんだから、彼のコメディアンという枠を超えた演技力とキャラクタには驚かされます。
また、原作が40年前のTVドラマで、スパイの秘密道具は最新式なのに、妙にレトロ感のある映像も魅力的です。
それとスパイ映画のパロディ(主に007)なシーンも多く、そちらのファンな自分としても大満足でした。
個人的に現在活躍しているコメディ俳優の中で、最もカレルが大好きです。
今後もコメディやヒューマンドラマに限らず、どんどん出演してもらいたいです。
まだまだ日本では知名度が低く、劇場公開すらされなかった出演作もあるのですが、こんなに素晴らしい俳優を放っておくのは非常に勿体無い!
もっともっと評価されてもいいはずなんだけどなぁ・・・
2008年10月18日土曜日
梅太@ 劇場:『さらば仮面ライダー電王 ファイナルカウントダウン』
この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
●異例の映画化第三弾:『さらば仮面ライダー電王 ファイナルカウントダウン』
『仮面ライダークウガ』から始まる平成仮面ライダーシリーズは、毎年一本、劇場版が作られます。
しかし昨年1年間僕を楽しませてくれた『仮面ライダー電王』は、人気の高さからか、なんと今回で三本目の劇場版となってしまいました。
第二弾は悪ノリやコメディが目立ち、「もうやめてくれ~」と叫びたくなるほど面白くなかったですが、今回はTV版の正当な続編ともあり、期待していました。
あ、遅くなりましたが、僕は仮面ライダー大好きです。
以下、TV版を知らない方々にはサッパリだとは思います。申し訳ありません。
ストーリー:
久々に良太郎(佐藤健)が暮らす現代に戻ってきたモモタロス達。
しかし現代で、謎のライダー幽汽に襲われる。しかも変身しているのは・・・良太郎!?
どうやら過去からやってきた死郎(松村雄基)の陰謀により、体をのっとられてしまっている。
助っ人として未来からやってきた良太郎の孫、幸太郎(桜田通)を引きつれ、死郎の陰謀を阻止し、良太郎を救うべくモモタロス一行は立ち上がる!
-----------------------------------------------------------------------------------------
うん。これぞ電王!
まともにやれば、やはりすごく面白い!!
『電王』は、平成仮面ライダーの中でも一番好きな作品です。
時間を題材にした作品ですが、きっと製作陣は”時間”という概念をものすごく勉強したのではないかと思います。
そしてオリジナルの解釈を加えて、ストーリーを構成していきました。
たどり着いた答えは、「人の記憶こそが時間」。
興味のある方は、昨年公開された劇場版『仮面ライダー電王 俺、誕生』を観てもらえればと思います。
「なるほど、時間ってそういう解釈もあるんだな~」と思わせてくれる、とてもよく出来た作品です。
もちろんのこと、TV版を知らなければわからない作品ではありますが・・・
平成仮面ライダーはドラマ性がかなり強くなっています。部分的に言えば、ゴールデンに進出してもおかしくは無いでしょう。
ですがそれ故に、ドラマ性と特撮性の比重・バランスが崩れ、スッキリしないオチへと展開していくこともざらにありました。
でも電王はドラマの軸がブレず、尚且つちゃんとカッコイイ特撮をやってくれたものですから、僕の中では高評価です。
現在放送中の『キバ』は、「昼メロかよ!」と突っ込みたくなるほどメロドラマ化してしまって、最近日曜の朝に起きるのも億劫になってきています。
さて、そんなドラマ性の強い平成仮面ライダーシリーズ。普通のドラマと何が違うのかといえば、人がライダーに変身することです。
つまり、その変身シーン、それを始めとする特撮シーンをおざなりにしてしまっては、まったくもって面白くない作品になってしまいます。
電王製作陣はその辺を良くわかっていらっしゃるのだと思います。
その辺・・・というのは『水戸黄門』的な面白さではないかと、最近気付きました。
『水戸黄門』というのは、御一行が街を訪れ、暗躍に気付き、敵地に赴き、「水戸光圀候であらせられるぞ!!」「ははぁ~」という、型どおりのお話であるにも関わらず、今でも人気のご長寿番組であらせられます。
それは、見てる側は展開はすべてわかっていて、盛り上がりどころ・楽しみどころを心得ているわけですね。
つまりは、決めるところでビシ!と決めているからこそ、爽快感があるわけです。
そんなことを言ってしまえば、仮面ライダーは、その「型どおりの展開」を踏襲しているわけですが、ドラマ性を高めるが故に、そのあたりを意識しない作品が増えてしまっているのですね。特に現在放送中の『キバ』は。
でも電王は、ドラマ性を高めていて、そしてちゃんと決めてくれる。
本劇場版の終盤で、体を乗っ取られた良太郎は正気に戻り、モモタロスが良太郎に憑依する。
そこで「俺、参上!!」と叫び、ビシ!!と決まり、音楽も最高に決まり・・・・言う事なしですね。
ここまで、あまり感想を述べてはいませんね・・・・
仮面ライダーの講義になってしまいました。
以下、簡潔に感想を。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
一つだけ。一つだけマイナス要因を挙げるとするなら、敵にドラマ性を入れ込んでしまったことでしょうか。
『仮面ライダー電王 俺、誕生』での敵:牙王(渡辺裕之)は、「俺がそうしたいからそうする」という悪役でありまして、倒されたあとも非常にスッキリ終われたのですが、今回の敵:四郎は、悪役になる過程を無理に押し込んでしまったために、消化不良となってしまった感があります。
また、四郎の恋人役:ソラ(神田沙也加)は完璧なミスキャストというより不要ファクター。
ソラは、四郎が今回の陰謀を企てるキッカケになる人物でありますが、素性は一切明かされません。
でも神田さんが演じるとミステリアスでもなければ神秘的でもない。
神田さんが写るたび、なんだか冷めてしまった。
マイナス要素はココまで。
今回の劇場版は、とても頑張っていたと思います。前回の良くわからない映画第二段とは大違い。
アクションもものすごく体を張って頑張っていて、CGの使い方も巧くなっているし、モモタロス達は相変わらず優しいし。
笑いのテンポや加減も、素晴らしい。
そして先ほども述べた、決めるところを決めてくれる潔さというか心地よさというか爽快感!!
最高にかっこよかった。
またTVシリーズでは主に”過去の時間”を取り扱ってきましたが、”未来の時間との関係性”に焦点を当てたのも良かったと思う。
『キバ』で溜まっていたストレスをこの作品で発散した感じ。
電王はやはり面白い。再認識させてくれる作品でした。
そして元ネタがわからなくてこの記事を読んでいる方、申し訳ありません。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
●異例の映画化第三弾:『さらば仮面ライダー電王 ファイナルカウントダウン』
『仮面ライダークウガ』から始まる平成仮面ライダーシリーズは、毎年一本、劇場版が作られます。
しかし昨年1年間僕を楽しませてくれた『仮面ライダー電王』は、人気の高さからか、なんと今回で三本目の劇場版となってしまいました。
第二弾は悪ノリやコメディが目立ち、「もうやめてくれ~」と叫びたくなるほど面白くなかったですが、今回はTV版の正当な続編ともあり、期待していました。
あ、遅くなりましたが、僕は仮面ライダー大好きです。
以下、TV版を知らない方々にはサッパリだとは思います。申し訳ありません。
ストーリー:
久々に良太郎(佐藤健)が暮らす現代に戻ってきたモモタロス達。
しかし現代で、謎のライダー幽汽に襲われる。しかも変身しているのは・・・良太郎!?
