2009年3月12日木曜日

ゲン@ 劇場:『ヘルライド』

ゲンです。
まだまだ寒い日が続きますね。

『ヘルライド』@銀座シネパトス(1/18鑑賞)

クエンティン・タランティーノ製作のB級バイカー・バイオレンス・アクションムービー。
60~70年代に量産された、バイクに乗った若者達の夢や挫折、暴力を満載した低予算のB級映画を、21世紀にタランティーノが復活させた!

昨年『グラインドハウス』でゾンビ映画とカーアクション映画のB級作品を、見事に大復活させたタラちゃんですが、今度はバイカームービーって事で、それだけで観たいですよw
しかも『レザボアドックス』『キル・ビル』でもおなじみ、タラちゃん組の若頭こと、マイケル・マドセンの渋い演技も観れるなんて、こりゃ劇場に行くしかないでしょう!

思ってたよりも爆発しなかったけど、まー許す!

今回タラちゃんは製作で、監督・脚本・主演の3役を務めるのはラリー・ビショップ。
彼もまた、60~70年代にならず者映画で活躍した俳優で、タラちゃんと意気投合して(タラちゃん、意気投合して映画作るの大好きだなw)、今回の作品を作るに至ったそうです。
バイクと美女にまたがり、渋い表情とセリフで暴れまくる姿は、ホントにカッコ良かったです!

マイケル・マドセンも相変わらずイイ!
ちょっとカスれ気味の声、皮のベストばかりのバイク仲間の中で、一人だけヨレヨレのシャツにジャケット・・・オジサン萌えー!


あ、ストーリーはホント、どうでもいいですw
仲間を殺されたバイクチームの復讐劇とか、ホントにどうでもいい話です。
でも、その“どうでも良さ”を狙って作って、ちゃんとどうでもよくなってるんだから見事ですよw

ただ演出的に、もう少しぶっ飛んだ内容でも良かったなぁって思いました。
『グラインドハウス』はどうでもいい展開でも「あーもーバカだなぁw」っていう笑いが沢山あったんですけど、あまりに真面目にどうでもよく作りすぎてしまったと言いましょうか、真面目過ぎてバカしきれなかった感があった気がしました。

タランティーノがバックについてるんだから、もう少しやりすぎても良かったんだけどなぁ・・・


とは言え、製作側の狙った通りの作品には出来上がってる気はするし、2009年(米国では2008年公開)に、まだこういう作品が堂々と撮れる奴らに拍手を贈りたいですね。

まぁ、向こうでも2週間で打ち切りになったそうなんで、本当に楽しんでるのはタラちゃん達だけなのかも知れんけど、それはそれで良いと思うw

タラちゃん、これからも頑張ってください♪

2009年3月8日日曜日

ゲン@ 劇場:『ヤッターマン』

ゲンです。
2年連続の大阪、USJに行ってきました。

『ヤッターマン』@亀有MOVIX(3/7鑑賞)

『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』『クローズZERO』の鬼才・三池崇史監督最新作は、まさかの往年名作アニメの実写化。

『ジャンゴ』『神様のパズル』とここ数年の三池監督作がツボにハマり過ぎていたため、まさかの実写化ですが三池さんなら必ずや面白い作品になるだろうと激しく期待しており、初日の初回から観に行ってきました!

バカー! 最高ー! やっぱり三池さんは分かってるー!

えっと、何と言いましょう・・・・
個人的には「ヤッターマン」自体のファンでも何でも無いので、原作に特に思い入れがあるワケじゃないんですが、今回の実写化の話を聞いて、そして完成した作品を実際に観てみて、色んな意味で泣きそうに嬉しかったですw
とりあえず、「ありがとうございました」と・・・w

ここ数年、海外でも続いてたコミックやアニメ原作の実写映画化ですが、米国と比べると日本ではドラマではないヒーローやSFモノってのはかなり遅れを取っていたと思います。
それは制作費や映像技術的なコトもあるでしょうが、何より実写にしても揺るがない映像を撮れるセンスがある監督がいないことが、一番のネックだったように感じていました。

それを覆すのが、この三池監督ですよね。
ヤクザや任侠モノのVシネマ出身ですが、その後はホラー映画で世界的にも評価され、ここ数年で活躍の場が一気に広まりました。

まぁ、僕が三池監督の作品で観てるのが『ジャンゴ』と『神様のパズル』だけなので、あまり多くを語ることは出来ませんが(ヤクザもホラーも得意じゃないからw)、その2作だけでも日本人離れした映像センスに脱帽いたしました。

で、今回のアニメの実写化ということですが、もーね、ホントに好き勝ってにやってるんですよ。
セットとかCGとか衣装とか、お金の使い方がおかしいよ!
しかしその使ってる部分ってのが実に絶妙で、使うべきトコにお金をつぎ込んでるのがよく分かりました。
いや、ハリウッドの監督でもここまでキチンとお金を使って、完成度の高い作品を仕上げられる人はなかなかいないですよ・・・