どうやら過去からやってきた死郎(松村雄基)の陰謀により、体をのっとられてしまっている。
助っ人として未来からやってきた良太郎の孫、幸太郎(桜田通)を引きつれ、死郎の陰謀を阻止し、良太郎を救うべくモモタロス一行は立ち上がる!
-----------------------------------------------------------------------------------------
うん。これぞ電王!
まともにやれば、やはりすごく面白い!!
『電王』は、平成仮面ライダーの中でも一番好きな作品です。
時間を題材にした作品ですが、きっと製作陣は”時間”という概念をものすごく勉強したのではないかと思います。
そしてオリジナルの解釈を加えて、ストーリーを構成していきました。
たどり着いた答えは、「人の記憶こそが時間」。
興味のある方は、昨年公開された劇場版『仮面ライダー電王 俺、誕生』を観てもらえればと思います。
「なるほど、時間ってそういう解釈もあるんだな~」と思わせてくれる、とてもよく出来た作品です。
もちろんのこと、TV版を知らなければわからない作品ではありますが・・・
平成仮面ライダーはドラマ性がかなり強くなっています。部分的に言えば、ゴールデンに進出してもおかしくは無いでしょう。
ですがそれ故に、ドラマ性と特撮性の比重・バランスが崩れ、スッキリしないオチへと展開していくこともざらにありました。
でも電王はドラマの軸がブレず、尚且つちゃんとカッコイイ特撮をやってくれたものですから、僕の中では高評価です。
現在放送中の『キバ』は、「昼メロかよ!」と突っ込みたくなるほどメロドラマ化してしまって、最近日曜の朝に起きるのも億劫になってきています。
さて、そんなドラマ性の強い平成仮面ライダーシリーズ。普通のドラマと何が違うのかといえば、人がライダーに変身することです。
つまり、その変身シーン、それを始めとする特撮シーンをおざなりにしてしまっては、まったくもって面白くない作品になってしまいます。
電王製作陣はその辺を良くわかっていらっしゃるのだと思います。
その辺・・・というのは『水戸黄門』的な面白さではないかと、最近気付きました。
『水戸黄門』というのは、御一行が街を訪れ、暗躍に気付き、敵地に赴き、「水戸光圀候であらせられるぞ!!」「ははぁ~」という、型どおりのお話であるにも関わらず、今でも人気のご長寿番組であらせられます。
それは、見てる側は展開はすべてわかっていて、盛り上がりどころ・楽しみどころを心得ているわけですね。
つまりは、決めるところでビシ!と決めているからこそ、爽快感があるわけです。
そんなことを言ってしまえば、仮面ライダーは、その「型どおりの展開」を踏襲しているわけですが、ドラマ性を高めるが故に、そのあたりを意識しない作品が増えてしまっているのですね。特に現在放送中の『キバ』は。
でも電王は、ドラマ性を高めていて、そしてちゃんと決めてくれる。
本劇場版の終盤で、体を乗っ取られた良太郎は正気に戻り、モモタロスが良太郎に憑依する。
そこで「俺、参上!!」と叫び、ビシ!!と決まり、音楽も最高に決まり・・・・言う事なしですね。
ここまで、あまり感想を述べてはいませんね・・・・
仮面ライダーの講義になってしまいました。
以下、簡潔に感想を。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
一つだけ。一つだけマイナス要因を挙げるとするなら、敵にドラマ性を入れ込んでしまったことでしょうか。
『仮面ライダー電王 俺、誕生』での敵:牙王(渡辺裕之)は、「俺がそうしたいからそうする」という悪役でありまして、倒されたあとも非常にスッキリ終われたのですが、今回の敵:四郎は、悪役になる過程を無理に押し込んでしまったために、消化不良となってしまった感があります。
また、四郎の恋人役:ソラ(神田沙也加)は完璧なミスキャストというより不要ファクター。
ソラは、四郎が今回の陰謀を企てるキッカケになる人物でありますが、素性は一切明かされません。
でも神田さんが演じるとミステリアスでもなければ神秘的でもない。
神田さんが写るたび、なんだか冷めてしまった。
マイナス要素はココまで。
今回の劇場版は、とても頑張っていたと思います。前回の良くわからない映画第二段とは大違い。
アクションもものすごく体を張って頑張っていて、CGの使い方も巧くなっているし、モモタロス達は相変わらず優しいし。
笑いのテンポや加減も、素晴らしい。
そして先ほども述べた、決めるところを決めてくれる潔さというか心地よさというか爽快感!!
最高にかっこよかった。
またTVシリーズでは主に”過去の時間”を取り扱ってきましたが、”未来の時間との関係性”に焦点を当てたのも良かったと思う。
『キバ』で溜まっていたストレスをこの作品で発散した感じ。
電王はやはり面白い。再認識させてくれる作品でした。
そして元ネタがわからなくてこの記事を読んでいる方、申し訳ありません。
梅太@ 劇場:『P.S.アイラブユー』
この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
●手紙で綴る永遠の愛『P.S. アイラブユー』
監督・脚本は脚本家として有名なリチャード・ラグラヴェネーズ。
ヒラリー・スワンク、ジェラルド・バトラーを主演に迎えた、手紙で綴った愛の物語。
ストーリー:
若くして結婚したホリー(ヒラリー・スワンク)とジェリー(ジェラルド・バトラー)。
時に激しい口げんかをしながらも、深い愛で結ばれている二人。
しかし、脳腫瘍によるジェリーの突然の死。ふさぎ込むホリーであったが、30歳の誕生パーティーの日、誰も注文した覚えの無いケーキが届く。
差出人はジェリー。
その日から1年間、死んだはずの夫から、愛に溢れた手紙が届くようになる。
それをキッカケに、ホリーの生活も変わり始める・・・
------------------------------------------------------------------------------
ん~、いろいろと勿体無い。良い話ではあるのですけどね。
やりたいこと、言いたいことはわかるから、納得は出来るのだけど。
~~~ ストーリー、演出:表現は見事だけど、構成が勿体無い ~~~
死んだはずの夫から、ある手法(ここがキーポイント)を用いて定期的に手紙が届くようになる。
題材からして、良い話なのは予想できますね。
実際に見終わって、良い話であることには変わりないのですけど、いろいろと勿体無いシーンが多く、せっかく高まった情感もあっという間に冷めてしまう。
う~む、実に惜しい。
実を言うと、冒頭の口げんかのシーンから、どうにも世界に入り込めなかった。
どんなに激しい口げんかをしても、すぐに仲直りする。二人の間の深い愛情を見せ付けて、オープニング明けの突然の葬式。
冒頭で入り込めなかったおかげで、葬式のシーンに何の感慨も沸かなかった。
他にも口げんかを描く恋愛映画は沢山あります。でもこの作品のはどうにも入り込めなかった。
ただ、死んだ夫ジェリーから手紙が届き始めると、この作品の認識を変えずにはいられなかった。
『300』で、「スパルターーーーーーーーーーー!!!」と叫んでいたあのジェラルド・バトラーはやはり素晴らしい声の持ち主であり、手紙を読むナレーションの、ホリーを愛で包むようなやさしい声には、男の僕でも泣きそうになってしまった。
また、そこでかかるスコアも素晴らしいの一言。
以後、ホリーへ、そしてホリーの友達のへと何通かの手紙が届くのですが、その手紙を読み上げるシーンの良さは文句の付け所がありません。
そこだけだったら、かなりの高得点ラブストーリーであります。
では、どこで惜しいと思ったか。
余韻がまったく無い。
せっかく情感のたっぷり溢れるシーンを見事に作り上げているのに、すぐにシーンの切り替え。
もうちょっと浸らせてくれてもよかったと思う。
あと、このお話はホリーの友人やホリーに思いを寄せている人たちが彼女を支えてくれるわけですが、その人たちのシーンがやたら多すぎる気もする。
ここはホリーとジェリーにもっと的を絞って語ってほしかったなぁとも思う。
そして最後の手紙。
なぜそれを、ジェラルド・バトラーに読ませないのだろう。
このお話は、1年間かけてジェリーの手紙を読んでいくわけで、1年後は、頭の中からジェリーの存在はどんどん薄くなるわけで。
それに従い、バトラーの出演シーンが減っていく(存在が薄くなっていく)のは、そういう演出であろうことは納得できます。
でもせっかくの最後の手紙なのに・・・・
原作もそういうものであれば、文句は言えないわけですけど。
繰り返すようですが、惜しい。とても惜しい。
~~~ 日本版主題歌:好みの問題だけど ~~~
宣伝時から、気にはなっていたのです。「徳永英明さんが、日本版の主題歌を歌うことに決定」。
いえ、決して徳永さんが嫌いなわけではないのですが、僕は外国の映画に日本の何かを”後付け”されるのがとても好きではないのです。
「日米合作」とか、そういうのは別です。
そして、封切り。
エンドロールでは徳永さんの美声が流れます。
けど、なんだか冷めてしまった。
好みと偏見の問題ではありますけど。
100歩譲って、日本版主題歌は良しとして、何が一番気に食わなかったかと言うと。
エンドロールの最後の最後。堂々と主題歌を宣伝。
あ~・・・・やめて。。
~~~ 最後に & その他 ~~~
手紙を読み上げるシーンは文句なしに素晴らしいと思うので、そのシーンの寄せ集めなら、DVDで観たいとは思います。
その際は是非、日本版エンドロールと米版エンドロールを収録して欲しい。
ただ、1年前は「スパルターーーーーーーーー!!!」と叫び、兵士を引き連れて血沸き肉踊る戦いを繰り広げたジェラルド・バトラーの、非常に優しく繊細な一面を見られたのは、とても良かったです。
というより、ジェラルド・バトラーの美声があったからこそのこの作品だと思います。
何度も言うようですが、とても惜しい。あと一息というところ。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
●手紙で綴る永遠の愛『P.S. アイラブユー』
監督・脚本は脚本家として有名なリチャード・ラグラヴェネーズ。
ヒラリー・スワンク、ジェラルド・バトラーを主演に迎えた、手紙で綴った愛の物語。
ストーリー:
若くして結婚したホリー(ヒラリー・スワンク)とジェリー(ジェラルド・バトラー)。
時に激しい口げんかをしながらも、深い愛で結ばれている二人。
しかし、脳腫瘍によるジェリーの突然の死。ふさぎ込むホリーであったが、30歳の誕生パーティーの日、誰も注文した覚えの無いケーキが届く。
差出人はジェリー。
その日から1年間、死んだはずの夫から、愛に溢れた手紙が届くようになる。
それをキッカケに、ホリーの生活も変わり始める・・・
------------------------------------------------------------------------------
ん~、いろいろと勿体無い。良い話ではあるのですけどね。
やりたいこと、言いたいことはわかるから、納得は出来るのだけど。
~~~ ストーリー、演出:表現は見事だけど、構成が勿体無い ~~~
死んだはずの夫から、ある手法(ここがキーポイント)を用いて定期的に手紙が届くようになる。
題材からして、良い話なのは予想できますね。
実際に見終わって、良い話であることには変わりないのですけど、いろいろと勿体無いシーンが多く、せっかく高まった情感もあっという間に冷めてしまう。
う~む、実に惜しい。
実を言うと、冒頭の口げんかのシーンから、どうにも世界に入り込めなかった。
どんなに激しい口げんかをしても、すぐに仲直りする。二人の間の深い愛情を見せ付けて、オープニング明けの突然の葬式。
冒頭で入り込めなかったおかげで、葬式のシーンに何の感慨も沸かなかった。
他にも口げんかを描く恋愛映画は沢山あります。でもこの作品のはどうにも入り込めなかった。
ただ、死んだ夫ジェリーから手紙が届き始めると、この作品の認識を変えずにはいられなかった。
『300』で、「スパルターーーーーーーーーーー!!!」と叫んでいたあのジェラルド・バトラーはやはり素晴らしい声の持ち主であり、手紙を読むナレーションの、ホリーを愛で包むようなやさしい声には、男の僕でも泣きそうになってしまった。
また、そこでかかるスコアも素晴らしいの一言。
以後、ホリーへ、そしてホリーの友達のへと何通かの手紙が届くのですが、その手紙を読み上げるシーンの良さは文句の付け所がありません。
そこだけだったら、かなりの高得点ラブストーリーであります。
では、どこで惜しいと思ったか。
余韻がまったく無い。
せっかく情感のたっぷり溢れるシーンを見事に作り上げているのに、すぐにシーンの切り替え。
もうちょっと浸らせてくれてもよかったと思う。
あと、このお話はホリーの友人やホリーに思いを寄せている人たちが彼女を支えてくれるわけですが、その人たちのシーンがやたら多すぎる気もする。
ここはホリーとジェリーにもっと的を絞って語ってほしかったなぁとも思う。
そして最後の手紙。
なぜそれを、ジェラルド・バトラーに読ませないのだろう。
このお話は、1年間かけてジェリーの手紙を読んでいくわけで、1年後は、頭の中からジェリーの存在はどんどん薄くなるわけで。
それに従い、バトラーの出演シーンが減っていく(存在が薄くなっていく)のは、そういう演出であろうことは納得できます。
でもせっかくの最後の手紙なのに・・・・
原作もそういうものであれば、文句は言えないわけですけど。
繰り返すようですが、惜しい。とても惜しい。
~~~ 日本版主題歌:好みの問題だけど ~~~
宣伝時から、気にはなっていたのです。「徳永英明さんが、日本版の主題歌を歌うことに決定」。
いえ、決して徳永さんが嫌いなわけではないのですが、僕は外国の映画に日本の何かを”後付け”されるのがとても好きではないのです。
「日米合作」とか、そういうのは別です。
そして、封切り。
エンドロールでは徳永さんの美声が流れます。
けど、なんだか冷めてしまった。
好みと偏見の問題ではありますけど。
100歩譲って、日本版主題歌は良しとして、何が一番気に食わなかったかと言うと。
エンドロールの最後の最後。堂々と主題歌を宣伝。
あ~・・・・やめて。。
~~~ 最後に & その他 ~~~
手紙を読み上げるシーンは文句なしに素晴らしいと思うので、そのシーンの寄せ集めなら、DVDで観たいとは思います。
その際は是非、日本版エンドロールと米版エンドロールを収録して欲しい。
ただ、1年前は「スパルターーーーーーーーー!!!」と叫び、兵士を引き連れて血沸き肉踊る戦いを繰り広げたジェラルド・バトラーの、非常に優しく繊細な一面を見られたのは、とても良かったです。
というより、ジェラルド・バトラーの美声があったからこそのこの作品だと思います。
何度も言うようですが、とても惜しい。あと一息というところ。
2008年10月13日月曜日
梅太@ DVD:『E.T.』
この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
なんとなく久々に観てしまった『E.T.』。
やはり、この作品は素晴らしいと思う。
スピルバーグのSFの集大成といえば、『未知との遭遇』が挙げられるでしょうが、僕は『E.T.』の方が好き。
ストーリーは、言わずもがなとは思いますが、10歳の少年エリオットが、地球に取り残されたE.T.(地球外生命体:Extra Terrestrial)に出会い、E.T.を自分の星へ返してあげるまでのお話。