三池監督が「日本で映画監督をやる限り、『ヤッターマン』の実写化を撮るまでは死ねない!」と語るように、「無駄に細かいディティール」というのは、監督や作り手自身がその作品を好きじゃないと絶対に出来ないんですよ。
どんなにお金と時間をかけても、ただ詳細を求めるだけでは、作品の完成度は絶対に上がらないと思います。
情熱あってこそ、完成度が上がるものなんじゃないのかと。
例を挙げると『トランスフォーマー』のような、作り手側の情熱があまりに溢れすぎた「必要以上の無駄なこだわり」がこの作品からも強く感じました。


まぁ、あとはキャストですよね。
主人公以上にキャラの濃い「悪役トリオ」は、原作をそこまで知らない自分でも、印象はとても強いです。
で、その3人ってのが、ホントにいいんですわー♪
ボヤッキーが生瀬さんってのは言わずもがなですが、やはりドロンジョの深田恭子でしょー!w
あんまり深く語ると墓穴を掘りそうなんで止めときますが、とりあえず「モノ凄く良かった」とだけ言っておきますw
気になる人は多いだろうけど、気になってるんなら劇場に観に行けばいいじゃない。
きっと大満足して帰ってくることになるだろうよ!

あとは注目すべきは阿部サダヲさんですね。
あの人のおかげで、後半のテイストが若干変わってくるんですが、乾いた笑いの乗っかれる不思議なテンションの作品なので、良いアクセントになっていたと思います。
シリアスに見せつつも、絶対に笑いを忘れない印象的な演技でした。


ジャニーズが主演なのと、アニメの実写化ってコトで年齢層が低く設定されていそうですが、実際に観てみたら込められてるネタとか、ジョークの拾える年代を考えると、20代後半から30代の方々は、原作の知識に関わらず、最高にツボにハマると思います!

ハッキリ言うと、「ヤッターマン」に全く興味が無くても、絶対に面白いかとw

それくらい推します!

必見!!! ぜひ、劇場で!!!

ゲン@ 劇場:『チェンジリング』

ゲンです。
先週、大阪に行ってきました。


『チェンジリング』@亀有MOVIX(3/6鑑賞)

クリント・イーストウッド監督最新作、アンジェリーナ・ジョリー主演。
息子が行方不明になり、その5か月後に見知らぬ少年を警察に押し付けられた母親の真実の物語。
1920年代当時、堕落したロサンゼルス警察が保身のために行った数々の非道な行動が、実際にあったという事実にがく然とする。

やっぱりクリント・イーストウッドはすげぇなぁ・・・

オープニングから「この物語は実話です」なんて言われてしまうと、余計にストーリーに引き込まれてしまうのは、卑怯な気さしてしまうんですが、文句なしに面白かったです。
いや、実に悲しい事件なんで“面白い”なんて言葉は不謹慎なのかも知れませんが・・・

舞台は1920年代のLA、警察は賄賂や癒着で腐敗しきり、まともな捜査は全く行われていない酷い状況。
そんな中で起こる児童誘拐事件を利用し市民の信頼を回復すべく、偽の息子を連れてきて、「無事に探しましたよ!」と母親の前に差し出す。
母親が別人だと言い張っても「気が動転してる」と、母親を精神病院に送ってしまう始末。
その送られた精神病院には、同じように警察に訴えを起こしたばかりに、異常者扱いされた人々で溢れていた・・・

と、何とも悲痛すぎる物語ですが、実際に起こっていたと言うのだから驚きです。

警察の腐敗を描いた作品は、最近では『アメリカン・ギャングスター』のような実話モノは多くありますが、この作品も非常にリアリティに溢れる素晴らしい物語でした。

しかも、この作品が面白いのは、単に警察の腐敗を描いているだけでなく、後半から裏で起こっていた児童誘拐事件の真相を同時進行で描いてる点。
必死で息子を探そうとする母親、偽りを続けて事件を握りつぶそうとする警察、微かに生まれた正義感から暴かれる事件の真相、という3本の軸が絶妙に絡み合い、とんでもなくドラマチックなクライマックスを迎えます。

息子を探そうとしている前半よりも、事件の真相が明らかになる後半の方が、母親にとって遥かに厳しい現実が待っているという展開に愕然として、思わず泣いちゃいました・・・


主演のアンジーですが、『ウォンテッド』やら『Mr.&Mrs.スミス』の時のように“ビッチ女”を演じている時が好きなので、今回のような感動作での主演はあまり期待していなかったのですが、本年度のアカデミー賞で主演女優賞にノミネートされるのも納得の素晴らしい熱演。
最近では女優以外にも、母親としての顔がクローズアップされることの多い彼女だけに、今回のような役は個人的にも興味があったのではないかと思います。
ボロボロになっても毅然とした態度で息子を探そうと、真実を探ろうとする姿は本当に素晴らしかったです。

孤立無援だった彼女に手を差し伸べ、共に真実を追究していく牧師役のジョン・マルコビッチも正義感に溢れ、非常に素晴らしい演技でした。
来月公開されるコーエン兄弟監督作の『バーン・アフター・リーディング』では全く違った役で、アンジーの夫・ブラピと共演していますが、そちらも楽しみです♪


悲劇的な実話ですが、非常にバランスの取れたドラマチックな展開で描かれるストーリーが実に巧妙で素晴らしい。

重いテーマながらスッキリと、映画的にまとめる上手さは、まさにクリント・イーストウッドの手腕が爆発したと言えると思います。

面白いです。