では、項目に分けての感想を・・・
~~~ 少年期の表現 ~~~
『未知との遭遇』というSFの集大成のような作品に観られるように、スピルバーグの頭の中には常に”自分とは違うものとの交流”というのがテーマとしてあるのだと思います。
また、スピルバーグの初期の作品に特に観られるテーマとして”少年期の冒険”というのも、あるのだと思います。
この2つの要素を絡め合わせて、等身大の生き生きとした少年たちを描くことで、大人になった人々の冒険心を蘇らせるスピルバーグの語り口には脱帽します。
ストーリーという部分でも勿論そうですが、撮影技法も、子供心を表現するのに一役買っています。
本作『E.T.』では、カメラをローアングル、10歳の少年:エリオットと、E.T.の目線の高さに合わせています。
10歳の目線では、世界はどう移るのか。
大人を見るときは、太ももあたりしか見えない。つまり、ものすごく大きな存在なわけです。
そしてそんな大人たちは、E.T.にとっては恐怖の対象。
つまり、ローアングルで撮影することによって、大きな物体が子供に与える威圧感というものを表現しているわけです。
また大人(警察等)は、最終的にはE.T.を捕獲するため、子供たちを脅かします。
ここでは観客に、大人に対する敵意を持ってもらわないといけません。それを、目線を少年の高さに合わせることで、自然と促す。
知らぬ間に、子供の目線でものを観るようになっているわけです。
と、こういう手法を、観終わった後にいつも「巧いな~」と感嘆してしまうわけで。でも何度観ても、その手法にまんまとハマってしまうわけで。
それは技法をあざとく使用していない証拠ですね。
~~~ ロマンティック とは、なにか ~~~
さて、今日語りたい一番の項目はこれ。
「ロマンティックなシーン」というのは、何も恋愛作品に対してのみ使われる言葉ではないはずです。
尾田栄一郎氏の海賊漫画『ONE PIECE』では「海はロマンだ!」ということをとことん描いています。
この『E.T.』は、”宇宙人との交流”というテーマ自体が、非常にロマンティックではありませんか。
ロマンティックの定義みたいなものはコチラ。
僕は「言葉では表現しつくせない素晴らしさ」という意味でよく使いますね。
ではこの作品での「ロマンティックなシーン」はどこだろう。
それは勿論、スピルバーグが創設したアンブリン・エンターテインメントのロゴマークともなっているこちらのシーンでしょう。
最高に、ロマンティックだと思いませんか!?
飛ぶはずの無い人間が、宇宙人のサイコキネシス(?)によって飛び立ち、月をバックに駆け上がる。
そして誰もが知っているジョン・ウィリアムズの壮大なテーマ曲が流れるわけです。
夢とか、冒険とか、SFとか。そういうものがすべて詰まっているシーンです。
このシーンの素晴らしさを、いったいどうやって語りつくせるでしょうか。
最近のCGの発展はすごいです。どこからが本物で、どこからが作り物かがわからない時もあります。
『E.T.』が作られたのは1982年。CGうんぬんというより、合成とか、そういうレベルでの特殊効果であります。
スクリーンを見ても、どの部分が合成で・・・というのは、ハッキリとわかってしまいます。
でも、今ある技術を駆使して、最高にロマンティックなシーンを作り上げる。
『E.T.』は、その創意工夫の素晴らしさが詰まっている作品ですね。
この様な作品を観ていると、今のCGの発展は、結局何なのだろうと思うときがあります。
いくら素晴らしいCGを駆使しても、人の(というより僕の)心に響かない作品だってある。最近で言えば『ライラの冒険』とか。
CGを使って、物体を忠実に再現するのが最も良い方法ではないのでは・・・。
そんなことを思ったりします。
でも、ウォシャウスキー兄弟の作品を観ると、やはりCGはすごいなと思ってしまうわけですけどね。どっちやねんという話ですが。
~~~ 最後に & その他 ~~~
そういえば、この作品では子役時代のドリュー・バリモアを見ることができますね。
面影あります。
スピルバーグは僕が生まれたときにはすでに巨匠と呼ばれる人で、代表作をあげればキリがないです。
アドベンチャームービーの王様であり、ハリソン・フォードのご老体にムチを打って完成させた最新作が先日公開された『インディ・ジョーンズ』シリーズ。
戦争について描いている『シンドラーのリスト』や『プライベートライアン』。
でも群を抜いて、僕は『E.T.』が好きだったりします。
(製作総指揮作品を含めるならば、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『グーニーズ』には適わないけれど)
こういう風に、いつまでたっても楽しめる作品に出会えるというのは、この上ない幸せですね。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
なんとなく久々に観てしまった『E.T.』。
やはり、この作品は素晴らしいと思う。
スピルバーグのSFの集大成といえば、『未知との遭遇』が挙げられるでしょうが、僕は『E.T.』の方が好き。
ストーリーは、言わずもがなとは思いますが、10歳の少年エリオットが、地球に取り残されたE.T.(地球外生命体:Extra Terrestrial)に出会い、E.T.を自分の星へ返してあげるまでのお話。
では、項目に分けての感想を・・・
~~~ 少年期の表現 ~~~
『未知との遭遇』というSFの集大成のような作品に観られるように、スピルバーグの頭の中には常に”自分とは違うものとの交流”というのがテーマとしてあるのだと思います。
また、スピルバーグの初期の作品に特に観られるテーマとして”少年期の冒険”というのも、あるのだと思います。
この2つの要素を絡め合わせて、等身大の生き生きとした少年たちを描くことで、大人になった人々の冒険心を蘇らせるスピルバーグの語り口には脱帽します。
ストーリーという部分でも勿論そうですが、撮影技法も、子供心を表現するのに一役買っています。
本作『E.T.』では、カメラをローアングル、10歳の少年:エリオットと、E.T.の目線の高さに合わせています。
10歳の目線では、世界はどう移るのか。
大人を見るときは、太ももあたりしか見えない。つまり、ものすごく大きな存在なわけです。
そしてそんな大人たちは、E.T.にとっては恐怖の対象。
つまり、ローアングルで撮影することによって、大きな物体が子供に与える威圧感というものを表現しているわけです。
また大人(警察等)は、最終的にはE.T.を捕獲するため、子供たちを脅かします。
ここでは観客に、大人に対する敵意を持ってもらわないといけません。それを、目線を少年の高さに合わせることで、自然と促す。
知らぬ間に、子供の目線でものを観るようになっているわけです。
と、こういう手法を、観終わった後にいつも「巧いな~」と感嘆してしまうわけで。でも何度観ても、その手法にまんまとハマってしまうわけで。
それは技法をあざとく使用していない証拠ですね。
~~~ ロマンティック とは、なにか ~~~
さて、今日語りたい一番の項目はこれ。
「ロマンティックなシーン」というのは、何も恋愛作品に対してのみ使われる言葉ではないはずです。
尾田栄一郎氏の海賊漫画『ONE PIECE』では「海はロマンだ!」ということをとことん描いています。
この『E.T.』は、”宇宙人との交流”というテーマ自体が、非常にロマンティックではありませんか。
ロマンティックの定義みたいなものはコチラ。
僕は「言葉では表現しつくせない素晴らしさ」という意味でよく使いますね。
ではこの作品での「ロマンティックなシーン」はどこだろう。
それは勿論、スピルバーグが創設したアンブリン・エンターテインメントのロゴマークともなっているこちらのシーンでしょう。
最高に、ロマンティックだと思いませんか!?
飛ぶはずの無い人間が、宇宙人のサイコキネシス(?)によって飛び立ち、月をバックに駆け上がる。
そして誰もが知っているジョン・ウィリアムズの壮大なテーマ曲が流れるわけです。
夢とか、冒険とか、SFとか。そういうものがすべて詰まっているシーンです。
このシーンの素晴らしさを、いったいどうやって語りつくせるでしょうか。
最近のCGの発展はすごいです。どこからが本物で、どこからが作り物かがわからない時もあります。
『E.T.』が作られたのは1982年。CGうんぬんというより、合成とか、そういうレベルでの特殊効果であります。
スクリーンを見ても、どの部分が合成で・・・というのは、ハッキリとわかってしまいます。
でも、今ある技術を駆使して、最高にロマンティックなシーンを作り上げる。
『E.T.』は、その創意工夫の素晴らしさが詰まっている作品ですね。
この様な作品を観ていると、今のCGの発展は、結局何なのだろうと思うときがあります。
いくら素晴らしいCGを駆使しても、人の(というより僕の)心に響かない作品だってある。最近で言えば『ライラの冒険』とか。
CGを使って、物体を忠実に再現するのが最も良い方法ではないのでは・・・。
そんなことを思ったりします。
でも、ウォシャウスキー兄弟の作品を観ると、やはりCGはすごいなと思ってしまうわけですけどね。どっちやねんという話ですが。
~~~ 最後に & その他 ~~~
そういえば、この作品では子役時代のドリュー・バリモアを見ることができますね。
面影あります。
スピルバーグは僕が生まれたときにはすでに巨匠と呼ばれる人で、代表作をあげればキリがないです。
アドベンチャームービーの王様であり、ハリソン・フォードのご老体にムチを打って完成させた最新作が先日公開された『インディ・ジョーンズ』シリーズ。
戦争について描いている『シンドラーのリスト』や『プライベートライアン』。
でも群を抜いて、僕は『E.T.』が好きだったりします。
(製作総指揮作品を含めるならば、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『グーニーズ』には適わないけれど)
こういう風に、いつまでたっても楽しめる作品に出会えるというのは、この上ない幸せですね。
2008年10月6日月曜日
梅太@ 予告編:日本公開はいつ・・?という期待の数本。
この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
今日は、日本公開は未定ですが、公開してほしいなぁ・・・という淡い期待を抱いている作品の予告編を数本ご紹介します。
あと、最近見つけた予告編サイトのテストも兼ねて。
-----------------------------------------------------
●『sunshine cleaning』
『魔法にかけられて』で、究極にキュートな遅咲きプリンセスを演じたエイミー・アダムスと、『プラダを着た悪魔』で主役のアン・ハサウェイ・・・・に美味しいところをもっていかれつつも、画面の端っこで実に細かい演技を魅せて存在感を維持したエミリー・ブラントの共演作品。
養育費を稼ぐために働く姉をエイミー・アダムス、それを手伝う妹をエミリー・ブラントが演じています。
また、その姉妹のお父さん役をベテラン、アラン・アーキンが演じるなど、演技力という面では文句なしの俳優が揃っている本作です。
アメリカでは劇場数が少ないながらも、やっと公開が決まったそうで。
でも、姉妹の仕事内容が死体発見現場の洗浄ということで、日本公開はされるのかどうかというところです。
でも、エイミーとエミリーの共演。是非観たいですよ。
-----------------------------------------------------
●『The curious case of benjamin button』(09年春、日本公開?)
ブラット・ピット、ケイト・ブランシェット、ティルダ・スウィントンという、もう涎が垂れてしまいそうな豪華俳優人で送るファンタジー。
生まれたときは老人で、歳を重ねるにつれ体が若返っていくという奇妙な男性を、ブラット・ピットが演じます。
これはまた、新たな感覚のファンタジーで、期待大です。
-----------------------------------------------------
●『City of Ember』
『つぐない』で若き頃のブライオニー・タリスを演じたシアーシャ・ローナン主演。あと、僕の大好きビル・マーレイも出演しています。
地下都市エンバーは、エネルギー不足により壊滅の危機。それを救おうとする少年と少女のお話です。
シアーシャ・ローナンは、キャサリン・ゼタ・ジョーンズとの共演作もあった気がしますが、こちらの方が輸入される確立は高いでしょう。
-----------------------------------------------------
●『Fast & Furious』
これは、もう予告編を観てもらうしか。。
アクションものでありますが、予告編の作り方が非常に面白いです。
冒頭はまず、映画のワンシーンを丸々挿入しているのですが、そのカーアクションがアツい!!
他、内容は特に調べていないのですが、観たい!
-----------------------------------------------------
●『How to lose friends and alienate people』
笑えて興奮するアクションだけでなく、しっかりとしたサスペンスでもある『ホットファズ』で、主人公を演じたサイモン・ペッグと、未だ僕の中でのNo.1女優の座を保ち続けているキルスティン・ダンスト主演のコメディ。
イギリス人ジャーナリストがアメリカの有名雑誌企業に勤めるというお話。
最初の予告編が公開されたときは特に期待はしていなかったのですが、ジャーナリストを描いた作品であるだけに、ネット等のメディアへの展開の仕方がとても面白いです。
こちらの映像は、『トランスフォーマー』でヒロインを演じたミーガン・フォックス主演最新作・・・ではなくて、『How to ~』の中でミーガンが演じるソフィー・マルソーが主演と言うことになっています。いわゆるフェイク予告編というもの。話題づくりですね。
ただ、ちゃんとオフィシャルサイトも製作されているという事で、熱の入った展開振りです。
-------------------------------------------------------
以上、5作品を紹介しました。
今後も気になった作品があれば、紹介していこうと思います。
(僕が忘れないようにというのもありますが)
あと、ブログに直接貼り付けられる予告編を試してみました。
何分初めてなので、不具合などがあったらすいません。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
今日は、日本公開は未定ですが、公開してほしいなぁ・・・という淡い期待を抱いている作品の予告編を数本ご紹介します。
あと、最近見つけた予告編サイトのテストも兼ねて。
-----------------------------------------------------
●『sunshine cleaning』
『魔法にかけられて』で、究極にキュートな遅咲きプリンセスを演じたエイミー・アダムスと、『プラダを着た悪魔』で主役のアン・ハサウェイ・・・・に美味しいところをもっていかれつつも、画面の端っこで実に細かい演技を魅せて存在感を維持したエミリー・ブラントの共演作品。
養育費を稼ぐために働く姉をエイミー・アダムス、それを手伝う妹をエミリー・ブラントが演じています。
また、その姉妹のお父さん役をベテラン、アラン・アーキンが演じるなど、演技力という面では文句なしの俳優が揃っている本作です。
アメリカでは劇場数が少ないながらも、やっと公開が決まったそうで。
でも、姉妹の仕事内容が死体発見現場の洗浄ということで、日本公開はされるのかどうかというところです。
でも、エイミーとエミリーの共演。是非観たいですよ。
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●『The curious case of benjamin button』(09年春、日本公開?)
ブラット・ピット、ケイト・ブランシェット、ティルダ・スウィントンという、もう涎が垂れてしまいそうな豪華俳優人で送るファンタジー。
生まれたときは老人で、歳を重ねるにつれ体が若返っていくという奇妙な男性を、ブラット・ピットが演じます。
これはまた、新たな感覚のファンタジーで、期待大です。
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●『City of Ember』
『つぐない』で若き頃のブライオニー・タリスを演じたシアーシャ・ローナン主演。あと、僕の大好きビル・マーレイも出演しています。
地下都市エンバーは、エネルギー不足により壊滅の危機。それを救おうとする少年と少女のお話です。
シアーシャ・ローナンは、キャサリン・ゼタ・ジョーンズとの共演作もあった気がしますが、こちらの方が輸入される確立は高いでしょう。
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●『Fast & Furious』
これは、もう予告編を観てもらうしか。。
アクションものでありますが、予告編の作り方が非常に面白いです。
冒頭はまず、映画のワンシーンを丸々挿入しているのですが、そのカーアクションがアツい!!
他、内容は特に調べていないのですが、観たい!
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●『How to lose friends and alienate people』
笑えて興奮するアクションだけでなく、しっかりとしたサスペンスでもある『ホットファズ』で、主人公を演じたサイモン・ペッグと、未だ僕の中でのNo.1女優の座を保ち続けているキルスティン・ダンスト主演のコメディ。
イギリス人ジャーナリストがアメリカの有名雑誌企業に勤めるというお話。
最初の予告編が公開されたときは特に期待はしていなかったのですが、ジャーナリストを描いた作品であるだけに、ネット等のメディアへの展開の仕方がとても面白いです。
こちらの映像は、『トランスフォーマー』でヒロインを演じたミーガン・フォックス主演最新作・・・ではなくて、『How to ~』の中でミーガンが演じるソフィー・マルソーが主演と言うことになっています。いわゆるフェイク予告編というもの。話題づくりですね。
ただ、ちゃんとオフィシャルサイトも製作されているという事で、熱の入った展開振りです。
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以上、5作品を紹介しました。
今後も気になった作品があれば、紹介していこうと思います。
(僕が忘れないようにというのもありますが)
あと、ブログに直接貼り付けられる予告編を試してみました。
何分初めてなので、不具合などがあったらすいません。
2008年10月5日日曜日
梅太@ DVD:『ダージリン急行』『ペネロピ』『つぐない』
この記事は 梅太 の名の下にお送りいたします
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
今日は、先月購入した3本の新作DVDの感想をまとめて書きます。
-------------------------------------------------------------------------
●『ダージリン急行』
ウェス・アンダーソン監督最新作。インドを舞台にした3兄弟のスピリチュアル・ジャーニー。
主演は、アンダーソン作品ではおなじみオーウェン・ウィルソン、ジェイソン・シュワルツマン、そして新顔エイドリアン・ブロディ。
ウェス・アンダーソン監督作品はものすごく好きで、DVDももちろん全部持って・・・ますと言いたい所ですが『天才マックスの世界』は絶版ですので購入できていないです。
再版しないかなぁ・・・
アンダーソン作品の特徴の一つは、完全オリジナル脚本というところが一つ挙げられるでしょう。
そしてそれらすべてが、家族・友情の崩壊と、ちょっとの前進(仲直り)を描いています。
完全オリジナルと言いつつも、もちろんベースとなっているものはあり、『ロイヤルテネンバウムス』であれば、J・D・サリンジャーの『グラースサーガ』に強い影響を受けていますね。
最新作である『ダージリン急行』は、父の死によりバラバラになっていた兄弟が、長男の企画したインド旅行により久々に顔を合わせるところから始まります。
3兄弟の中で一番早く登場するのは、次男のエイドリアン・ブロディ。
無意味なスローモーションで列車に乗り込むという場面は、とてもアンダーソン作品らしくて、ファンなら思わずニヤリとしてしまうでしょう。
ここでかかる曲『This time tomorrow』という曲も、非常に合っています。
この『ダージリン急行』は、今までの作品からすると物語性と言うのは一番薄いかもしれません。
ストーリーを楽しむ、というよりは、3兄弟と共にインドを楽しむ作品です。でもその旅行が、アンダーソン作品独特のユルさといいますか、それと非常にマッチしているのですよね。
なので、今まではカルト的な人気の方が強かったように思いますが、癒しを求める現代からすると、一番受け入れられやすい作品ではないでしょうか。
究極のリラクゼーションムービー。疲れたなぁ~、という時に観たい一本。
ウェス・アンダーソン作品は、今後、ロアルド・ダールの小説の映画化など、2本が決まっているそうです。
オリジナル脚本でない作品は初ということになりますが、どう料理してくれるのか楽しみですね。
-------------------------------------------------------------------------
●『ペネロピ』
リース・ウィザースプーンが立ち上げた製作会社から発のファンタジー。
呪いによって豚の鼻をもって生まれた少女が、呪いを解くまでのお話。
主演は、豚の鼻をつけてもそのキュートさは変わらないクリスティーナ・リッチ、そして今年一番輝いている男優ジェームス・マカヴォイ。
テーマとしては「外見より中身」「自分を好きになろう」「自分の殻から抜け出そう」という、自立した女性が多い現代には励みになるメッセージを含んでいると思います。
僕も最初に観たときは、そう感じました。
でもある台詞を元に紐解いてみると、2回目はまったく違った印象を受けました。
それはマカヴォイ扮するマックスが発する「you know, you inspired me(君に刺激されたよ)」という言葉。
この言葉を軸に考えると、自分を変えるのは自分自身・・・というのはもちろんのことですが、”誰かに影響されて変わっていく”お話でもあるのだという事に気付きました。
豚の鼻を持って生まれたことで、20歳を過ぎても家から一歩も出られないペネロピ(クリスティーナ・リッチ)は、お見合いにきたマックスの自由奔放さに影響をうけ、外の世界に出ようと決意します。
マックスは、呪いを掛けられ、身体的なコンプレックスを抱えているのにも関わらず、自分と言うものを強く持っているペネロピに影響され、今自分は何がしたいのかを考え始めます。
この二人の小さな変化は、身近な人、ペネロピが小さな頃から真相を追っていた新聞記者を始め、街全体を巻き込んで、良い方向に進んでいくのです。
ペネロピのお母さん(キャサリン・オハラ)だけは、唯一変わらないというところがまた面白いのですが (笑
製作者側、配給側が提供する主題に沿ってみるのも良いと思いますが、一つの台詞、一つのシーン、役者の一動作に注目して紐解いていくと、まったく違った作品に感じる。
映画と言うのはやはり面白いなぁと感じさせてくれる一本。
-------------------------------------------------------------------------
●『つぐない』
ジョー・ライト監督の最新作・・・は、来月米で公開となる『The soloist』ですが、日本内で言えば最新作。
主演は、ライト監督の処女作であり、僕の中での恋愛映画No.1である『プライドと偏見』でも主演を務めたキーラ・ナイトレイと、今年一番フレッシュで輝いていて、今後が楽しみな男優ジェームス・マカヴォイ。
第一印象はもちろん素晴らしかったのですが、鑑賞後に気付いた点が多く、早くDVD出ないかなと待ちわびた作品。
そして二回目の鑑賞。オープニングの演出で、もう泣きそうなくらい興奮してしまった。
ライト監督の、特に演出にかける拘りの強さには脱帽です。
この作品は、タイプライター音を始め、その場面に配置してある音の出るもの(ピアノ、ライター、照明等)が、主演とでも言うくらいに多用されます。
その音の使い方が、例えば曲の切れ目だったり、曲の中に入ってくるドラム音にいつの間にか変わったり、もしくはタイプライター音自体が曲を奏でていたり等、とても効果的に使われていて、派手なシーンではないのにも関わらず、思わず拍手してしまいたい出来になっています。
いえ、僕は拍手しちゃったのですけど。
詩でいうところの、韻を踏んでいるような感じ。観ていて非常に気持ちがいい。
すべてのシーンに耳を凝らして、この作品は観てほしいですね。
見事な演出はまだまだあります。3つご紹介。番号をクリックすると、you tubeに繋がります。
①
描いている時代が時代だけに、作品の流れがゆっくりとしてしまうと思いきや、序盤の、役者の速くきびきびした動き、早いペースの会話、また歯切れの良いブリティッシュイングリッシュが、この作品のテンポを決めています。
②
先日の記事にも書きましたが、ライト監督の演技演出は、爆発しそうな内なる感情を抑えに抑えて演じさせるのですよね。
もちろん、役者の力量にかかっているわけですが、今回はジェームス・マカヴォイがやってくれます。
③
そして忘れてはいけない、「長回し」。
映画と言うのは、1カットを幾つも繋げることで1シーンが出来上がり、その1シーンを幾つも繋げることで約2時間の映像が出来上がります。
この1カットは実は一つ一つは案外短かったりします。1台詞だけで終わってしまったりもするのです。
そのカットが異様に長いのが、いわゆる「長回し」という手法。
これは役者陣はじめ、カメラなどのスタッフ陣も、綿密に動きを決めなければなりません。
そんな苦労をして出来上がる映像は、独特の緊張感を帯びています。
今回は5分間の長回しに挑戦しました。・・・きっと、史上に残るような出来ではないでしょうか。
このシーンも、観終わったあとに思わず拍手してしまいたい出来です。
いえ、僕は拍手しちゃったのですけど。
と、演出のことしか書いていませんが。。
ストーリーは鑑賞したときに追ってもらうとして(これも見事な脚本と言わざるを得ないですが)、二回目に観るときには、映像・音響の隅々にまで集中してみると、ライト監督のすごさがわかるかと思います。
次回作『The soloist』も期待大です。
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以上、3作品の感想を一気に書きました。
気になる作品があったら、是非TSUTAYAへ足を運んでください。
どれも、観て損は無い作品です。
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今日は、先月購入した3本の新作DVDの感想をまとめて書きます。
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●『ダージリン急行』
ウェス・アンダーソン監督最新作。インドを舞台にした3兄弟のスピリチュアル・ジャーニー。
主演は、アンダーソン作品ではおなじみオーウェン・ウィルソン、ジェイソン・シュワルツマン、そして新顔エイドリアン・ブロディ。
ウェス・アンダーソン監督作品はものすごく好きで、DVDももちろん全部持って・・・ますと言いたい所ですが『天才マックスの世界』は絶版ですので購入できていないです。
再版しないかなぁ・・・
アンダーソン作品の特徴の一つは、完全オリジナル脚本というところが一つ挙げられるでしょう。
そしてそれらすべてが、家族・友情の崩壊と、ちょっとの前進(仲直り)を描いています。
完全オリジナルと言いつつも、もちろんベースとなっているものはあり、『ロイヤルテネンバウムス』であれば、J・D・サリンジャーの『グラースサーガ』に強い影響を受けていますね。
最新作である『ダージリン急行』は、父の死によりバラバラになっていた兄弟が、長男の企画したインド旅行により久々に顔を合わせるところから始まります。
3兄弟の中で一番早く登場するのは、次男のエイドリアン・ブロディ。
無意味なスローモーションで列車に乗り込むという場面は、とてもアンダーソン作品らしくて、ファンなら思わずニヤリとしてしまうでしょう。
ここでかかる曲『This time tomorrow』という曲も、非常に合っています。
この『ダージリン急行』は、今までの作品からすると物語性と言うのは一番薄いかもしれません。
ストーリーを楽しむ、というよりは、3兄弟と共にインドを楽しむ作品です。でもその旅行が、アンダーソン作品独特のユルさといいますか、それと非常にマッチしているのですよね。
なので、今まではカルト的な人気の方が強かったように思いますが、癒しを求める現代からすると、一番受け入れられやすい作品ではないでしょうか。
究極のリラクゼーションムービー。疲れたなぁ~、という時に観たい一本。
ウェス・アンダーソン作品は、今後、ロアルド・ダールの小説の映画化など、2本が決まっているそうです。
オリジナル脚本でない作品は初ということになりますが、どう料理してくれるのか楽しみですね。
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●『ペネロピ』
リース・ウィザースプーンが立ち上げた製作会社から発のファンタジー。
呪いによって豚の鼻をもって生まれた少女が、呪いを解くまでのお話。
主演は、豚の鼻をつけてもそのキュートさは変わらないクリスティーナ・リッチ、そして今年一番輝いている男優ジェームス・マカヴォイ。
テーマとしては「外見より中身」「自分を好きになろう」「自分の殻から抜け出そう」という、自立した女性が多い現代には励みになるメッセージを含んでいると思います。
僕も最初に観たときは、そう感じました。
でもある台詞を元に紐解いてみると、2回目はまったく違った印象を受けました。
それはマカヴォイ扮するマックスが発する「you know, you inspired me(君に刺激されたよ)」という言葉。
この言葉を軸に考えると、自分を変えるのは自分自身・・・というのはもちろんのことですが、”誰かに影響されて変わっていく”お話でもあるのだという事に気付きました。
豚の鼻を持って生まれたことで、20歳を過ぎても家から一歩も出られないペネロピ(クリスティーナ・リッチ)は、お見合いにきたマックスの自由奔放さに影響をうけ、外の世界に出ようと決意します。
マックスは、呪いを掛けられ、身体的なコンプレックスを抱えているのにも関わらず、自分と言うものを強く持っているペネロピに影響され、今自分は何がしたいのかを考え始めます。
この二人の小さな変化は、身近な人、ペネロピが小さな頃から真相を追っていた新聞記者を始め、街全体を巻き込んで、良い方向に進んでいくのです。
ペネロピのお母さん(キャサリン・オハラ)だけは、唯一変わらないというところがまた面白いのですが (笑
製作者側、配給側が提供する主題に沿ってみるのも良いと思いますが、一つの台詞、一つのシーン、役者の一動作に注目して紐解いていくと、まったく違った作品に感じる。
映画と言うのはやはり面白いなぁと感じさせてくれる一本。
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●『つぐない』
ジョー・ライト監督の最新作・・・は、来月米で公開となる『The soloist』ですが、日本内で言えば最新作。
主演は、ライト監督の処女作であり、僕の中での恋愛映画No.1である『プライドと偏見』でも主演を務めたキーラ・ナイトレイと、今年一番フレッシュで輝いていて、今後が楽しみな男優ジェームス・マカヴォイ。
第一印象はもちろん素晴らしかったのですが、鑑賞後に気付いた点が多く、早くDVD出ないかなと待ちわびた作品。
そして二回目の鑑賞。オープニングの演出で、もう泣きそうなくらい興奮してしまった。
ライト監督の、特に演出にかける拘りの強さには脱帽です。
この作品は、タイプライター音を始め、その場面に配置してある音の出るもの(ピアノ、ライター、照明等)が、主演とでも言うくらいに多用されます。
その音の使い方が、例えば曲の切れ目だったり、曲の中に入ってくるドラム音にいつの間にか変わったり、もしくはタイプライター音自体が曲を奏でていたり等、とても効果的に使われていて、派手なシーンではないのにも関わらず、思わず拍手してしまいたい出来になっています。
いえ、僕は拍手しちゃったのですけど。
詩でいうところの、韻を踏んでいるような感じ。観ていて非常に気持ちがいい。
すべてのシーンに耳を凝らして、この作品は観てほしいですね。
見事な演出はまだまだあります。3つご紹介。番号をクリックすると、you tubeに繋がります。
①
描いている時代が時代だけに、作品の流れがゆっくりとしてしまうと思いきや、序盤の、役者の速くきびきびした動き、早いペースの会話、また歯切れの良いブリティッシュイングリッシュが、この作品のテンポを決めています。
②
先日の記事にも書きましたが、ライト監督の演技演出は、爆発しそうな内なる感情を抑えに抑えて演じさせるのですよね。
もちろん、役者の力量にかかっているわけですが、今回はジェームス・マカヴォイがやってくれます。
③
そして忘れてはいけない、「長回し」。
映画と言うのは、1カットを幾つも繋げることで1シーンが出来上がり、その1シーンを幾つも繋げることで約2時間の映像が出来上がります。
この1カットは実は一つ一つは案外短かったりします。1台詞だけで終わってしまったりもするのです。
そのカットが異様に長いのが、いわゆる「長回し」という手法。
これは役者陣はじめ、カメラなどのスタッフ陣も、綿密に動きを決めなければなりません。
そんな苦労をして出来上がる映像は、独特の緊張感を帯びています。
今回は5分間の長回しに挑戦しました。・・・きっと、史上に残るような出来ではないでしょうか。
このシーンも、観終わったあとに思わず拍手してしまいたい出来です。
いえ、僕は拍手しちゃったのですけど。
と、演出のことしか書いていませんが。。
ストーリーは鑑賞したときに追ってもらうとして(これも見事な脚本と言わざるを得ないですが)、二回目に観るときには、映像・音響の隅々にまで集中してみると、ライト監督のすごさがわかるかと思います。
次回作『The soloist』も期待大です。
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以上、3作品の感想を一気に書きました。
気になる作品があったら、是非TSUTAYAへ足を運んでください。
どれも、観て損は無い作品です。
2008年10月2日木曜日
ゲン@ Swatch 「007 VILLAIN COLLECTION」
ゲンです。
ジェームズ・ゲンです。
第一作目の「Dr.No」にはじまり、あまりの人気で2作品に登場してしまった「ジョーズ」、『ゴールドフィンガー』の「オッドジョッブ」などなど!
ただのコラボってだけでなく、あえて全部「悪役」をモチーフにしたってのが魅かれますね!
ちなみに僕は、シリーズで一番好きな『トゥモロー・ネバー・ダイ』の「エリオット・カーヴァー」モデルと、『死ぬのは奴らだ』の「バロン・サメディー」モデルをさっそく注文しました♪
本当は「ジョーズ」モデルやら、『黄金銃を持つ男』の「スカラマンガ」モデルとかも捨てがたいんですが、調子に乗ってあんまり買うと破産してしまうんで、これで我慢しますw
デザイン的には『カジノ・ロワイヤル』の「ル・シッフル」モデルが一番良いかと思うんですが、作品自体が個人的にあまり好きでは無いので、これをしてる自分が許せなさそうで・・・
そんなマニア心をくすぐります♪
本当は全部欲しい!!!w
ジェームズ・ゲンです。
スイスの時計メーカー「Swatch」が、来年1月に公開される007シリーズの22作目『007/慰めの報酬』を記念して、007モデルの腕時計を10/1より発売しました。
しかも、新作を含めたシリーズ22作品それぞれに登場した悪役をイメージしたデザインになっております!第一作目の「Dr.No」にはじまり、あまりの人気で2作品に登場してしまった「ジョーズ」、『ゴールドフィンガー』の「オッドジョッブ」などなど!
ただのコラボってだけでなく、あえて全部「悪役」をモチーフにしたってのが魅かれますね!
ちなみに僕は、シリーズで一番好きな『トゥモロー・ネバー・ダイ』の「エリオット・カーヴァー」モデルと、『死ぬのは奴らだ』の「バロン・サメディー」モデルをさっそく注文しました♪
本当は「ジョーズ」モデルやら、『黄金銃を持つ男』の「スカラマンガ」モデルとかも捨てがたいんですが、調子に乗ってあんまり買うと破産してしまうんで、これで我慢しますw
デザイン的には『カジノ・ロワイヤル』の「ル・シッフル」モデルが一番良いかと思うんですが、作品自体が個人的にあまり好きでは無いので、これをしてる自分が許せなさそうで・・・
そんなマニア心をくすぐります♪
本当は全部欲しい!!!w
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